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レポート:Tokyo SuperStar Awards 2012

12月1日(土)、六本木のビルボードライブ東京にて「Tokyo SuperStar Awards 2012」が開催されました。本当にスゴい出来事が次々に起こり、感動と祝福感が凝縮された、掛け値なしに素晴らしい、夢のような一夜でした。

レポート:Tokyo SuperStar Awards 2012

12月1日(土)の夜、六本木のビルボードライブ東京で第3回目となるTokyo SuperStar Awards(TSSA)が開催されました。セレブ気分が味わえるゴージャスさやLGBTを祝福する空気感に満ちていたのはもちろん、思わず歓声をあげたり、拍手したくなるような感動のサプライズが次々に起こる、掛け値なしに素晴らしい、夢のような一夜でした。レポートをお届けします。(後藤純一)

 会場に着くと、まずはエントランスでバブリーナさんとMAAYA SHO*さん、謝謝美さんがお出迎え。
 中に入ると、今回は全席着席というスタイルで、ステージ前のフロアにもテーブルが並んでいました。ゆったりとお食事を楽しんでいらっしゃるお客様はみなさん、高級感あふれるいでたちながら、赤いネクタイだったり、レッドリボンだったり、何か赤いものを身に着けていらっしゃるのが素敵でした。

 そして夜7時半、TSSAは野宮真紀さんの「東京は夜の7時」で幕を開けました(これ以上オシャレなオープニングがあるでしょうか)。そして30年にもわたってファッションアイコン(そしてゲイアイコン)でありつづけた野宮さんが「Twiggy Twiggy」や「スウィート・ソウル・レヴュー」を歌ってくれるなんて…もう、感激!の一言。本当に夢のような時間でした。

 続いて、MCの結木えつこさんとマーガレットさんが登場。スポンサーであるアルファロメオのティツィアナ・アランプレセさんがスピーチし、みんなで乾杯。アルファロメオも協賛する「Welcome! Cafe Project」が紹介され、全国のLGBTフレンドリーなカフェに投票するキャンペーンに優勝した京都の「colori cafe」と、投票した方(なんとイタリア旅行がプレゼントされていました)が表彰されました。

 そして、2012年のトピックを二丁目でヒアリングした映像などが流れ、「TSSAトーク」のコーナーへ。4人のLGBTの方が「しあわせとは?」というテーマで4分間ずつスピーチを行いました。
 トップバッターは、ディズニーランドでの同性結婚式(ダブル・ウェディングドレス)を認めてもらったことで大きな話題になり、その後もたびたびメディアに露出してきた東小雪さん。来年、パートナーのひろこさんといっしょにディズニーランドで式を挙げるそうです。
 続いて、グッド・エイジング・エールズ副代表の前田信さん。大手広告代理店勤務で職場ではカムアウトしていなかったけど、ガンを患った経験から生き方が変わったというお話をしてくれました。
 NHK Eテレ「Our Voices」のMCなどもつとめる杉山文野さん。自身のジェンダーアイデンティティが揺らいでいたことから、世界中を旅したりして、自分を見つめ直していったという経験を語ってくれました。
 そして、日本マイクロソフトMSN統括本部エグゼクティブプロデューサーの儲俊祥(Sean Chu)さん(元AXN取締役社長)。お父様に「おまえがゲイでよかった」と言っていただけたというお話なども胸を熱くさせるものがありましたが、それだけでなく、なんと、最後にパートナーの方をステージに呼び、「Will you marry me?」とプロポーズ。客席からは黄色い歓声と割れんばかりの拍手が贈られました(ゴトウは感動のあまり、泣いてしまいました…)

 それから、イタリアで大ヒットしているという「たまごちゃん、たびにでる」という絵本が紹介されました。家族って何?というテーマでたまごちゃんが見聞するいろんな家族のなかに雄どうしで子どもを育てるペンギンのカップルもいて、素敵でした。
 続いて、このTSSAの収益が寄付されるる3つの子どもチャリティ団体(カナエールCharity Art Exhibition "ROSES."CARE-WAVE)が紹介されました。
 また、高級旅館バウチャー10万円分やニューヨークグリルのお食事が当たるラッフルズの案内が行われ(バブリーナさんがステージに登場)、「あなたのとりこ」の世界的ヒットで知られるフランスの歌手シルヴィ・ヴァルタンからのメッセージ動画や、今年カミングアウトした著名人を代表してアメリカの歌手ダイアナ・キングからのメッセージ動画が流れました(スゴい!)。また、Googleプレゼンツで「It Gets Better」の映像も紹介されました。
 
 さて、おまちかねのエンターテインメントの時間がやってまいりました。日本のゲイシーンが誇るショータイムの始まりです。まずは、関西が誇るドラァグクイーン、ナジャ・グランディーヴァさんによる迫力と感動の「I am changing」(「ドリームガールズ」)。それから、TVで活躍中のヤスチンさんのダンスユニット「TIGER-LILY」は、ゲイテイストな歌謡曲をフルに活かして楽しいダンスを披露。最後に「RushCruise」等でおなじみのニコルさん&ダンサーズが華麗なベリーダンスで観客を魅了しました。

 会場が盛り上がったところでブルボンヌさんと佐藤かよさんが登場。いよいよTSSAのメインイベントであるアワードの発表(授賞式)です。
 最初に発表されたのはブレイクスルー賞。今年創刊の『Tokyo Finger Bang Style』の表紙も飾った、レズビアンであることをカミングアウトしているモデルのHiROMiさんでした。カッコよかったです(隣のビアンのカップルも大騒ぎしていました)(受賞コメントはこちら
 続いて、メディア賞。7月に同時にLGBT特集を組んだ『東洋経済』と『週刊ダイヤモンド』が受賞しました。編集者がみなさん女性の方だったのが意外でもあり、なるほどなという感じでもありました。『週刊ダイヤモンド』の方は半年間もかけて特集の準備をしてきたそうです(受賞コメントはこちら)。また、『東洋経済』の編集の方は自分が手がけた初めての記事だそうで、副編集長も快く手伝ってくれたと語りました(受賞コメントはこちら
 企業賞。以前から社内のダイバーシティ教育に力を入れたり、なんと、同性カップルであっても結婚手当を支給するという最先端な取組みを行っている日本IBMが受賞しました。代表の方がご挨拶で「すべては、私にカミングアウトしてくれたあなたたちのおかげです」と、客席前方にいた人たちに向かって感謝の言葉を述べていて、ジーンときました。長年地道に社内の方たちが活動してきて会社側もだんだん変わってきた、その成果をこういう場で賞讃されて、みんなが報われた気持ちになれる、こういう機会って本当に大事だなあ、と思いました。(受賞コメントはこちら
 そして、アルファロメオ賞受賞者として、トランスジェンダーであることを公表している歌手の中村中さんが登場(受賞コメントはこちら)。頭に真っ赤なヘッドピースを飾り、とても美しいいでたちでした。中村さんはまた、ピアノ弾き語りで「友達の詩」を披露してくれました。ゴトウも生歌は初めて聴いたのですが、彼女の声量や表現力のスゴさに、心がふるえる思いしました(そこらじゅうからすすり泣きが洩れていました)。セクシュアルマイノリティだからこそ表現できる世界観、彼女の思いの深さに感動させられました。
 カルチャー賞。LGBT Pride week開催も話題になった『RENT』が受賞しました。キャストを代表して賀来賢人さん、そしてプロデューサーの小嶋麻倫子さんがコメントしました。(受賞コメントはこちら
 海外賞は、同性婚を支持すると表明し、世界を湧かせたオバマ大統領。残念ながら都合で来場できませんでしたが(笑)、代わりにアメリカ大使館の方が来てくださっていました(昨年のガガと同様、ちゃんとトロフィーは送り届けられるそうです)
 コミュニティ賞は、今年、ディズニーランドでの同性結婚式が可能に!というニュースでも話題になった東小雪さん&ひろこさんのカップル。本当に素敵なお二人です(受賞コメントはこちら
 最後に特別賞を渡辺えりさんが受賞しました。TV番組でビートたけしさんが「同性婚ができるようになったらそのうち動物とも結婚できるようになるんじゃないか」と茶化したとき、渡辺えりさんがすかさず「なんで?」と疑問を呈し、本気で同性婚を支援してくれたのでした。そんな渡辺えりさん、生放送中で会場には来られませんでしたが、ビデオコメントをくれました。同性婚だけでなく養子縁組のことにも言及。さすがです!(受賞コメントはこちら

 受賞者全員でのフォトセッションが終わり、今宵のフィナーレとして『RENT』のキャスト総勢20名(みなさん、胸にレッドリボンを着けていました)がステージに登場し、「Seasons of Love」を合唱しました。そしてそして、最後に、田中ロウマさんがスピーチで「僕もLGBTです」とカミングアウト。本当に本当にスゴい一夜になりました。
(たまたまもう一人のエンジェル役の方と世間話的なシチュエーションでお話する機会があって、ドラァグクイーンを演じてみてどうでした?とお聞きしてみたのですが、「エンジェルって天使のようとか言われるけど、特別じゃない、一人の人間だって思った。早くLGBTの人たちが当たり前に同じように生きられるようになってくれるのが理想だよね」とさりげなく語ってくれて、キャストの方たちって本当にフレンドリーなんだなあって思いました)

 
 ゴトウが二丁目にデビューして約20年、パレードが開催されたり、レインボー祭りで花火が上がったり、たくさんのゲイイベントで興奮&感動を味わったり、「ゲイでよかった」と思える出来事がたくさんありました。そして、『ファビュラス』や『yes』が創刊されたり、尾辻さんが選挙に出たり、『ハートをつなごう』が応援してくれたり、多くの企業がLGBTイベントに協賛してくれたり、「一般社会とゲイコミュニティの架け橋」と呼べるような出来事もたくさんありました。今回のTSSAは、そういう感動の出来事が一夜にギュッと凝縮されたような(「世の中にはハッピーやラッキーがいっぱいあるよね」)、思わず「ほおずり」したくなるようなサプライズの連続、まるで20年の総決算のようなイベントでした。LGBT(セクシュアルマイノリティ)を祝福するような最高に素敵な「YES!」がシャワーのように降り注ぎ、強烈な感動とエクスタシーを味わえ、勇気をもらえて…一生忘れられない、掛け値なしに素晴らしいと思える(何度となく目がうるんだ)一夜でした。そして、LGBTの方だけでなく、一般の方・セレブの方(実際、著名人な方もご来場されていました)なども、楽しみながらLGBTに共感できたり、今何が求められているのかを感じることができたはずです。

 スタッフの方たち、キャストの方たち、お客様、TSSAに関わったすべてのみなさんに心からの拍手と感謝を贈りたいと思います。ありがとうございました。
 
 余談ですが、今年は全席着席スタイルということで、どんな方がいらしてるのかなあと客席を見ていたのですが、ゲイやレズビアンのカップル(もしかしたらトランスジェンダーの方も)が多かったのが印象的でした。たしかに、食事も美味しいし、ロケーションも最高で、これ以上素敵なデートってないだろうな…と思いました。パートナーがいらっしゃるみなさん、来年はぜひ、お二人で参加してみてはいかがでしょうか? 本当に夢のような一夜を過ごせますよ。
 

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