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映画祭@青山スパイラルホール初日レポート

本日、青山のスパイラルホールで東京国際レズビアン&ゲイ映画祭がスタートしました。『ハリウッド・ジュテーム』がプレミア上映され、監督さんとプロデューサーさんが来日し、Q&Aトークを繰り広げました。

映画祭@青山スパイラルホール初日レポート

 

 先週の新宿バルト9に続き、本日、青山のスパイラルホールで東京国際レズビアン&ゲイ映画祭がスタートしました。今年は、10年以上にわたってスパイラルのフロアをにぎやかに彩っていた『バディ』のブースがなくなり(今までおつかれさまでした)、ホワイエはその分さびしい感じでしたが、冷たいフリードリンクやゲイ関連の本などの販売はいつも通りで、平日にも関わらずたくさんのゲイの方たちが訪れ、いっしょにゲイ映画を楽しみました。
 20時にスタートし、映画上映の前に、『シングルマン』『スプリングフィーバー』の予告編とともに、第5回から第7回までパンフレットのデザインをボランティアでやってくれた川久保アキさんの追悼フィルムが流れました。
 それから代表の宮沢さんとプログラミング(作品選定)担当の菅原さんが挨拶し、新宿バルト9では4作品中3作品が満員御礼だったと、お礼を述べました。また、『ハリウッド・ジュテーム』の監督さんが登場し、「ありがとう」と日本語で挨拶したあと、「最後まで楽しんでください」とスピーチしました。

 

『ハリウッド・ジュテーム』レビュー

 

 12月のパリは灰色の街。彼氏と別れたジェロームは、ふと街角のポスターに目を奪われます。LAのビーチでイケメンモデルが「カリフォルニアは常夏さ」と笑う写真が、仕事もプライベートもイマイチだったジェロームのハートに火をつけます。すぐさま飛行機に乗ってLAに飛んだジェロームですが、LAは常夏でもなく、やっぱりイマイチ…でも、そこで彼氏になれそうな男の子と出会ったり、素敵な友達ができたり。そんな縁がもとで、幸運にも仕事が舞い込みます。果たして彼は、ハリウッド・スターになるという夢も、恋も、ゲットすることができるのでしょうか?

 太陽が燦々と輝き、マッチョなゲイやセレブがうじゃうじゃいるようなゴージャスなLAのイメージとは異なり、必ずしもハッピーではなかったりする、リアルなゲイシーンが描かれていました。アメリカでは同じゲイの中でも、華やかな人たち(ビューティフル・ピープル)とそうじゃない人たちっていう区別が厳然とあるけど、だからこそ、ダブル・マイノリティなゲイたちは、人に対して親切にできるし(優しくされたときに感謝の気持ちを持てるし)、あたたかな関係を築くことができるのです。とても興味深い作品でした。

 この作品、17日(土)の20:45〜にも上映されます。ぜひ、ご覧ください!

 


監督とプロデューサーのQ&Aトーク

 

 終映後、監督のジェイソン・ブッシュマンさんとプロデューサーのチャールズ・ハーマン・ワームフェルドさんのQ&Aトークが行われました。ジェイソンさんの、しゃべりはじめた瞬間にそれとわかるオネエっぷりがとてもチャーミングで、ほほえましかったです。
 チャールズ・ハーマン・ワームフェルドさんは、実は『キューティ・ブロンド2 特別編』『KiSSing ジェシカ』の監督でもあります。
 そして、ジェイソンさんとチャールズさんは、ビジネス上だけではなく、実生活でもパートナーなんだそうです。
 プログラミング(映画選定)担当の菅原さんや会場のお客さんから寄せられた質問と、それに対する回答を以下にご紹介します。

——ハリウッドを描いていながら、あまりハリウッドっぽくない、さびしい感じでしたね?

ジェイソン:LAに15年住んで、美しいけど、太陽に隠されているさびしさっていうのを感じていました。ステレオタイプではない複雑さを描きたかったんです。

——チャールズさん、プロデューサー業はいかがでしたか?

チャールズ:映画監督をしてきたので、その経験を役立てることができました。彼にインスピレーションを与えることができたと思います。

——主役の俳優さんがとても魅力的で、彼のおかげで素敵な作品になっていたと感じました。

ジェイソン:そうなんです。彼は前に短編の主役をやってもらって、評価されたんだけど、俳優をめざしてLAに行きたいって言ってて、それがこの映画の元になってるんです。

——HIV陽性者や女装者(ドラァグクイーン)など、ゲイの中のマイノリティな人たちが疎外されるようなシーンがとても印象的でした。それがLAのリアリティなんでしょうか?

ジェイソン:本当にそうなんです。同じゲイの中にもインサイダーとアウトサイダーがいます。そのリアリティを描きたかったんです。

——お2人の次のプロジェクトは?

チャールズ:今回の映画の続編を作りたいと考えています。南米とか、異なった文化で育った人がまたLAを訪れるというような。でも、ジェイソンはとてもいい脚本を書きます。他にも、テキサスの3世代にわたる女性たちの物語とか、亡くなったゲイの弟の部屋の片付けをするストレートの兄の物語とか、いろんな構想があります。

 

 

 トークが終わったのは22:30過ぎ。遅くまでみなさん、残ってくださいました。
 こうして青山スパイラルホールでの初日は無事に終わりました。これから19日(海の日)にかけてたくさんのゲイの方たちが訪れ、にぎやかに盛り上がりそうです。
 みなさんもぜひ、お出かけを!