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今年4~6月の新規エイズ患者数、四半期で過去最多に

 今年4〜6月にHIV感染に気づかずに発症したエイズ患者が136人だったことが9月27日、厚生労働省のまとめ(速報値)でわかりました。これまで新規エイズ患者は前年同期(4~6月の第二四半期)の129人が最多でしたが、今回は1984年の調査開始以来、3ヶ月ごとの集計では過去最多となりました。同期間に報告された新規HIV感染者は217人で、直前の3カ月間よりも少なくなりました。
 
 新規患者136人の感染経路の内訳を見ると、111人(約80%)が性的接触で、同性間性的接触によるものが68人(全新規患者数の約50%)、異性間性的接触によるものが43人(全新規患者数の約32%)でした 。1~3月(第一四半期)と比べると、同性間性的接触は同数でしたが、異性間性的接触が25人から43人に増えました(18人減)。年齢別では特に30代以上が多かったそうです。
 また、新規感染者217人の感染経路の内訳を見ると、同性間性的接触によるものが148件(全新規感染者数の約68%)、異性間性的接触によるものが39件(全新規感染者報告数の約18%)でした。1~3月(第一四半期)と比べると、同性間性的接触は166人から148人に減り(18人減)が、異性間性的接触は41人から39人に減りました(2人減)(※同性間性的接触には両性間性的接触も含まれるそうです)(データの詳細はこちら
 こうして見ると、異性愛者の間での新規患者数の増加と、ゲイまたはバイセクシュアル男性の間での新規感染者数の減少が目立っているのがわかります。

 一方、HIV検査の件数は前年同期(32,011件)を下回る31,553件で、減少傾向が続いています。

 厚生労働省エイズ動向委員長の岩本愛吉東京大教授は「新規エイズ患者報告数の増加は、潜在的な感染者数の増加とHIV抗体検査の遅れを示唆している。早期発見は早期治療や感染拡大防止に結びつく。積極的に抗体検査をしてほしい」とのコメントを発表しました。

 日本は先進国の中で唯一、感染が拡大し続けています。これまでの累計のHIV感染者数は13,083人、エイズ患者数6,036人、合計19,119人となっています。
 
 今年は「後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針(エイズ予防指針)」の見直しの年にあたっており(少なくとも5年ごとに再検討し、必要に応じて変更することになっています)、今年1月、厚生科学審議会感染症分科会感染症部会の「エイズ・性感染症ワーキンググループ(WG)」に「エイズ予防指針作業班」が設置され(JaNP+の長谷川博史さんらも参加)、定期的に話し合いを続けてきましたが、今月16日、同指針の改正案をまとめました。早ければ年内にも告示される予定です。
 今回の改正エイズ予防指針は、▽「検査・相談体制の充実」の位置づけ強化▽個別施策層に対する検査目標設定の必要性を明記▽地域における総合的な医療提供体制の充実▽NGO等との連携の重要性を明記、ということが柱になっています。改正案を踏まえ、委員からは「学校教育の役割に対する記載が不十分」「若手研究者の育成、人材の裾野を広げる点にもさらに踏み込むべき」などの意見が出されました。学校教育の役割については、池上千寿子委員(NPO法人ぷれいす東京代表)が「学校教育の重要性は言うまでもない」とした上で、現状では感染がゲイまたはバイセクシュアル男性に集中しており、こうした個別層は学校教育外にいることを指摘し、「学校教育に触れられない層にどう関わっていくかが重要」と語りました。(詳しくはこちら



新規エイズ患者が過去最多 潜在的な感染者数増加か(47NEWS 共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011092701000833.html

エイズ患者、4~6月は最多の136人 検査件数の減少続く(日経新聞)
http://www.nikkei.com/life/news/article/g=96958A9C93819695E0E5E2E1878DE0E5E2EBE0E2E3E39180EAE2E2E2;da=96958A88889DE2E0E3EAEAE7E6E2E0E3E3E0E0E2E2EBE2E2E2E2E2E2

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