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『CDジャーナル』がゲイミュージックを特集


『CDジャーナル』2011年09月号
音楽出版社/780円(税込)
『CDジャーナル』は、音楽・映像ソフトとオーディオのハイブリッド&マルチジャンルな総合情報誌。洋楽・邦楽のロック&ポップス、ジャズ、クラシック、ワールド・ミュージックから映画まで、あらゆるジャンルのCD・DVD新譜情報を網羅し、あわせてオーディオ機器の最新情報を毎月お届けしています。注目のシーンの集中研究や充実した音楽生活を送るための面白提案などをテーマにした大特集に加え、人気アーティストへの最新インタビュー、企画記事、コラムなどを満載。推薦&注目盤・厳選100点レビューと新譜試聴記700点の強力CD紹介、読み応えのある多数のDVDレビュー、辛口批評あり面白エッセイありの多彩な内容で、あなたの豊かな音楽生活をサポート!
 そんな総合音楽情報誌『CDジャーナル』が、岡村靖幸さんをフィーチャーした9月号でゲイミュージックを特集してくれました(表紙にもバーンと載っています)

 公式サイトにはこのように紹介されています。
 「レディーガガはなぜゲイアイコンなのか?  いま注目のゲイアーティストとは? ゲイディスコリバイバルってなに? など、今現在進行形のゲイミュージックに焦点をあて、しられざる魅惑の世界をご紹介します」

 実際に中を見てみると、ピンクの紙に1色刷りというカッコいい装丁で(オランダのゲイ雑誌『BUTT MAGAZINE』を意識しているようです)、9ページにわたって特集が組まれています。ゲイアイコン(ゲイイコン)の条件や今ゲイに支持されているミュージシャンを解説した「ゲイアイコン2011」、ピチカートファイブや初期のPerfume、Dream、知念里奈「CLUB ZIPANGU」などを取り上げた「ゲイのキワモノ学」、ストーンウォール事件からマイノリティの音楽だった70年代ディスコ、多様化した現代のゲイミュージックまでを語った「ゲイ×ロック&ポップス」、チャイコフスキーやバーンスタイン、マリア・カラスなどを取り上げた「クラシック×ゲイ」、『ウェストサイド物語』『RENT』『プロデューサーズ』『glee』などについて語った「ゲイ♥ミュージカル」、ホース・ミート・ディスコやヘラクレス&ラヴ・アフェアというディスコユニットを紹介した「ゲイディスコ☆リバイバル」といった記事が並びます。そして体育Cutsやとんちピクルス、柏本圭二郎を紹介した「ゲイ・ミュージシャン in Japan」や、歌謡曲がいかにオネエ系な方たちに愛されてきたかを論じる「歌謡曲×ゲイ」というコラムもピリリと効いています。そして、特集を締めくくるのは、『バディ』誌の人気漫画『アグリっ娘』のタッチで描き下ろされた小日向さんの漫画。この特集だけ見れば、もはやゲイ雑誌と区別がつかないほどのゲイゲイしさなのです。
 ライターの方は、あのブルボンヌさんをはじめゲイシーンで活躍している方たちだったり、一般の音楽ライターの方だったりしますが、一般読者に向けて、歴史的にゲイがどれだけ音楽の世界に貢献してきたかとか、ゲイがどれだけ今の音楽産業(クラシックからアイドルまで)を支えているか、といったことがとても説得力をもって示されていたことが素晴らしく、かつ、ストーンウォール事件などゲイ解放運動の文脈(以前は差別を受けていたけど、だんだん社会的地位を向上させてきたという物語)にも触れられていて、意味のあることがギュッと詰まったハイクオリティな特集になっていました。

 書店にお立ち寄りの際はぜひ、『CDジャーナル』をお買い求めください。(後藤純一)

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