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内藤ルネさんの展覧会が開催中

2012年05月21日

 内藤ルネさんは1950年代から『ジュニアそれいゆ』や『なかよし』『りぼん』など数々の少女雑誌で活躍したイラストレーター。日本の「カワイイ」文化のルーツを作ったアーティストであり、現代にも通じる可愛らしさのあるキャラクターは多くのアーティストに影響を与えています。
 また、長年にわたって『薔薇族』の表紙絵を手がけており、2005年に出版した自伝『すべてを失くして―転落のあとに』の中でカミングアウト(日本の著名な美術作家の中でゲイであることを公表した数少ない方の一人です)、2007年に他界されました。

 そんな内藤ルネさんの作品にフォーカスした展覧会「もうひとつの内藤ルネ展」が、渋谷のパルコミュージアムで開催されています。ディレクターを務めるのは、あのきゃりーぱみゅぱみゅさんの美術演出などで知られる増田セバスチャンさんです。
 この展覧会は、内藤ルネさんの作品を過去のものとして埋もれさせないために、現代の「カワイイ」カルチャーの第一人者・増田セバスチャンさんが、内藤ルネさんのアトリエに収蔵された約3万点もの作品の中から約100点を選んだもの。会場は、精神の奥底に潜む美を表現した「アヴァンギャルド」や、童話やメルヘンな世界観をモチーフに女の子や動物たちを描いた「フェアリーテール」、現代のモードに通じる「ファッショナブル」、性別を超えた表現を追求した「セクシャリティ」の4つのコンセプトで構成されているそうです。
 会場では、展覧会の展示作品を網羅したオフィシャルブック「もうひとつの内藤ルネ」、猫や犬をモチーフに内藤ルネさんが手作りしたぬいぐるみを復刻させた特別アイテム、ルネ作品を代表するキャラクター「ルネパンダ」など、さまざまなアイテムも販売されます。
 5月16日に行われたレセプションパーティで増田さんは「世に出ていない作品の中には、代表的な昭和レトロな少女画以外にも、現代の女の子の心を揺さぶるであろう魅力的なイラスト群がたくさんあり、これを見た時に衝撃を受けました。こんなに魅力的な作品をこのまま眠らせて過去のものにしてはいけないと、興奮と共に考えを一新したのです」「日本の『カワイイ』は、1950年代から受け継がれている誇るべきカルチャー。現代に生きる僕たちは、その歴史を誇りに世界へ向けて発信していくべき」と語り、「アメリカやフランスをはじめとした世界各国へ『もうひとつの内藤ルネ展』を凱旋していきたい」と意欲を見せました。

もうひとつの内藤ルネ展〜Roots of “カワイイ” 
会期:5月17日(木)〜6月4日(月)
開館時間:10:00〜21:00(入場は閉場の30分前まで/最終日は18:00閉場)
会場:パルコミュージアム(渋谷パルコ part1/3階)
入場料:一般500円、学生400円、小学生以下無料


もうひとつの内藤ルネ展:レトロ少女画・内藤さん回顧展 「カワイイ」のルーツ探る−−渋谷・17日から/東京(毎日jp)
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20120515ddlk13040212000c.html

"カワイイ"を世界へ 「内藤ルネ展」作品100点を初公開(Fashionsnap.com)
http://www.fashionsnap.com/news/2012-05-16/rune-parco/

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