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レポート:Save the Pride(2)

8月11日(土)に緊急開催された「Save the Pride」。東京プライドパレードが中止となり、「そんなのさびしい!」「お祭りをなくしちゃいけない」という気持ちで手を挙げた若いスタッフの方たちに共感し、大勢の方たちが協力して、晴れやかで楽しいパレードになりました。最後まで雨が降らなかったのも奇跡!でした。

レポート:Save the Pride(2)

8月11日(土)に緊急開催された「Save the Pride」。東京プライドパレードが中止となり、「そんなのさびしい!」「お祭りをなくしちゃいけない」という気持ちで手を挙げた若いスタッフの方たち に共感し、大勢の方たちが協力して、セクシュアルマイノリティを祝福するような明るく楽しいイベントになりました。最後まで雨が降らなかったのも奇跡!で した。そんなお祭りの模様を前後編に分けてレポートいたします。後半は、パレード(行進)と帰着後のステージを中心にお届けします。(後藤純一)


 15時を少し回った頃、いよいよパレードがスタート! 15時頃から雨が降るという天気予報は見事に覆り、この時点でも見事に晴れていました。
 公園(NHK横の並木道)を出て渋谷へと向かって歩き出す出発地点付近(信号を渡って少し渋谷寄りのところ)で待機し、写真を撮りながら参加者の方たちを見送ることにしました。

 先頭のパーティ(隊列/梯団)は「Save the Pride!」。通例、先頭を歩くのは実行委員の方たちですが、今回は上川あやさんや石川大我さんらLGBT議員の方が先頭を歩いていました。警察の車両に続いて先導車(フロート)が来るのかと思ったら、何かの手違いか、車が来ず、音が何もない状態でのスタートとなりました。このままだとちょっとさびしいな…と思っていたらそこに偶然、AKB48の宣伝カーが居合わせ、「フライングゲット」をBGMに楽しくパレードするという奇跡が!(「ネ申」ですね)
 いろんな主張ができる「私は○○です」、パートナーシップ制度の必要性を訴える「Wedding」、「にじいろかぞく」といったパーティもいっしょに歩いていました。(以後、

 続いてやってきたのは「LADY GAGA」パーティ。『Born This Way』のモチーフにもなっているユニコーンを意識したGAGAチックな飾り付けのフロート(先導車)で、まだ音楽は鳴っていなかったのですが(機材トラブルだった模様)、ステージに出演したCOL KID GAGAさんやサーシャBサバンナさん、「Save the Pride」のイメージ写真にも登場したガガ風コスプレの方たちが華やかに元気よく歩いてゴージャス感を醸し出していました。こちらも、ボードで言いたいことをアピールする「PR」パーティや性自認がXな方たちの「Rainbow Action Xラウンジ」などもいっしょに歩いていました。

「ハロプロ」パーティは、二丁ハロのみなさんが前面に出て、全力でハロプロファンな人たちを盛り上げていました(フロートの飾り付けなども自ら手がけてくれたそうです)。ここは最後までものすごい盛り上がりを見せていたパーティの一つです(やはりゲイの間でのハロプロ人気は根強い!と実感しました)。「スーパークールビス」パーティもいっしょに歩いていました。

 今回唯一の本格的なDJフロートとなった「Tokyo Gay Night」パーティは、さすがのクオリティ。DJの方とGOGO BOYがカッコよく、ノリノリなクラブサウンドをずっと後ろの方まで届けていました(200人は楽しめるような音量でしたが、参加者は100人くらい。ちょっともったいなかったです)。「恋人募集中」、「女装」、「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」(ブラスのときによく登場するカラーガードの方もパフォーマンスしながら行進)、「Interbank LGBT Exchange」といったパーティもいっしょに歩いていました。

 そして「glee」パーティ。先導車が出発地点近くで待機してるときにかけていた曲が「パレードに雨を降らせないで」だったのが本当に素敵だと思いました。ウォーブラーズⅡのみなさんやチアガールとしてステージに登場した方たちなどが先頭で「glee」らしさを演出し、盛り上げていました。「glee」はとにかくゲイアンセムの宝庫で、思わず感涙しそうな曲も多いので、参加した人もきっと満足したはず、と思いました(ちなみにフロートに貼ってあったカートやブレインの写真は、終了後、ファンに持ち帰られたそうです)。「多様なライフスタイル」、「学生」といったパーティもいっしょに歩いていました。

 フロート(先導車)としてはトリとなったのが「Perfume」。出発地点では車がずっと先に行ってしまい、参加者が走る走る(車の上のユキジさん、茫然)…みたいな感じでしたが、合流してからは、ポケモンコスプレの方たちなどがいっしょにPerfumeのフリマネをしたり、楽しいパーティになっていました。ユキジさんが音出しもしていたのですが、終着地点では「MY COLOR」(コンサートのラストの曲)をかけ、Perfumeファンにはたまらない演出で楽しませてくれました。「東京レインボープライド」パーティ、「撮影禁止」パーティもいっしょに歩いていました。

 帰着直前、代々木第一体育館の横の道では、10人くらいの警官の方が、20mおきくらいに立って、一般車両がパレードコースに入らないように交通整理をしてくださっていたのが印象的でした(おつかれさまです)

 こうしてパレード(行進)が終わった後は、しばらく広場で友達としゃべったり、素敵な衣装の人と記念写真を撮ったり、ブースを見て回ったりという感じでみなさん楽しんでいたと思います(「glee」のオフ会状態な集団もいたり)

 そして17時、お待ちかねの「RENT」のキャストのみなさんが登場し、名曲「SEASONS OF LOVE」を披露してくれました。「RENT」は単に有名というだけではなく、ゲイやHIV陽性者がたくさん登場する、真にキャストの人間性が問われるようなミュージカルですが、キャストの方20人のうち16人もがわざわざ足を運んでくれて(ソニンさんも来てくれました)、心からの思いが伝わる歌で感動させてくれたこと、本当に素晴らしいと思いました。終演後、「RENT」ブースにはチケットを先行予約する人の行列ができていました。
 最後に、パフォーマーが改めてステージに上がり、実行委員長の挨拶。「パレードがなくなっちゃうのはさびしいという気持ちでした。たくさんの人が協力を申し出てくださって、感激しました。今日のパレードができたのは、みなさんのおかげです。ありがとうございました」。大きな拍手が贈られました。
 そして「Born This Way」をBGMに、「Save the Pride」は幕を閉じました。


 振り返ってみると、確かにパレード(行進)に関してはいろいろとうまくいってない点もありましたし、参加者も少なかったです(受付で登録して歩いた方は600人だそうですが、実際は1000人くらいだったと思います。沿道の応援も合わせると2000人くらい?)…が、実質1ヵ月ちょっとの準備期間で、これだけの充実した内容のイベントが実現できたのは、奇跡に近いと思います。ステージやパビリオン(ブース)も含め、全体としては、晴れやかさと明るさに満ちた、本当にいいイベントでした。「よくやった!」と拍手を贈りたい気持ちです。
 特にステージングに関しては、「RENT」にしてもレディ・ガガにしても「glee」にしても、なぜそれらがパレードのステージでパフォーマンスされるのかということがすべて納得がいくもので、きっちり盛り上がるツボを押さえつつ、意味のあるものになっていました。司会のお二人やパフォーマーの方たちなども素晴らしく、パレード参加者だけでなく通りすがりのファミリーなども楽しめる(お子さんとかも楽しんでいました)、本当に充実した、最高のステージだったと思います。
 たぶん、初めてパレードに参加した方も、ベテランの方も、地方からいらしていた方も、セクシュアルマイノリティを祝福するお祭りをいっしょに楽しむことができたと思います。それだけでも万々歳です。
 
 そして、降る降ると言われていた雨が、とうとう最後まで降らなかったのも、奇跡としか思えません((なんということでしょう、雨が降りはじめたのは撤収が終わった後だったそうです)。神様がこのパレードを、僕らセクシュアルマイノリティを祝福してくれていたのです。

 6月初め、東京プライドパレードの中止が発表され、代表のケータさんはじめ、若いスタッフの方たちが「そんなのさびしい!」「僕らのお祭りをなくしちゃいけない」と手を挙げて緊急開催されることになった「Save the Pride」。実質1ヵ月ちょっとでここまでのことができたのは、ひとえに彼らの純粋な思い(熱さ)とパワーの賜物だと思います。そして、彼らのパレードへの思いが周りの人たちの共感も喚び起こし、たくさんの人が協力を申し出てくれて、パレードが成功したのです。そうしたみなさんに、本当におつかれさまでした!ありがとうございました!と感謝申し上げたいと思います。(詳しくはこちらのインタビューをご覧ください)
 また来年も、どういう形になるかはわかりませんが、パレードが開催されることになりそうです。みなさん、再び笑顔で会えるのを楽しみにしましょう。


☆パレード(行進)の様子のフォトアルバムはこちら