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レインボープライド愛媛が松山にLGBTコミュニティセンターを開設

2013年04月04日

 地域のセクシュアルマイノリティ当事者やその家族・友人が安心して集まれる場所をつくろうと、レインボープライド愛媛がこの夏、愛媛県松山市内に常設の「愛媛LGBTコミュニティーセンター(仮称)」を開くことを決めました。中四国にLGBT向けのコミュニティセンターができるのは、初めてのことだそうです。
 
 レインボープライド愛媛は、セクシュアルマイノリティの人権擁護・啓発活動を行っているNPOで、これまで松山市内のCOMS(松山市男女共同参画推進センター)で毎月1回、交流のためのサロンを開いたり、不定期で家族の会を開催したりしてきました。 しかし、会場が公共の場であるため、周囲の目が気になったり、都合が合わずに来られない人なども多かったといいます。そこで、市の中心部に近くて交通アクセスのいい場所にコミュニティセンターを開設することを決めたそうです。場所は公表せず、看板なども出さない方針です(問い合わせに応じて住所を伝える形です)

 このことは、3月31日(日)付の愛媛新聞4面(社会欄)にも「同性愛者ら集える場を NPOが計画 松山に常設センター」という見出しで大きく掲載されました(Yahoo!ニュースなどにも転載されました)。2005年から約8年にわたってLGBTへの理解を広げる活動を地道に続け、その実績が認められるとともに、地域の各方面(行政や企業など)との信頼関係を築いてきたからこそ、だと思います(愛媛LGBT映画祭でも愛媛新聞社の後援を取り付けていました)

 コミュニティセンターというと二丁目の「akta」や大阪の「dista」などが有名ですが、いずれもHIV予防を主旨としたセンターで、厚労省の研究費をはじめとする行政の助成によって維持費がまかなわれてきました。今回開設される「愛媛LGBTコミュニティーセンター」は、LGBT支援や権利擁護を主旨としているという点で他のセンターとは異なり、資金面での援助を得ることは難しいと予想されます(これまで、そうした趣旨で行政から助成が下りたことは、ほとんどありません)。g-lad xxがレインボープライド愛媛代表のエディさんに直接伺ったところによると、やはり松山市や愛媛県の助成金をいただくあては今のところなく、レインポープライド愛媛が単独で開設するとのこと。いくらNPO(法人)であるとはいえ、それほど収入があるわけでもなく、いわば自腹を切る覚悟でセンターを運営するそうです。本当に大変なことだと思います。頭が下がります。
 
 夏以降、松山を訪れる予定のある方はぜひ、このセンターに立ち寄ってみてください。
 

同性愛者ら集える場を 松山に常設センター計画(Yahoo!ニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130331-08651201-ehime-l38

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