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7月8日からアジアンクィア映画祭がスタート!

7月といえば、映画祭の季節。今年は東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が10月開催となり、代わりにアジアンクィア映画祭がシネマート六本木で開催されることとなりました。アジアのゲイ映画がたくさん観られるまたとない機会ですので、みなさんぜひ、足をお運びください。

7月8日からアジアンクィア映画祭がスタート!

パンフレットは都内の映画館や
二丁目のお店等で配布中です

 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(TILGFF)がどちらかというと欧米の作品が中心だったのに対し、もっとアジアの映画をフィーチャーした映画祭を!ということで、4年前、アジアンクィア映画祭(AQFF)が誕生しました。第1回目は2007年4月にシネマアートン下北沢で、第2回目は9月に神宮前のキネアティックで開催されました。第3回目となる今年は7月8日(金)~10日(日)/15日(金)~17日(日)の6日間、シネマート六本木(これまででいちばん大きな劇場です)で開催されます。
 過去には『後悔なんてしない』の日本初上映なども実現してきたAQFFですが、今年もテディ賞ノミネートの『無声風鈴』をはじめ、韓国、台湾、香港、中国、フィリピン、タイ、シンガポール、インド、イスラエルなど(アジア人を主役としたアメリカ作品なども)、多数のアジア系クィア映画が上映されます。
 クールでオシャレなイメージのTILGFFに対し、もっと熱く、ウェットで、思わず泣けるような(韓国ドラマを思い出してください)作品が多数ラインナップされたAQFF。暑い夏に食べるカレーがウマいように、この夏はぜひ、アジアの燃えるような恋を、アジア人のセクシーな男の子たちをスクリーンでお楽しみください! ということで、今年のオススメ作品をピックアップしてご紹介いたします。

第3回アジアンクィア映画祭(AQFF2011)

日程:7月8日(金)~10日(日)/15日(金)~17日(日) 計6日間
会場:シネマート六本木(東京都港区六本木3-8-15 六本木駅より徒歩約2分)
料金:前売日時指定1回券 1300円(自由席、イープラスにて販売予定)、当日日時指定1回券 1500円(自由席)
主催:AQFF運営事務局

 

『花と眉』
7月17日(日)19:00

 北京を舞台に7人の若い男女が異性愛、同性愛、両性愛の情事を繰り広げ、それぞれの愛を紡いでいきます。監督は有望株の若手監督として注目を集めている24歳のフランソワ・チャン。言葉少なに進行する物語を彩る音楽と濃密な映像が残響し、観終わった後にけだるい余韻を残します。
<ストーリー>
物書きを生業とする若いシングルマザーのシャオヤーは、リュウツォンという学生と出会い、2人は互いに惹かれあっていくのだが…。一方、都会の青年ベースは2年前に出会ったリャオチンという男性と再会し、同棲するようになる。が、2人は次第にすれ違っていく…。そしてフランス語クラスで出会ったジャスミン、フランソワ、ルルは不思議な三角関係を展開していく…。
『花と眉』Bad Romance/フランソワ・チャン/中国/2011/83mins/ジャパン・プレミア

 

『無声風鈴』
7月9日(土)19:10/7月10日(日)12:20/7月15日(金)19:00

 第59回ベルリン国際映画祭テディ賞の最優秀長編賞にノミネートされ、各国で高い評価を獲得した作品がついに日本初上陸! 急死した恋人の迷える魂と過去をめぐる、ある青年の詩的な旅の物語。
<ストーリー>
北京から香港に移り住んだ中国人のリッキーは、地元の食堂で働きながら娼婦の叔母と暮らしていた。一方、27歳のスイス人パスカルは、スリとして生計を立てていた。ある日、同居人から暴力をふるわれたパスカルは、リッキーの部屋に引っ越すことになる。リッキーのおかげで地元の生活になじむパスカルだが、孤独な心を抱える2人が生きていくことは決して簡単ではなかった。2人の関係は本当の愛の上に成り立っているのか、あるいは孤独を恐れて依存しあっているだけなのか、2人はジレンマに苦しむ…。
『無声風鈴』Soundless Wind Chime/キット・ホン/香港、スイス/2009/100mins/ジャパン・プレミア

 

『チョンノの奇跡』
7月8日(金)18:50/7月16日(土)17:00

 1980年代以降、ソウルの鐘路(チョンノ)区は韓国のゲイにとって心のよりどころとなる場所となってきました。ゲイ向けの店舗や会社、団体などが百以上も集まり、セクシュアルマイノリティが自由なコミュニケーションと出会いを通じて独自の文化とプライドを育む場所。かけがえのないコミュニティであり、安心できる隠れ家でもあります。韓国で初のゲイ・ドキュメンタリー長編となるこの作品は、4人のゲイ男性のくたびれ切った日々の中で「普通だけど、自分なりの人生」を送ろうとする姿を捉えます。(こちらにイ・ヒョクサン監督へのインタビューが掲載されています。よかったら読んでみてください)
<ストーリー>
ソ・ジュンムンはゲイ映画を撮影しているが、彼のセクシュアリティに対する世間の冷たい目と軍隊時代のトラウマによってスランプに陥る。活動家のチャン・ビョングォンは、セクシュアルマイノリティの職場での差別をなくすために奮闘している。10年前に田舎から引っ越してきたシェフのチェ・ヨンスは孤独な人生を送っていたが、Gヴォイスというゲイの合唱団に参加するようになって人生の喜びを見出す。大手企業に務めるジョン・ヨルは、HIV陽性者に対する偏見を乗り越えていつの日かパートナーと正式に結婚することを夢見ている。ゲイであるこの4人の友人に寄り添いつつ、監督はカミングアウトの真の意味を伝える道をさぐっていく…。
『チョンノの奇跡』Miracle on Jongno Street/イ・ヒョクサン/韓国/2010/117mins/インターナショナル・プレミア

 

『海南、潮州と白いブラ』
7月8日(金)14:40/7月16日(土)19:30

 世間の恋愛物語はどうしていつも美形の男と女なの? もし主人公が若くも美しくもなく、男でも女でもなかったら、どんな物語になるの? シンガポールの新鋭監督ハン・ユークアンがユーモアたっぷりにお届けするトランスジェンダー・ミーツ・トランスジェンダーのラブコメディ! 白いブラジャーをきっかけに出会った40代トランスジェンダー2人が自分のことやパートナーのこと、そして家族のことで悩みつつも、力強く、自然体で生きる姿を爽やかに描きます。
<ストーリー>
ある日、天から白いブラジャーが降ってきて、それを拾った潮州は同じ日にロトで大当たり! 一方、ブラジャーの持ち主・海南は、手がかりをもとに潮州の家へとたどりつく。ブラジャーをめぐって2人は争奪戦を繰り広げ、それが原因で潮州は大家から追い出されてしまう…。
『海南、潮州と白いブラ』When Hainan meets Teochew/ハン・ユークアン/シンガポール/2010/81mins/ジャパン・プレミア

 

AQFFセレクション:キム=ジョ・グァンスプログラム
7月9日(土)10:30/7月16日(土)15:00

 韓国の映画会社「ジェネレーション・ブルー・フィルム」の代表として、ゲイ映画『後悔なんてしない』ほか10本以上もの映画をプロデュースしてきたキム=ジョ・グァンス。彼は2007年から監督として映画制作を開始し、同性愛に対して未だタブー感が強い韓国において、キュートな俳優たちを起用し、明るく前向きな作品作り始めました。今回はそんなキム=ジョ・グァンス監督が監督したすべての作品を上映する特別プログラムをお送りします。人気ドラマ『風の国』でヨジン役を演じたキム・ヘソン(すごい美少年です)が主演を務めた『少年、少年に会う』、「99.9パーセント真実のゲイ映画を作りたかった」と監督が語る『ただの友達?』(20分のメイキング映像を加えた特別版!)、耳の不自由な少年ミンスーのほろ苦い経験を切なくエロティックに描いた最新作『愛は100℃』を一挙上映!
『少年、少年に会う』Boy Meets Boy/キム=ジョ・グァンス/韓国/2008/13分
『愛は100℃』Love, 100℃/キム=ジョ・グァンス /韓国/2010/22分/ジャパン・プレミア
『ただの友達?』Just Friends/キム=ジョ・グァンス/韓国/2009/51分(特別バージョン)

 

短編集A〜君がいるから
7月8日(金)16:50/7月16日(土)10:20

 ここからは、短編集をご紹介します。短編だからと侮ることなかれ。短いからこその魅力というのもあるのです(第2回AQFFで多くの人に感銘を与えた韓国の『蛍の光』も短編でした)。短編集Aは「君がいるから」というサブタイトルがつけられています。
『ランドリー・クィーン』
はみだし者の韓国系アメリカ人ボビーはプロムのある週末、家で店番をしている。パーティの主役であるプロム・クィーンとその恋人がドレスとタキシードを持って現れたあと、ボビーは一生の思い出に残る自分だけのプロムを経験する…
『ナイトタイム・バタフライ』
姉を亡くしたヨナサンは、ある夜、高校時代の友人とともに姉の恋人を訪ね、3人で不思議な夜の散歩に出かけることに。それぞれが抱える深い悲しみは、どう癒やされていくのだろうか…
『スウィング』
ウェイ・ロンとダニエルが別れて2週間。ダニエルはもう一度会わないかとウェイ・ロンを誘うが…
『セイント』
舞台はイスタンブール。昔は異性装者だったが、今はゴミのリサイクルで生計を立てる1人の男。彼は貧しい人や慈善団体に自分のお金をつぎ込み、金のない男たちに慈悲を施していたが…
『アジュンマ!正気なの???』
イケメン韓流スター、マイケル・パクに会うためなら何でもするアジュンマ(おばさん)3人が繰り広げる爆笑コメディ。パクのスケジュール表を盗んで尾行し、ホテルに侵入し、果てはミュージックビデオに出演し…

 

短編集B〜僕の想いは…
7月10日(日)10:30/7月17日(日)17:10

『プレイネーム』
タイ人の大学生ポンは友達とバーに繰り出した。彼らは仕事でバンコクを訪れていたアメリカ人青年ジェームズがゲイかどうかを議論する。ポンが誘うとジェームズは合流することに同意し…
『愛の価値』
イラク戦争の退役軍人で、アラビア語学者のダン・チョイ中尉は2009年3月、全米に放送されるTV番組でカミングアウトし、その1ヵ月後、解雇された。それをきっかけに、米軍の同性愛者軍務禁止規定「Don't Ask, Don't Tell」を撤廃すべく、精力的な活動を進めていく…
『スパイス・ラブ』
西洋化した青年ヴィカスは上司トムに何年も執着している。ところが出張に行ったインドでハンサムなスニルに出会い、彼の人生は一転する…
『アニバーサリー』
ワイキットとジャスティンは一緒に暮らし始めて1周年のお祝いをしようとしていたが、突然ワイキットが理由も言わずに家を出て行ってしまう…
『マサラ・ママ』
しがない廃品回収業を営む父をもつインドの少年。スーパーヒーローを描く漫画家になることを夢見ているが、道を踏み違え、小さな食料品店(“ママ”の店)の温和な店主から漫画雑誌を盗んでしまう。運命が再び父子を引き合わせたとき、2人はもっと大切なことを発見する…

 

短編集D〜隣のあなた
7月9日(土)17:00/7月15日(金)16:50

『どういうつもり?』
ある日、彼がパンをくれた。毎日自分のルールに従って生きる几帳面な性格の主人公は、その行為を好意だと受けとめ、混乱し…。
『プチ・サロン』
クウィンは母親のヘアサロンで働くベトナム系アメリカ人の娘。ベトナム文化やベトナム人社会に疎外感を感じている。店に来る客と母親との間で交わされる会話を通し、彼女は日々、男の話題、国内の政治、他のベトナム系アメリカ人の噂話にふれる…
『ステイ』
中国人青年のサムとエリックは恋人同士。一見幸せそうだが、一度も同じベッドで一緒に朝を迎えたことがない。ある夜、エリックの「帰らないでほしい」という頼みをサムが断ったことで、2人の関係は急に、ギクシャクしだす…
『リトル』
フィリピンの田舎で生まれたホセ。その「男性のシンボル」のサイズから親しみを込めて“リトル”と呼ばれる彼は、誕生と同時に母を亡くし、田んぼを耕す父の背中で育った。高校卒業後、都会への憧れを募らせる親友からマニラへ一緒に行こうと誘われるが…
『前門大街の前で』
前門、それは天安門広場の南、北京の歴史的な町並みを見守る場所にある。2009年のバレンタイン・デーに、ここで2組の同性カップルがウエディング・フォトを撮影した。その光景は人々の従来の概念を打ち砕く出来事であった。新しい時代が訪れた北京の街に、果たして新しい愛の形は受け入れられるのか?