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相次ぐゲイの若者の自殺に対し、ニュージャージー州でいじめ対策を義務付ける法案が提出されました

2010年11月01日

 米東部ニュージャージー州で25日、公立の学校・大学にいじめ対策を具体的に実施するよう義務付ける州法案が州議会に提出されました。

 ニュージャージー州では先月、ルームメートに部屋を隠し撮りされ、ネット上で画像公開されたゲイの男子大学生タイラー・クレメンティさん18)が、ニューヨーク州境のハドソン川に身を投げて自殺しました。この事件だけでなく、米国各地でいじめによるゲイの若者の自殺が相次いだことが波紋を呼び、人権団体やメディア、著名人らを筆頭に、対策を求める声が高まり、学校でのいじめが社会問題化していました。

 法案は超党派の議員グループが提出したもので、全公立校でいじめの監視や対処法などを教師らに習得させ、対策の具体的な実施状況を検証するチームを作るというものだそうです。さらに、各校のいじめ対策担当者の氏名をインターネット上で公開し、責任の所在を明確にさせるといいます。

 法案が可決されれば、全米で最も厳しい「いじめ防止法」となり、全国的な広がりが注目されます。

 米国では昨年、人種や、肌の色、性的指向、性自認、精神的・肉体的障害などを理由に危害を加える行為を禁止した憎悪犯罪禁止法が成立しています。ゲイが殺されるような悲劇が二度と繰り返されることのないよう、セクシュアルマイノリティに対する暴力事件を厳しく取り締まるものです。

 学校で起こっているゲイに対するいじめを何とかしようという今回のニュージャージー州のような法律も、全米レベルで(あるいは世界的なレベルで)広がりを見せていくことを期待します。(後藤純一) 

 

いじめ対策義務付け 米東部で州法案提出(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2010102602000186.html

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