2010/08/02
AFPほか
ネパールでパレードが行われるのが初めてというわけではありません。オープンリー・ゲイの国会議員であり、ゲイ団体「ブルー・ダイヤモンド・ソサエティ」の代表であるスニル・パント氏は9年前から、ネパールを代表する国民的なお祭りである「ガイ・ジャトラ(牛祭り)」に参加する形で小規模なパレードを行ってきました。
「ガイ・ジャトラ」はネパールのお盆のようなお祭りで、亡くなった人を追悼するため、人々がとても派手に仮装して街の中心部を行進するものです。そこでは若い男性が女性の服を着て歩くことが伝統となっていたり、政治的発言が禁じられていた時代にもこのお祭りでは主張が許されていたということもあり、スニル・パント氏はこのお祭りの行進に参加する形で小さなパレードを行ってきました。
スニル・パント氏は「国中から、また近隣の国から3000名のゲイやレズビアン、トランスベスタイト(異性装者)、トランスセクシュアルの方たちが首都カトマンズに集まり、カラフルな格好で通りを練り歩くと思います」と語ります。「これを真に国際的なイベントにしたいと考えています。ネパールはここ数年でゲイの問題に関して大きな進歩を遂げました。そして私たちはもっと多くの人たちに希望を広げていきたいと願うものです」パレードでは、派手な衣装を着た象や馬も行進し、ライブ・コンサートなどのほか、おそらくボリウッド・スター(インドで活躍する映画俳優)が登場すると見込まれているそうです。
また、ゲイバッシング(暴力)やHIVで亡くなった人たちを追悼するキャンドル・メモリアル・イベントも行うそうです。
かつて、ネパールでは同性愛者が激しい差別に遭い、苦しんできました。そんな中で、スニル・パント氏が「ブルー・ダイヤモンド・ソサエティ」という団体を設立し、セクシュアルマイノリティの人権を求める活動やHIV予防啓発活動を続けてきました。
2006年には国内初の同性結婚式が行われました。当時、ネパールでは「不自然な性行為」に対して最高1年の懲役を課すという法律がありました。
2007年12月には「ブルー・ダイヤモンド・ソサエティ」が起こしていた裁判に対し、最高裁が立法府にセクシュアルマイノリティに対する差別的な事態を改善するよう、求めました。これを受け、政府は、セクシュアルマイノリティが「自主的な生活を営める」ような権利を保障する法整備を命じました。そして、ネパールは世界で初めて、「第三の性」を認める国になりました。2008年から政府はIDカード等に「male」でも「female」でもない「metis」という称号を設け、トランスジェンダーの方が登録できるようにしたそうです。
社会におけるタブー視は残るものの、急激に国はセクシュアルマイノリティを擁護する方向へ変わってきています。
2008年5月、スニル・パント氏がオープンリーゲイとして初めて(アジア初)国会議員に当選しました。
2009年、最高裁が同性婚を認めるよう政府に命じ、現在、政府内でも同性婚を認める法案に向けて検討が進められています。そう遠くない将来、アジアで初めての同性婚が実現するのでは?と見られています。
2010 Gaijatra: Blue Diamond Society International Pride Festival
日時:8月25日(水)14:00~
集合地点:王宮前のダルバール広場
Nepal to host first gay pride march: lawmaker(AFP)
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5h8t1ulIEuJDtEGxlpaQe_gg3s2xQ
Nepal to host first gay pride march alongside traditional festival, Aug 25(Fridae)
http://www.fridae.com/newsfeatures/2010/07/28/10176.nepal-to-host-first-gay-pride-march-alongside-traditional-festival-aug-25