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二丁目ばんざい! 第11回東京レインボー祭り・レポート

パレードの翌日である8月15日(日)、今年も新宿二丁目でレインボー祭りが開催されました。会場が急遽、仲通りから花園通りに変更されるとい出来事もありましたが、いつものように、コミュニティを祝福するような、ハッピーな雰囲気で盛り上がりました。二丁目振興会のみなさん、出演者のみなさん、本当におつかれさまでした!

二丁目ばんざい! 第11回東京レインボー祭り・レポート

 今年のレインボー祭りもたくさんの人出でにぎわい、いつものように、二丁目コミュニティを祝福するような雰囲気で盛り上がりました。実は今回、仲通りの使用許可が下りず、急遽花園通りの一部を会場にして行われることになるというドタバタがあったのですが、大きな混乱もなく、文句も出ず、主催者の方も出演者の方もお客さんたちも、笑顔でお祭りを盛り上げていました。素晴らしかったです。

 特に、今年は初めて女子の御神輿が練り歩きました。初めての試みですし、女性で神輿を担ぐ人がどれくらいいるんだろう?あまり少ないと大変そうと思っていたのですが、ふたを開けてみれば、野郎神輿と同じくらいの人たちが参加し、野郎神輿の人たちも彼女たちをあたたかく盛り上げ、本当にいい雰囲気でした。


前日のパレードでも耐久レースのように
演奏しつづけてくれたブラスのみなさん。
ここでも華やかにオープニングを飾りました。
 実は今年、直前に警察から仲通りの使用を禁止され、花園通りの一部(新宿公園辺りからマルエイ近くの交差点まで)と、東電前~「mf」前(お墓がある辺り)~第一天香ビル前の通りがメイン会場となりました。
 急遽の会場変更で、主催者の方もパフォーマーの方もてんてこまいだったようですが、それでもお祭りに大きな混乱もなく、スケジュールがそれほど遅れることもなく、パフォーマンスも素晴らしく、お客さんもいつも通りにお祭りを楽しみ、あたたかい拍手の中で無事に終了しました。
 そういうところの礼儀正しさ、ピースフルな明るさは本当にゲイならではだと思いました。二丁目振興会のみなさん、出演者のみなさん、来られたお客さんたちを誇りに思います。
(後藤純一)

こちらでレインボー祭りのフォトアルバムをご覧いただけます。

 

46歳が語る「初めてのレインボー祭り」

 
これぞレインボー祭りの醍醐味!
野郎神輿のみなさん。
 毎年50006000人が集まると言われるレインボー祭りは、単純に楽しい縁日のようなお祭りであるというだけでなく、「ゲイでよかった」と思えるような、二丁目コミュニティの「ハレ」の祝祭だと思います。

 たまたま、今年初めてレインボー祭りを体験したという46歳のHさんという方(昔は二丁目に飲みに出ていたけど、最近は全然、という方。友達に連れられてお祭りに参加することになったそうです)とお話し、感想を聞く機会がありました。それがとても素敵だったので、匿名でインタビューをお願いしてみました。(聞き手:後藤純一)

——もともと二丁目には来られていた方ですか?

H:はい。10代の頃から二丁目に出ていて、こう言うとあれですが、ブイブイ言わせていました。まあ、バブル期ということもあったんですが、お金なんか持って行かなくてもどんどんお酒が出てきて。飲めや歌えやの大騒ぎ。

——すごい! 竜宮城の浦島太郎みたい。

H:そうですね。今じゃすっかり年寄りになってしまって(笑)


今年初めて女子神輿が登場!
男女混合神輿も熱く盛り上がりました
——それだけどっぷりと二丁目にハマっていた方が、今までレインボー祭りに参加したことがなかったというのがちょっと不思議というか、意外な気がします。何か理由があったのですか?

H:パレードやレインボー祭りって、自分にとっては重要な意味を持ってなくてむしろ敬遠してたんです。小さいころから女っぽくて「オカマみたい」と言われたことはありましたが、イジメにあったりもしませんでしたし、社会人になってからも気持ち悪がられたりすることもなく、のびのびと仕事をさせてもらえて。自分と違ってホモセクシャルで生きづらさを抱えてる人って、その人自体に問題があるんじゃないの?と思ってたくらいです。

——特に不都合もなく生きてきたから、ゲイとして何かを主張する必要性を感じなかったということですね? 

H:そうですね。

——レインボー祭りは特に何かを主張するわけではなく、楽しい村祭りのようなものだと思いますが、なぜ敬遠してたんでしょう?

H:うーんレインボー祭りもパレードも同じようなものだと思ってた。あとは、正直言って、人が大勢いるイベントってあまり興味なかった。飲みに行ってママがもてなしてくれる方が楽しいよね。でも、今回参加させてもらって、イメージがぜんぜん変わりました。


お盆にふさわしい勇壮さ。
「新虹(あらぬーじ)」のエイサー演舞です。
——どういうふうに変わりました? お祭りのよかったところを具体的に教えていただければ。

H16時ちょっと前に二丁目に到着したら、もう黒山の人だかりができてて、スタッフの方からアナウンスがあって、オープニングのブラスバンドの演奏が始まって。最初は冷めた目で見てたんですが、蒸し暑い中、汗を拭うこともできずに一生懸命パフォーマンスしている人たちに、周りの人たちが笑顔であたたかい拍手を送っててなんか学園祭に参加してるような気持ちになって。

——学園祭のようなアットホームさと一生懸命さに感銘を受けた。

H:それが終わったあと、お酒を買おうと思って少し歩いたのですが、数メートル歩くたびに懐かしい友達に会いました。二丁目が今より華やかだった頃、店を移動する道端で知り合いの顔を見つけては声をかけあったことを思い出してました。 


一斉に風船を空に飛ばします。
毎年恒例のフィナーレの光景です。
——わかります。二丁目は今もそんな感じですよ。

H:実は、連れて行ってくれた友達には悪いけど、初めはちょっとお祭りを見たら途中で帰ろうと思ってたんです。でも、男神輿がやって来た頃には「やっぱり祭りには神輿だよね」とか調子のいいことを言いながら(笑)。すっかり心がはずんできて、これはもう、最後までいてやろうと思ってましたね。

——野郎神輿、本当にイイですよね~たまりません。

H:年甲斐もなく、無邪気にはしゃいでる自分がいました。神輿を担いでいる人やブラスバンドやエイサーの人たちもそうですが、スタッフの人たちが汗を流しながら走り回ったり、イベントの運営に奔走している姿を見ていたら、なんだか今まで抱いていたイメージががらりと変わりました。自分もいろんな友達がいましたが、もっと多くの仲間がいたことに気がついて、すごく大きなパワーが存在することを実感できました。自分は何の問題もなく生きてきたから、そういうゲイリブみたいなことには参加する意味を感じなかったのですが、多くの同胞と楽しい時間を過ごすうちに、自分って小さいなと感じ始めました。 

——楽しかったと同時に、汗を流してがんばってる人たちの姿を見て、胸を打たれた。

H:これは余談かもしれませんが、友達に「涼しい所に行こう」と誘われて「akta」に行ったんです。ゲイリブの最先端と思い込んでいた場所に行くのは敷居が高くて嫌だったんですが、いざ足を踏み入れてみると、思ってたより居心地のいい場所でした。身構えることなく話せるスタッフの方しかもすごいマッチョでカッコよくて(笑)。タバコも吸えたし、いい所だなあって。けっこう長居してしまいました。


左から実行委員長のToshiさん(@Base)、
振興会会長の福島さん(@mf)、
女子部代表のマスホさん(@フクマサ)
——そうなんですね? たぶんそのスタッフの方はこのサイトの広告のモデルをやってくれた方です(笑)

H:これも余談なのですが、友達の紹介で、祭りのあとのエイサーの打ち上げに参加させていただきました。かくし芸みたいな感じでいろんな人が出し物を披露して、最後にみんなで沖縄の唄に合わせて輪になって踊って。そこも本当に、年甲斐もなく、楽しく過ごさせていただきました。エイサーの人たちは、つらい練習も仲たがいもあったと思いますが、打ち上げの時はみんな充実した満面の笑みを浮かべていて、本当にかわいい持って帰りたいと思いました(笑)

——それは素敵な、貴重な体験でしたね。お友達に感謝ですね。

H:本当に。自分は、今までの生き方に対して何の疑問もありませんでしたが、今回多くの同胞に囲まれ、すごく楽しい時間を共有できたことで、考えが変わりました。リブだから関わらない、とかじゃなく、もっと広い所に出て行ってみれば、案外楽しいんだなという実感が持てて。来年は、歩くのは無理ですが、一度パレードも見に行ってみようかと思ってます。

——素晴らしい! ぜひ、会場でお会いしましょう。今日は本当にありがとうございました。