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【追悼】孤高の人・東郷健さんが亡くなりました

 元雑民党代表の東郷健(とうごう・けん、本名健=たけし)さんが4月1日午後10時57分、前立腺がんのため東京都中野区の自宅で亡くなりました。享年79歳でした。親族の方たちで葬儀が行われたそうです。
 4月26日には大手新聞社が一斉に東郷さんの訃報を写真付きで掲載しました。
 
 東郷健さんは関西学院大学を1955年に卒業し、第一銀行行員やガソリンスタンド、ブロイラー養鶏場経営などを経て、兵庫県姫路市に当時まだ珍しかったゲイバーをオープンし、1981年にはゲイ雑誌『The Gay』を創刊し、また二丁目でバー「サタデイ」をオープンしたほか、ゲイビデオ製作やHIV予防啓発、ゲイのための診療所開設などを手がけました。そして1971年、日本で初めてゲイであることを公にして参議院議員選挙の全国区に立候補し、ゲイの権利を高らかに訴えました(参院選に14回、衆院選に1回、東京都知事選に1回立候補しました。が、すべて落選に終わりました)。雑民党代表として出馬した1983年の参院選では、政見放送で語った身体障害者への差別用語をNHKにカットされ、違法だとして提訴しましたが、敗訴しました。

 著書に『隠花植物群―男と男の愛の告白』(1966)、『雑民の論理』(1979)、『欲情のキスをどこにするか』(1981)などがあります。また、J.A.シーザーらと共作したアルバム『薔薇門』は伝説の名盤となっています。

 90年代ゲイムーブメントの中で次第に東郷さんの存在感はうすくなっていった感がありましたが、1996年にシモーヌ深雪さんが『薔薇門』のカバー・ライブを行ったほか、2002年に『常識を越えて』という伝記が出版されたこともあり、再び注目されるようになりました(『常識を越えて』では、サブタイトルに「オカマ」の文言が使われていたことへの抗議を発端に「オカマ」問題と呼ばれる議論が沸き起こりました→ご参考:『「オカマ」は差別か』)
 東郷さんは、バー「サタデイ」が閉店した後も、2006年に新宿ゴールデン街に「Bar 東郷健」をオープンしたり、「もっともっと愛を」というイベントを毎年開催するなど、精力的に活動していました。昨年から自宅で前立腺がんの療養をしていたそうです。
 
 東郷さんの伝記『常識を越えて』を書いたライターの及川健二さんの追悼文がこちらに掲載されています。
 また、東郷さんの人柄をよく伝える宮崎留美子さんのblog記事(こちら)も併せてお読みください。
 


元「雑民党」代表の東郷健氏死去(時事通信)
http://jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2012042600369

訃報:元「雑民党」代表の東郷健さん死去、79歳(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20120426k0000m040009000c.html

東郷健さん死去、同性愛者の権利訴え度々立候補(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120425-OYT1T01081.htm?from=main4

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