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レポート:NLGR+2011(1)

6月4日(土)、5日(日)の2日間、名古屋で野外フェスティバル「NLGR+」が開催されました。今年から新しい体制で生まれ変わり(「Change!」をテーマにして)より楽しく、コミュニティのパワーが結集したお祭りウィーケンドとなりました。

レポート:NLGR+2011(1)


女装高校生による体育の授業。素敵!
 6月4日(土)、梅雨時期とは思えないピーカン(快晴)にめぐまれ、NLGR+2011が晴れやかに行われました。これまではお昼の12時からだったのですが、今回は15時スタートということで、関東や関西から来られた方も余裕で間に合い、楽しめたことと思います。
 柏本圭二郎さん、まっとまんさんのあいさつで幕を開けたゾーン1「オープニングファイアー」。最初に「LOVE&AID ~東日本大震災から私たちのできること」ということで、JapanRainbowAidの方たちと、被災者支援のためにラジオDJの方たちによって結成された「ONE LOVE RADIO」の方が登場し、東日本大震災の被災者支援について語りました。「ONE LOVE RADIO」は避難所生活を送る方たちに音楽を届けようという活動なども行っており(素敵です)、不要なCDの寄付が呼びかけられました。
 続いて、地元名古屋で活躍するDQの方たちが、大御所から若手まで20人くらい登場し、「女装高校~ドラァグクイーンと一緒にエンジョイをしてくださーい」がスタート。「日本のゲイコミュニティでのHIV予防啓発活動の父」とも言うべき市川先生が校長先生を、「名古屋のHIV予防啓発活動の父」的存在である内海眞先生が教頭先生をつとめ、「今回の検査の受付は千種保健所である。○か×か」(正解は、池田公園でも受付けているので△)、「みんなが検査をもっと受けるようになるにはどうしたらよいか」(イケメンの検査官を用意する、などの回答が)といったクイズが行われました。それから、みんなでリコーダーを演奏する音楽の授業、人間ピラミッドや「扇」を作る体育の授業、最後にはリレーで盛り上がりました。放課後には名古屋が誇るイケメンGO-GO BOYSによるSEXYなアンダーウェア&スイムウェア・ショー、そしてスオミ・キャンベルさん(パンツ一丁だけど女装)によるLOVELYなショーも繰り広げられ、「あなたのそのハート、釘づけ」に。名古屋のパフォーマーの層の厚さを感じさせました。

 会場を見ていると、昨年以上にたくさんの方たちが来場していたように思いました。地元のゲイの方たちが友達どうしで来ているというパターンがいちばん多かったようですが、ゲイ向けSNSで目立ってるイケメンさんなども来ていましたし、他の地方から「初めて来た」という人もいましたし、会場でメアド交換が行われるという場面もありました(出会いの場にもなってるんですね)


柏本圭二郎さんのゴージャスなライブ
 17時、いまえさん、ALICEさん、Eve Goldenさんがナビゲーターをつとめ、ゾーン2「フルーティポップ」がスタート。
 かわいい女の子たちやボーイッシュな女の子たちによって結成された「NSM48(Nagoya Sexual Minority 48)」が元気よくAKBの3曲を披露。客席にも大勢の女性たちが詰めかけ、盛り上がっていました。
 続いて名古屋の手話サークル「手話人」による出張手話教室が行われました。ピンクレゲイーの辰さんをはじめ、お揃いの紫色のポロシャツを着た手話人の方たちが、あいさつから基本的な会話まで、実演してくれました。
 18時過ぎにはバンド演奏が始まりました。ゲイの歌手hijiri-hajimeさん率いる「MISO-KATU」は、「宇宙戦艦ヤマト」や手話付きのオリジナル曲まで、幅広い選曲で楽しませてくれました。性別もセクシュアリティもMIXなファンク・バンド「Rainbow Groove」は、本格的なボーカル&サウンドでオーディエンスを魅了しました。そして、東海地方を中心に活躍するゲイのDJ/ミュージシャンである柏本圭二郎さんは、ドラァグクイーンのダンサーとともにゴージャスにステージを彩りました。
 19時過ぎには女性のドラァグクイーンであるBitchieさんが登場し、ゾーン3「ピンクサファリ」がスタート。オイルレスリングなどが行われました。1日目の催しが終わると、参加者の方たちは三々五々、晩ご飯を食べに行ったり、ナイトに出かけたりしました。



「Chaos」のみなさんによるクールなダンス
 明けて6月5日(日)は、前日のようなピーカンではなく、曇り空。おかげで日焼けもせず、汗も噴き出さず、ちょうどいいイベント日和でした。
 12時、聖さん、フィス子さん、幸江さん、じょにーさんのナビゲートでゾーン4「ブロードウェーブ」がスタート。まずは名古屋のゲイの吹奏楽団「WING」が、池田公園にブラスのさわやかな音を響かせました。手話人や合唱隊ともコラボし、「翼をください」など、感動的な演奏を繰り広げました。(撮影NGだったため、画像がありません。ご了承ください)
 13時、「CHAOS」というMIXのダンスユニットがパフォーマンス。楽曲がテンポよく変わっていくにつれて、編成やフォーメーションも次々に変わっていき、なかなか本格的でカッコいいダンスで楽しませてくれました。
 続いて、多様な性/多様な生き方をサポートする「PROUD LIFE」の安間優希さん(トランスジェンダーの方、Rainbow Grooveではギターも演奏)、元大阪府議の尾辻かな子さん、中日新聞の学生欄でセクシュアルマイノリティについての記事を書くなどの活動をしてきた高倉唯さん、ストレートながらセクシュアルマイノリティを応援してくれている学生のさーちゃんが登場し、「The personal is political~私たちのセクシュアリティの向こうに」というトークが行われました。4年前にこのステージで華やかに結婚式を挙げた(全国放送された)尾辻かな子さんがNLGRに帰って来たということで、感慨深いものがありました。10年にわたるNLGRの歴史…その間に本当にいろいろなことがあったなぁと、しみじみ。
 

元気いっぱい!虹組ファイツ
 14時、じゅりあん&ゆいさん、Ria-Pinkyさん、Lyra-h.Grailさんのナビゲートでゾーン5「ファイティングオーバー」がスタート。今年で3回目となるゲイのアイドルグループ「虹組ファイツ」が登場し、新人さんも加わってますます多彩になった編成で楽しませてくれました。代表の岡本忍さん(a.k.a.田中守さん)も「誰でも入れます」と語っていたように、世間のアイドル像(若くてスジ筋でイケメン)にとらわれない、いろんなタイプの方が心から楽しそうに、生き生きと歌って踊るところが素敵で、みんなに勇気を与えるようなパフォーマンスでした。終了後にはオリジナルのCDも販売されましたが(サイン会&握手会も兼ねて)、即完売していました。
 飛び入りでプリン☆シャルさんが(泥酔状態とは思えない)素晴らしくキレのよいダンスを披露してくれたのに続き、15痔からは「僕らのゲイライフプロジェクト」の小林さんが司会をつとめ、「ゲイ100人に聞きました」というトークイベントが行われました。東海地区のサークルの方や虹組ファイツの岡本さんらがパネリストとなり、ゲイ100人へのアンケート(出会うのはネットかゲイバーか、など)の結果を見ながら、いろいろ語りあいました。


今年も結婚式に涙した方は多いはず

僕らの希望をのせて風船が空へ…
 16時には、カナコさん、NLiさん、華90(はなきゅう)さんが登場し、NLGR+の「フィナーレ(ふぃなーも)」を迎えました。被災地支援のために復活したピンクレゲイーのお二人が、仙台、東京(二丁目)に続いてピンクレディー・メドレーをやりちぎり(「カメレオン・アーミー」とかも含めた完全版)、「ピンク・タイフーン」では手話人のみなさんも登場して「元気よく、メチャクチャに、しあわせに」踊っていました。
 続いて、NHKの教育番組とかに出そうな現役保育士兄弟ユニット「だるまブラザーズ」がアイドルライクなパフォーマンスを披露(撮影NGでしたので画像はありません。残念!)。そして、最初期からNLGRの魂を代弁してきたシンガーソングライターの屋良朝友さんが、今回も感動的に歌い上げました。途中で弦が切れるというハプニングがありながらも、カナコさんたちナビゲーターがフォローしてくれて、屋良さんは最後に「泣かないで〜あの日を忘れない〜」という歌を披露。これは阪神淡路大震災の後に作られた歌で、東日本大震災の被災者の方たちへの思いがこめられていることが伝わってきて、涙をさそいました。
 17時、いよいよNLGRの感動のフィナーレである同性結婚式が始まりました。今回は「東海キリストの心の会」のみなさんがプロデュースし、ひろしさんとかずやさんのカップルが結婚式を挙げました。牧師さんの「愛ほどわからないことはありません。自分はこれだけやってあげてるのに…と思うのは、それは愛ではない、愛は無償なのです。おたがいの価値観を尊重すること。相手のやり方に耳を傾けること。ありがとうという気持ちを忘れないこと」といったお話には重みがありました。そして、おごそかな雰囲気のなか、目に涙を浮かべたお二人は、指輪交換や誓いのキスを行い、あたたかな拍手に包まれ、そして牧師さんの「神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない」という言葉で式は感動的に締めくくられました。やがて、ステージから広場の中へと歩いていくお二人に「おめでとう」の言葉とともにライスシャワーが浴びせられ、ブーケが空高く舞い上がり、大きな拍手が贈られました。
 これまでのNLGRは、結婚式の後、実行委員長さんのあいさつで終わり、という感じでした。しかし、生まれ変わったNLGR+では、さらに、素敵なフィナーレのアトラクションが用意されていました。それが「バルーンリリース」です(レインボー祭りやレインボーマーチ札幌、関西レインボーパレードなどでおなじみですね)。巨大テントの中に用意された何百ものレインボーの風船を、みんなで1つずつ手に取り、司会のカナコさんのカウントダウンの合図とともに、一斉に空に放ちました。NLGRでは初めてのバルーンリリースを参加者のみなさんも大いに楽しんだようで、拍手したり、盛んに写メを撮ったり、大きくガッツボーズをとるガチムチ兄貴などもいて、とても心あたたまるフィナーレとなりました。
 イベントがすべて終わると、ステージ前で記念撮影会が行われました。出演者だけでなく、一般参加者の方も(写れる方は)いっしょに入って、何十回もフラッシュが焚かれていました。
 
レポートその2につづく)

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