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レポート:gaku-GAY-kai2014

2014年12月29日・30日、「gaku-GAY-kai2014」が開催されました。ゲイの劇団フライングステージとその愉快な仲間たちがお送りする年末恒例のお楽しみイベントは、今年は最高に盛りだくさんで、充実しまくりでした。

レポート:gaku-GAY-kai2014

2014年12月29日・30日、新宿3丁目(ほぼ二丁目)にある「SPACE 雑遊」で「gaku-GAY-kai2014」が開催されました。ゲイの劇団フライングステージとその愉快な仲間たちがお送りする年末恒例のお楽しみイベントは、18回目の今回は、史上最高レベルに盛りだくさんな(約4時間)、充実しまくりな一夜となりました。レポートをお届けします。(後藤純一)


 「gaku-GAY-kai 2014」12月30日の夜の部(千秋楽)におじゃましました。寒いなか、開場前からたくさんのお客さんがいらして、列を作っていました。ゲイゲイしい感じの方もいれば、ノンケさんと思しき男性、着物を着た女性の方などもいて、イベントを楽しみに待つワクワク感がありました。
 開場すると、座席はほどなく埋まり(今回はほぼソールドアウトだったそうです)、開演時間が迫ると、主宰の関根さんが登場し、ご挨拶。あったかい拍手に包まれ、やがて、第一部「贋作・銀河鉄道の夜 2014」が開演しました。

 第一部「贋作・銀河鉄道の夜 2014」は、2012年の「贋作・銀河鉄道の夜」の再演です。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」とあのお話をうまくミックスさせて、あのキャラもあのキャラも出てくるという楽しさがあり、歌やダンスも盛りだくさんな、ゲイチックな一大スペースロマンとなっていましたが、今回は、より完成度の高い舞台になっていました。
 まず、アルピーナさん演じるメー○ルが本当に素晴らしかった。声マネ(とあるナレーター風味)も上手かったし、美しさや身のこなし、すべてがカンペキでした。2014年を象徴するあの歌(あのキャラ)が盛り込まれていたのもウケていました。
 全体として楽しいエンタメ作品だったのですが、たとえば、ナチスの収容所で殺されたゲイ、マシュー・シェパードくん(ゲイだというだけで殺されたアメリカの少年)、よだかという名前のマッチョなハッテン野郎(夜の公園とかでしか生きられない、そのせつない実存が「よだかの星」に重ね合わせられ…)といったキャラクターも登場する(でも、最後にはいっしょに楽しげにダンスを踊る)あたりが素晴らしいと思いました。関根さんのゲイ魂が感じられ、胸が熱くなりました。

 休憩のあと、華やかないでたちの司会のお二人が登場し、第二部がスタート。実にさまざまなパフォーマンスが、たっぷりと繰り広げられました。
「アイハラミホ。の驚愕!ダイナマイトパワフル歌謡パフォーマンスしょー」。アイハラミホさん、今年もとにかく元気で愉快で、お客さんもノリノリに盛り上がってました(コール&レスポンスとかもやってくれて)。使ってる曲がかなりドラァグクイーンに近いのもツボでした。
「佐藤 達のかみしばい ~僕の話をきいてください~」は、佐藤達さんというノンケさんの紙芝居。独特の弱っちい感じと、秋田なまりと、子ども時代のエピソードがほんわかしてて、面白かったです。
「ジオマンのトリオでGO!」。しばらくお休みしてた方が復帰して、ひさしぶりに3人でのジオマンが観れて、本当によかったです。伝統芸能としてずっとやってほしい!と思いました。
 西山水木さんによる「路傍のマリア」。パントマイムで表現されたドラマって初めて見ました。乳飲み子がだんだん成長し(髪を櫛でとかしていたのでたぶん女の子)、自分よりも背が高くなり…という「母の一生」的な物語を「アヴェ・マリア」(けっこうロックなアレンジ)に乗せて。ちょっと泣きそうになりました。子を守るために、母はどれだけ強くあらねばならないのか…と問うような名作でした。
 モイラ・ボルデリさんの「リヴァイタル・ルージュ」。今年もモイラさんが伝説のモデル・山口小夜子へのオマージュで魅了。本当に繊細で妖艶で、美しかったです。
 関根信一さんの「女優リーディング」。吉田修一の「ティファニーとともに幸せな週末を」という短編の朗読だったのですが、これがすごくいい話でビックリしました。いっしょに暮らしているパートナーが、台北のパレードに参加し、運悪く会社の同僚に写真を撮られ、会社でネタにされ、落ち込みます。二人はティファニーに行って、お揃いの何かを買おうとするのですが…。
 芳賀隆宏さんの「The World is Yours」。ゲイのシンガー、芳賀さんは「トランスプロジェクト」という劇団に参加していて、その時のお芝居でやった「The World is Yours」という歌と、オリジナルの歌の弾き語りを披露してくれました。なんと、ご両親も観てくださっていて、拍手が起きました。真っ直ぐな思いが伝わってきて、ジーンときました。
 枝元萌さん&佐藤達さんの「ドラマリーディング『あーやと僕』」。ぼんやりしてるかと思われた佐藤さんが、見事に演技をしていてビックリ。あーや役の枝元さん、すごいキャラが立ってる! 笑わせていただきました。
 ぶー子さん&てっぺんさんによる「Por una cabeza 〜新宿二丁目午前零時〜」。みゆきの「ふたりは」が泣かせるパフォーマンス。女装とチンピラが、どちらも子どもにからかわれるのですが、午前零時の新宿二丁目で出会い…。ダンスが素晴らしかった!です。
「中森夏奈子のスパンコール・チャイナイト vol.7」。2014年は明菜復活の朗報でうれしげだった中森夏奈子さん。紅白の前日、リハの途中で抜けてきたという設定で、生歌を披露(今年話題のあの歌も、明菜節で)。その一挙手一投足に大笑いさせていただきました。これを観ないと年越しできないレベルの傑作ショーでした。
 大トリは今回もエスムラルダさんの「今年もアタシ、第二部で何かやろうかねえ」。ア○雪つながりで、さやかの歌を、下ネタで(笑)。相手役の坂本さんの演技も素晴らしかったです(翌日の女装紅白でも活躍してました)。2曲目は徹子の部屋。ももクロが登場した回で、こちらは下ネタとかではなく、子どもも楽しめる内容でした(笑)。最後は恒例の「エスムラルダ・デ・マンボ」。出演者のみなさんも登場して、にぎやかなフィナーレを迎えました。

 気づけば4時間が経っていましたが、それがあっという間に感じられたくらい、楽しくて充実した一夜でした。
 gaku-GAY-kaiはやっぱり、単純にエンタメとしても楽しいし、ゲイの表現っていう点でも素晴らしいし、本当にいいイベントだなあとあらためて感じ入りました。末永く続けていってほしいと思います。


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