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8月のゲイイベント(1)フライングステージ公演『トップ・ボーイズ』

8月はパレード&レインボー祭りをはじめ、イベントが目白押し。シリーズでご紹介していきたいと思います。第1回目は8月5日からスタートするフライングステージ公演『トップ・ボーイズ』です。

8月のゲイイベント(1)フライングステージ公演『トップ・ボーイズ』

(トップ画像は2008年の公演『ミッシング・ハーフ』。右が座長の関根信一さんです)

いよいよ8月。真夏のイベントシーズン、到来ですね。1日は大竹海岸に行かれた方も多いのでは?と思います(今年もバスが何台も出て、1000人規模のゲイだらけなビーチ遊び大会が繰り広げられました)。8月はパレード&レインボー祭りをはじめ、イベントが目白押し。シリーズでご紹介していきたいと思います。 第1回目はフライングステージ公演『トップ・ボーイズ』 です。

 

 ゲイであることにこだわり、数々の忘れられない作品を生み出してきた劇団「フライングステージ」が、8月5日から新作『トップ・ボーイズ』を上演します。

 今回の新作は、『トップ・ガールズ』という演劇作品に想を得て今を生きるゲイたちを描くというもの。ゲイの結婚パーティに歴史上の有名なゲイたちが次々にやってくるというストーリーで、いろんなタイプのゲイの方が登場してにぎやかにゲイテイストに大騒ぎする「フライングステージ節」とも言うべきノリが楽しめそうです。

 この『トップ・ボーイズ』について、フライングステージ公式メールマガジンに座長・関根信一さんのインタビューが紹介されていてなかなか興味深かったので、ダイジェストでご紹介してみたいと思います。


『トップ・ガールズ』の舞台写真
 現代劇の作家として有名なキャリル・チャーチルが書いた『トップ・ガールズ』(1982)は、数年前にブロードウェイでも上演され、日本でも何度となく上演されてきた作品です。
「人材派遣会社の重役になった主人公の昇進祝いのパーティに歴史上の有名な女性たち、というか、それぞれの時代のトップを走っていた女性たちがやってきます。彼女たちの華やかな経歴の影の生きていく上でのつらさ、切なさ、そして何を犠牲にしてきたかが、にぎやかなパーティのコースの進行とともに語られる第一部。そして二部では、主人公がかつて産んだ娘を実は姉に託して仕事を選んできたことが、人材派遣会社の同僚、登録に来た女性たちのエピソードをはさみながら語られます」
 この「歴史上の女性たち」を「ゲイたち」に置き換えてみたらどうなるだろう?と関根さんは考えました。「彼らがどんな過酷な生涯を送ってきたかということを考えたとき、「女性」というものの抑圧のされ方と「ゲイ」の受ける抑圧は、性質が違うものだとは思いますが(「男である」ということは、社会的には抑圧する側でもあるわけですから)、この置き換えをしてみることで何が見えてくるのか確かめてみたくなったんです」
 では、フライングステージの『トップ・ボーイズ』に登場する「歴史上の有名なゲイたち」はどういった人たちなんでしょうか? それは、・世紀末を代表する耽美主義の文学者・ゲイの市長と呼ばれた男・伝説のロックシンガー・ナチスの暗号を解読した数学者・作者の死後発表されたゲイ小説の主人公・ルネサンスの名画のモデルとなった青年・戦国時代の若武者・仮面の告白をした作家・ゲイ小説を遺した女流文学者といったラインナップだそうです。なんだか「ゲイ検定」のような趣ですが、きっとどれが誰のことだかわかるのでは?と思います。
 『トップ・ガールス』では後半、現代イギリス女性の現実というものがわりとシビアに描かれていますが、『トップ・ボーイズ』もそう?という質問に対して、関根さんは、こう答えています。
「そうですね。第一部の登場人物たちが望んで得られなかったものを、現代に生きる僕たちは、ちゃんと手にしているんだろうか、ということでしょうか。差別と偏見の中で生き抜いた人たちと今の僕たちは全然別の次元の存在ではなく、つながっているんだというようなことですね。女性(または男性も)が担わざるを得ない「血縁」というつながりをとりあえずは持たないゲイたちは、まったく誰にもつながっていないのだろうかとか。いつの時代もゲイとして生きるのは大変だというようなことではない「つながり」を考えてみたいですね」

『gaku-GAY-kai 2008』で披露された
『贋作・大奥2 ATSUHIME』の一幕
 最後に、「今回はどうして、こういう作品を書こうと思ったのですか?」という質問に対する答えをご紹介します。
「二人で生きること、一人で生きること、それぞれの生き方が、理想論やきれいごとではない現実の問題として、今の僕たちにどう関わってくるのか。そんなあれこれをかつて生きたゲイたちと対比しながら描いてみたいと考えたんです。普通の芝居なら一人でお腹いっぱいになるほど個性の強いキャラが一度に大勢登場する、というおかしさは、『gaku-GAY-kai』でいつも楽しんでいるパロディの精神に通じると思います。全員が数役を早変わりで演じるというのもなかなか大変で、決して広くはないOFFOFFシアターの舞台裏がどんなことになるのか、今から楽しみです」 

 

 ちょうど東京でパレードが行われる時期であり、2002年には関根がさんパレードの実行委員長を務めたこともあるため、今回の公演は東京プライドパレードの関連イベントとなっています。

 グラァド編集部も大いに期待しています。

 みなさんもぜひ、ご都合のよい日にお出かけください。
 彼氏さんやお友達といっしょにペアチケットやトリプルチケットを利用すると、お得です。

 

劇団フライングステージ第35回公演「トップ・ボーイズ」
日程:85日(木)~15日(日)
詳細は
こちら
会場:下北沢OFFOFFシアター
 京王井の頭線・小田急線「下北沢」駅南口正面徒歩0
(世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F03-3424-3755
料金:全指定席3,500円、ペアチケット6,500円、トリプルチケット9,000円、当日券 3,800
作・演出:関根信一
出演:石関準、羽矢瀬智之、岸本啓孝、しいたけを、松之木天辺、坂本穏光、ますだいっこう、加藤裕(クロカミショウネン18)、久米靖馬(クロカミショウネン18)、岡田梨那、関根信一
チケット予約:
WEB予約 https://ticket.corich.jp/apply/21098/
MAIL予約 yoyaku@flyingstage.comまで
TEL/FAX予約 048-999-6528