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「沖縄ナイト@ArcH」レポート

8月28日(土)、二丁目のclub ArcHで行われた「沖縄ナイト」をレポートします。沖縄を愛する人たちが集い、オリオンビールや泡盛を片手に歌や踊りやトークを楽しみ、フロアに笑顔があふれました。沖縄の人たちのあたたかい心が伝わるような、素晴らしいイベントでした。

「沖縄ナイト@ArcH」レポート

 ゲイの世界、沖縄を愛する人って本当に多いと思います。青い空と海が広がる南国のリゾート地だから、三線の響きや琉球舞踊、食べ物の美味しさなど、独特の文化に魅了されたから、というだけでなく、「いちゃりばちょーでー(出会ったらみな兄弟)」の精神でみんないっしょに楽しく飲める、いつでもあたたかく歓迎してくれる人がいるからだと思います。
 那覇のゲイバー密度(30軒以上/31.5万人)は間違いなく日本一だと思いますが、それは、観光やリゾートに限らず、ゲイバーでの楽しいひととき(あるいはゲイナイトやテニスの大会など)を目当てに沖縄を訪れる人がいかにたくさんいるか、ということの証明でしょう。

 沖縄出身のマスターToshiさんが経営する二丁目のバー『Base』にも沖縄好きな人たちが集まり、活況を呈しています(もちろん、マスターのファンの方も多いと思います)。Toshiさんと、以前二丁目で『Tin*Gara』というお店を開いていたKinさん(Toshiさんの中学の同級生だそうです)がいっしょに開催しているのが沖縄ナイトです。
 2006年に『Advocates Tokyo』でスタートした沖縄ナイトは、翌年から会場を『ArcH』に移し、毎年1回夏に開催されてきました。が、このたび、Kinさんが沖縄に帰ってしまうことになり、残念ながら今年でファイナルを迎えることになりました。
 これを逃すともう二度と沖縄ナイトの素晴らしさをお伝えできなくなってしまう…という気持ちと、「今までありがとう」という感謝の気持ちをこめて、沖縄ナイトFINALの模様をレポートすることにいたしました。(後藤純一)


 21時、早くも「新虹」のエイサー演舞がスタートしました。
 エイサーには、三線を弾きながら歌う地謡(じかた)、太鼓を持って踊る人(太鼓打ち)、太鼓を持たずに踊る人(手踊り)がいて、といった説明とともに、勇壮な演舞が繰り広げられました。新しい若手の人たちの顔も見えて、「新虹」の勢いというか、活性化している様子が窺えました。
 「新虹」はパレードやレインボー祭りで活躍しているエイサーのサークルですが、東京、関西、沖縄に支部を持ち、年々参加者も増えているようです。これも「沖縄への愛」の表れではないでしょうか。

 22時、予告されていた「キャン×キャン」の前に、やはり沖縄出身で『ふくらむスクラム!!』(人魚ネタを憶えてる方も多いハズ)にレギュラー出演していた「しゃもじ」のお2人が登場し(昨年も出演してくれています)、会場は一気にヒートアップ!
 続く「キャン×キャン」(そうです、あのマスオさんネタの)は、さすがプロ!とうならせるような絶妙にしてパワフルな漫才を繰り広げ、フロアを爆笑の渦に巻き込みました。これだけでも十分楽しかった(元は取った)という感じなのですが、さらに、Kinさんの高校の後輩だというシークレットゲスト「い○こ○○」が登場し、「本物の技」を惜しげもなく披露すると、お客さんたちは本気で感動し、「すごーい!すごーい!」を連発(まるで知念里奈のよう)、絶賛の嵐でした。
 ここまでだけでも本当に感動!なのですが、さらに、第1回沖縄ナイトにもゲスト出演した藤木勇人さん(『ちゅらさん』に沖縄料理屋「ゆがふ」店長役として出演)が会場に遊びに来てくれて、「こんな素晴らしいイベントが終わるのはもったいないさー。来年は自分がプロデューサーをやってもいいよ」とまで言ってくれました(感涙…)
 こうして、沖縄出身の芸人さん(「い○こ○○」は育ったのが沖縄だそうです)が大集結した夢のような時間が、フロアを埋め尽くしたお客さんたちを大満足させました。

 23時、沖縄が生んだ宝とも言うべきドラァグクイーン、メイリー・ムウが登場。「芭蕉布」「真夜中のドライバー」「おじい自慢のオリオンビール」といった沖縄ゆかりの歌を歌ってくれました。メイリーのライブ・ショーが素晴らしいのは、ずっと笑顔で、まごころをこめて歌ってくれるところです。「ほら、私ってこんなに歌が上手いでしょ」ではなく、「みんなで楽しみましょ」っていう気持ちが伝わってきます。

 続いて、Kinさん(音大出身)のピアノ伴奏に合わせてToshiさんが歌う(「偽ロロ」というユニット)ライブがスタート。『長い間』『Best Friend』といったKiroroの名曲を演奏しました。Toshiさんがギターを弾いてKinさんが歌うという例年にない初めての趣向もまじえながら、会場をやさしさで包み込みました。

 ダンスタイムは沖縄出身の(沖縄ナイトのキャスト、スタッフはすべてうちなんちゅなのです)DJ、ロボ美さんが一人でずーっとプレイ。安室奈美恵、MAX、SPEEDといった沖縄ゆかりのアーティストの曲ばかり(沖縄しばり)な選曲で、巧みにフロアを盛り上げてくれました。
 ほかにもSTUDIO GUMPTIONのモデルさんとして有名な延彦さんが「古酒ボーイ」としてフロアをセクシーに彩ってくれました。

 1時からは再び「新虹」のエイサータイム。「マタハーリヌツンダラカヌシャマヨー」(美しくかわいい娘さんよ、という意味だそうです)といったはやし言葉の解説に続いて演舞がスタート。「新虹」のアイドルチームによるかわいい踊り、本格的な演舞と続きますが、お客さんもいい感じに酔っぱらった頃とみえて、みんな大声で合いの手を入れたり、沖縄ナイトならではの熱さを感じさせました。その後はみんなでいっしょに踊りましょう、という感じで、エイサーの人もお客さんも入り乱れて楽しみました。

 2時からは白いドレスに着替えたメイリー・ムウが再び登場し、フロアの中まで入って歌ったりして、お客さんを喜ばせていました。熱烈なアンコールに応え、再び最初の「芭蕉布」を歌ってくれたのですが、聴けば聴くほど、沖縄の「魂」のようなものがじんじん伝わってきて、思わず感涙しました。素晴らしかったです。
 
 3時半からは恒例のプレゼントタイム。今日出演してくれた芸人さんたちのサイン色紙、ビデオ、Tシャツ、「偽ロロ」が前に着たアロハ、手ぬぐい、小物など、大量のプレゼントが用意されていて、なんと、フロアにいるお客さん全員にプレゼントが行き渡りました(Kinさんも「赤字よ〜(笑)」と言ってましたが、沖縄らしい、すごい心づくしだと思います)

 4時からは沖縄ナイトエンディングライブ、ということで、再びKinさんとToshiさんが歌や演奏を繰り広げました。お客さんがペンライト(サイリウム)を振ったり、マイクを向けられていっしょに歌ったり、本当にアットホームな時間でした(Kinさんも言ってましたが、土曜の夜中のclub「ArcH」が歌声喫茶のような雰囲気に…なかなか無いことだと思います)

 こうして、沖縄ナイトFINALはひとまず終了、となりました(もしかしたら来年、また違う形で開催されるかもしれないですからね)
 主催者のToshi@Baseさん(レインボー祭りも実行委員長だったのに…本当におつかれさまです)とKinさん(火曜日に「Base」に入っています)に拍手を贈りたいと思います。

☆沖縄ナイトのフォトアルバムはこちら

 なお、沖縄に帰ってしまうKinさんの「Base」ラスト営業として、9月18日(土)にスペシャル昭和歌謡ショーが開催されるそうです。今はめったに見ることができなくなった二丁目の伝統芸能的なショータイムをお届けします。

Base
新宿区新宿2-13-11 ライオンズマンションB104
03-3356-1907
19:00〜