FEATURES

その他の記事

レポート:TAIWAN LGBT Parade Tour

10月24日(金)から27日(月)に開催されたOUT ASIA TRAVEL主催の「TAIWAN LGBT Parade Tour」の模様をレポートします。いろんな人たちとの出会いがあり、共にパレードやゲイシーンを楽しみ、ぜひまた来年も!と思えるような、素晴らしいツアーでした。

レポート:TAIWAN LGBT Parade Tour

OUT ASIA TRAVEL(アウトアジアトラベル)は、海外から日本を訪れるLGBTの方に向けたツアーを提供する旅行会社として設立されました。現在は、アジアやアメリカなど海外のLGBT旅行会社と契約し、日本のLGBT向けにも楽しくかつ新しいツアーを提供しています(ゲイクルーズのツアーを手がけているのはここだけ!)。そんなOUT ASIA TRAVELが主催する「TAIWAN LGBT Parade Tour」に参加してきました。3泊4日の旅の様子をレポートしたいと思います。(後藤純一)
 

 

10月24日(金)いざ、台湾へ!

 16時頃、成田空港・チャイナエアラインのカウンター前に集合。OUT ASIA TRAVELの小泉さんが、あらかじめ台湾で購入してきたという台湾の旗がデザインされたレインボーフラッグを振って、お出迎え。パレード関連イベントのスケジュールや地図、さまざまなクーポン(マッサージ屋やサウナなどで使える)が入ったピンクの封筒をくれました。やがて、ゲイの方たち、レズビアンのカップル(京都で仏式の同性結婚式を提案するパンフレットのモデルとなったお二人)など、参加者の方たちが続々と集まってきて、その場で自己紹介したり、なごやかな雰囲気に。なかには、北大の大学院でLGBTツーリズムを研究しているというノンケの男の子もいて、ビックリしました。
 18時頃、飛行機に搭乗し、いざ台湾へ。チャイナエアラインってイマイチ…というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、わりとゆったりした座席で、映画やドラマなども楽しめ(日本語版のコンテンツもたくさんありました)、機内食もカツ丼だったりして(ふつうに美味しかったです)、なかなかよかったです。
 22時過ぎ(時差が1時間なので、21時過ぎ。ここから現地時間表記といたします)、桃園空港に到着。入国審査を済ませて出口を出ると、「熱烈歓迎」の横断幕を持った現地のゲイの方たちがお出迎え! 素直に、うれしかったです。両替をしたり、集合写真を撮ったりした後、貸切バスに搭乗。日本語が堪能な台湾人のガイドさんが、台湾の旅行についての基礎情報(交通のこととか、トイレのこととか)を解説してくれて、1時間足らずで林森北路にある福泰桔子商旅(フォルテオレンジホテル)に到着。ホテルはいわゆるスタンダードクラスですが、キレイなお部屋で、ちゃんとゆったりできるバスタブもあり、Wi-Fiも完備され、朝食もついていて、大満足!でした。

 せっかくの台北初日、そして金曜の夜ということで、ホテルから歩いてすぐの所にある「Goldfish」というゲイバーに行くことに。ちょうど浴衣祭りというイベント(浴衣や甚平だと安くなる)をやっていて、ぼくらも(パレード用に用意していた)和装で出かけました。お店は、天井が高く、オシャレな内装で、お客さんもお店のスタッフの方たちも和装の方がたくさん(そして、みなさん言ってましたが、超かわいいって言いたくなるイケメンが多数)でした。オリジナルのカクテル(濃いめ)で乾杯して、一行はいきなりハイテンションに。現地在住の日本人の方なども来てくれて、通訳をお願いし、イケる人といっしょに写真を撮ったりして、いろいろ楽しく盛り上がりました。
 
 それからこの夜は、パレードの前夜祭としてG5とFORMOSA PRIDE、2つのパーティが開催されていました。台北随一のゴージャスなクラブ「ATT4FUN」で予定されていた「G5 VS PAPA」は、ハコ側の事情により(以前起きた事件に関して警察が査察に入ったそうです)、会場を「LUXY」に変えて開催されたという情報が入ってきていました。そんな直前での変更があったにもかかわらず、パーティは大成功だったそうです(ただ、26日朝に予定されていた「G5 VS GLAMOUROUS」は、キャンセルになってしまったそうで…本当に残念です)。ゲイクラブ「jump」で開催されたFORMOSA PRIDEの方は、パレードウィーケンドとして3夜連続のパーティを企画しており、初日のこの日は「woof」というアジアン・ベア大集合なパーティになっていました。

 

10月24日(土)いよいよパレード!

 ついつい昼近くまで寝てしまって朝食を食べそこねたので、ノンケくんといっしょにホテル向かいのモスバーガーへ。大阪焼という名前の海鮮ライスバーガーが旨かったです。
 12時45分、ホテルのロビーに集合すると、ビアンカップルはアナ&エルサのコスプレだし、小泉さんは殿様だし、花魁もいるしで、素敵な光景でした。そこからタクシーに分乗し、会場の凱達格蘭大道に向かいました。
 13時頃、会場に到着。ノンケくんや他のツアー参加者の方を誘ってブースを見学し(ノンケくんは巨大なレインボーフラッグを買っていました)、ツアー参加者のみなさんの写真を撮ったり(台湾では珍しい和装ということもあり、たくさん写真を撮られていました)、他の目立ってる方たちの写真を撮ったり。「新虹」の方たちなど、東京からのお友達にもたくさん会いました。14時過ぎにパレードが出発し、ツアー参加者のみなさんはTOKYO RAINBOW WEEKのフロートで意気揚々と歩きました(パレードの詳細なレポートはこちら)
 

 パレードも終わり、ホテルに戻って着替えてひと休み。18時半から(たぶん地元の方に人気な)台湾料理店で、ツアー参加者や台湾のLGBTの方たちの交流会を兼ねたご飯会が開催されました。お店は、1Fが通常営業で(ガチムチゲイの集団もいました)、B1Fの広いスペースがご飯会の会場(ほぼ貸切状態でした)。パレードの余韻にひたりながら、台湾ビールで乾杯し、次々に出てくる料理(海鮮ものがメイン。家庭料理的な感じで美味しかったです)に舌鼓を打ちました。フロートの撤収を終えたTOKYO RAINBOW WEEKの方たちなども駆けつけ、いろんな人たちと知り合い、話に花を咲かせ、楽しい時間を過ごすことができました。


 20時半に交流会が終わり、希望者はそこからWホテルへ。10Fのバー「WET」でTOKYO RAINBOW WEEK主催の交流会が開かれていたのです。評判通り、本当にビックリするくらいオシャレなホテルで、プールサイドのパーティ会場は、台北のランドマーク「台北101」がすぐ目の前に見えて、素晴らしくゴージャスでした。今日のパレードで配布されたTシャツを着たスタッフの方やフロートに乗っていたドラァグクイーンのジャスミンさん&牛子さん、現地のゲイの方など、いろんな人たちがセレブな雰囲気のなかでパーティを楽しんでいました。TOKYO RAINBOW WEEKの松中さんによると、マネージャーさんがゲイの方で、22時まで破格の値段で借りることができたんだそうです(拍手)
 22時からは公式アフターパーティとなり、パレードを楽しんだいろんな方たち(交流会にはいなかった日本人ゲイの方など)も入ってきて、DJのゴキゲンなプレイを楽しんでいました。

 夜はまだ更けたばかり!ということで、そこからは三々五々、西門に呑みに行く方、「jump」に行く方、「TABOO」で開催されたレズビアン向けのパーティに行く方、と分かれていきました。ゴトウはホテルで休んだ後、「jump」で開催された「FOLLOW ME」に行ったのですが、ものすごい行列で、前売りがないと入れない状態でした(事前に要前売りと聞いていたので、ネットで予約していたのですが、大正解でした)。中に入ると、もう身動きがとれないくらいの混雑。フロアではみんなシャツを脱いでて、熱くて、ギラギラした雰囲気。NAWOTOさんら日本の方も出演していたGOGOショーを堪能したり、ちょっとだけハグされたり(何人もハグしてつながって踊るのが「FOLLOW ME」の醍醐味です)、東京の友達に会ってしゃべったり、(酸欠ぎみでしたけど)楽しい時間を過ごしました(以前、クスリがどうのこうのという噂があったと思いますが、そういう感じはありませんでした。ご安心を)

 

10月26日(日)台北オイシイとこどり!

 この日はまる一日、自由行動。昼すぎに起きて、のんびり観光したり、温泉に行ったり、が定番だと思いますが、ツアー客はたいへん有意義に過ごすことができました。
 まず、台北に詳しいツアー関係者のご案内で、松山空港近くの青山みたいな高級スポットにある小籠包のお店でランチをしました。地元の人しか来ないようなお店ですが(なので、お茶もセルフサービス)、小籠包もとてもジューシーでしたし(「鼎泰豐」より美味しかったです)、水餃子や雲呑、ちまきなどもたいそう美味でした。こういう穴場なお店を教えてくれるのって、

 ご飯のあとはデザート♪ということで、大人気のかき氷店「アイスモンスター」へ。意外と並ばずに入れてラッキーでした。ここは氷にシロップをかけるのではなく、最初から味がついている氷をふわっふわな状態で出してくれて、驚きの新食感! マンゴーかき氷はもちろん、苺、タピオカミルクティー、コーヒーゼリーなど、ほぼ全種類をシェアして食べれて(大人数だからこそできる技)、とてもよかったです。

 それから、ツアー特典の10%OFFクーポンが使えるマッサージ店「活泉」へ。技術も確かですし、オーナーさんが日本人ということもあり、日本語ができるスタッフがいるので、安心です。ゴトウは1時間の全身整体(指圧)をお願いしたのですが、三国志とか水滸伝とかに出てきそうな風貌のウットリするほど男前な先生(推定30代後半、短髪髭がっちり体型)に担当してもらえて、ちょっとした奇跡も起こり(前日、ソフトコンタクトが割れて半分が目の奥に入ってしまって大変だったのですが、施術の最中にポロリと取れたのです)、じっくり揉んでもらえて、体もすっかり軽くなりました(その代わり、mrmrがとまらなくなり…後に続く)

 ホテルに戻り、少し休んだ後、OUT ASIA TRAVELの小泉さんが現地のお友達とご飯会をするというので、お願いをして混ぜてもらいました。セレブな方とかもいらっしゃるご飯会でしたので、芸能人とかも来るような高級中華料理店で(でも、べらぼうに高いわけではありません。まあまあな感じ)、生まれてこの方、味わったことがないような、感動的な美味しさの連続でした。何というお店かは、秘密です(来年、ツアーに参加された方は、小泉さんから聞いてください)
 
 すっかり満たされた気持ちになり、それでは、旅の仕上げに、ということで、みんなで西門(紅楼南広場)に繰り出しました。言わずと知れた一大ゲイエリアで、日曜の夜だというのにたくさんのゲイの方たち(細マッチョ~ガチムチ)がオープンエアなバーで呑んでいました。ぼくらは「渋谷歩道」というバーに陣取り、そこにさらに地元の台湾の人たちやTOKYO RAINBOW PRIDEの方なども加わり、最終的には20人くらいの集団で座席を埋めていました。「PRIDE」と名付けられたオリジナルカクテル(クランベリージュースが使われていて、見た目もキレイ)を呑んだり、エリアを一周してアンダーウェアのショップなども覗いて見たりしながら、また、エリアを出入りするゲイの人たちを眺めたりしながら、楽しみました。
 
 最後に、オーナーさんがわざわざ空港にお出迎えに来てくれたということもあり、また、クーポンも使えるということもあり(昼間のマッサージでmrmrが…ということもあり)、リニューアルオープンしたてのサウナ「ANIKi WoW!」に行ってみました。「ゲイサウナというものに行ったことがない」というツアーの参加者の方といっしょにタクシーで寧夏路(中山駅から徒歩8分。西門からタクシーだとすぐです)へ。商店街の一角(隣が24時間のドラッグストア)に看板があり、エレベーターでB1Fに降りると、受付が(受付の横には広々とした本格的なジムや、休憩室がありました)。そこで会員登録をして(クーポン利用で無料になりました)、会員証代わりのリストバンドをもらいました。日本語ができるスタッフの方に案内されてロッカールームへ。ロッカーにリストバンドをタッチすると開くようになっていて(ハイテク!)、「今日はアンダーウェアの日です」と言われたので、パン一になって、中へ。すると…未だかつて見たことがないくらいオシャレで清潔感あふれる広々とした空間に、シャワーやサウナ、手洗い場(なんと水回りはdyson)、トイレなどがあって、しかもシャワーの仕切りは透明で上からライトが当たっているので、○○○が丸見え(キャー!)。階段を降りてB2Fに行くと、巨大な迷路にイケメン(主に若くてスジ筋な男の子、そしてビルダーみたいなマッチョやガチムチ系、欧米系の方も)がたくさんいて、イベントができるんじゃないかという広さのミックスルームや、二段ベッドのあるちょっと暗めの部屋、そしておびただしい数の個室が(各個室にコンドームのサーバーがあり、使い放題。素晴らしい)が並んでいて。思わず「100人ヤッても大丈夫」というフレーズが脳裏に浮かびました。フォームパーティなどのイベントもやっているようで、アジア(もしかしたら世界)の最先端を行くオシャレなゲイサウナなんじゃないかと思いました。

 

10月27日(月)さよならはつらいけど…

 台湾を去る日がやって来ました。眠い目をこすりながら、ホテルの朝食をいただき(中華粥が体に優しいの)、朝10時半にロビーに集合して、バスに。土産物店に立ち寄り、さんざん試食したお土産のパイナップルケーキだけ買って(本当は市内の専門店とかで買うほうが安くていいそうです)、あとはカフェでダベってました(ノンケくんとLINEの交換をしたり)。また1時間くらいバスに揺られて(爆睡)、空港に着いて、搭乗手続きを済ませ、14時半の便で日本へ(爆睡)。さよなら、台湾。また来年、きっと来るからね!とみなさん、思っていたはず…

 こうして、4日間のグループツアーは無事に終了しました。
 ゴトウはマルディグラツアーとかゲイクルーズツアーとか、人生観が変わるようなツアーをいろいろ体験しており、台湾は自分でも何度も来ているので、正直、今回はそんなに感動はないかもなあと思っていたのですが、ところがどっこい、参加して本当によかった、やっぱりグループツアーはいいなあって思えました。行き先は同じでも、ツアーの参加者は異なるわけで、毎回、新しい出会いがある、そこで出会った友達とまた会いたいなと思える、かけがえのない思い出ができ、一生ものの友情や恋が生まれることもある。そういうところがいいのです。
 初心者の方であればなおさら、得るものは大きいと思います。たとえば台湾だったら、意気揚々とクラブに行ったはいいが前売りを持ってる人しか入れてくれなかったとか、ゲイに人気の川湯温泉に行ったけど満員で入れなかったとか(実話。みんな行こうとするし、小さいお風呂なので、すぐいっぱいになっちゃうんですよね)、サウナに行ったけど全然タイプがいなくて、しかもけっこう怖い思いをしたとか、ガイドさんがいればうまく案内できたのに…ということがあると思うのです。昼間は定番の観光スポットを回って夜は毎晩西門で呑んで、とかもいいと思いますが、ツアーなら、地元に詳しいガイドさんが最高に美味しい穴場なお店に連れてってくれたり、かゆい所に手が届くサービスをしてくれます。ガイドさんに通訳をお願いすれば(うまく都合が合えば)、今まで行きたくて行けなかった場所とかにも行ってみることができるかもしれません。
 
 台湾みたいに自分で手配しやすい所だと特に、ゲイツアーってなかなか収益を上げるのが難しいかもしれません(パレードへの寄付もしているので、トータルで今回は赤字だったようです)。正直、主催者の方が心意気でやってる部分が大きいのではないかと思います。1997年のマルディグラツアーに参加して「ゲイってスゴイ。素晴らしい」と人生観が変わるような体験をして、ゲイライターの道に進んだ人間としては、そういうゲイツアーがなくなってしまうのはとても残念で、なんとか続いてほしい、一人でも多くの人に、ゲイツアーの楽しさや感動を味わってほしいと思います。
 格安航空券を自分で手配するのに比べたらツアーは多少高くつくかもしれませんが、ちょっと多く払うだけであんなに素晴らしい体験ができるのであれば、ツアーの方がいい、無理してでも参加する価値があると思います。たとえば関西などから来られる方や、どうしてもツアーの日程には合わないという方なども、夕食会だけでも参加してみるとか(実際、そういう方もいらっしゃいました)、そういう形でもいいと思います。
 また来年、TAIWAN LGBT Parade Tourが開催されるかどうかはわかりませんが、開催されることになった際はぜひみなさん、参加してみてください。

(画像は、OUT ASIA TRAVELさんからもご提供いただきました)