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サッカー元ドイツ代表のヒッツルスペルガーがカミングアウト

 

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 サッカー元ドイツ代表(MF)のトーマス・ヒッツルスペルガーが、ゲイであることをカミングアウトしました。

 トーマス・ヒッツルスペルガーは、2000年にプロ選手としてのキャリアをスタートし、2004年からはドイツ代表に(ドイツ代表として52試合に出場し、6ゴールを挙げています)。2007年にはシュトゥットガルトで15年ぶりのリーグ優勝に貢献(優勝がかかった試合で決勝点を決めました)。2008-09シーズンから2009年末までチームのキャプテンを務め、ドイツ代表の将来を担う一人として評価されていました。が、昨年9月、ケガのため引退し、『ツァイト』紙のコラムニストとなっていました。

 ヒッツルスペルガーは、ドイツで最も広く読まれる新聞で「告白をするよ。僕は同性愛者なんだ」とカミングアウト。カミングアウトを決意した理由は、今が自分にとっていいタイミングだということ、「プロスポーツ界で同性愛のことがもっと議論になってほしいから」とのこと。また、「女性よりも男性とともに生きたい、という自分の気持ちに気がついたのは、ここ数年のことだ」そうです。
 彼は「自分のあり方を恥じたことは一度もない」と言いつつも、同性愛に対する意見のいくつかにはいつも複雑な気持ちを味わってきたと語りました。「イングランドにせよ、ドイツやイタリアにせよ、同性愛が真剣に取り上げられることはない。少なくともロッカールームではね」「20人の男がテーブルで飲んでいるんだ。想像してくれ。自分をマジョリティにしなければいけない。まあまあ面白いジョークで、同性愛に関する発言が侮辱的すぎなければね」
 
 初めて同性愛者であることを公表した著名なサッカー選手として、1990年にカミングアウトしたイギリスのジャスティン・ファシャヌがいます。ノリッジ・シティでプレーしていた10代の頃、リヴァプールとの試合で見事な回転をかけたシュートを決めて一躍有名になった選手です(このゴールは1980年のBBC年間最優秀ゴールに選ばれています)。その翌年、移籍金100万ポンドでノッティンガム・フォレストに移籍しましたが、黒人スポーツ選手への偏見に加え、同性愛者に対する偏見に苦しめられました。ジャスティン・ファシャヌはその8年後、37歳で自ら命を絶ちました。
 ジャスティン・ファシャヌの悲劇の後、サッカー界ではずっと誰もカミングアウトしていませんでした。が、2012年、米国女子サッカー代表のミーガン・ラピノー選手がカミングアウト。そして昨年、ロビー・ロジャースがアメリカメジャーリーグサッカー初のオープンリーゲイの選手となりました。また、サッカー女子歴代最多得点記録保持者のアビー・ワンバック選手が同性婚しました。

 今回のヒッツルスペルガーのカミングアウトを受けて、元ドイツ・サッカー協会会長のテオ・ツバンツィガーをはじめ、各方面から応援のメッセージが寄せられています。
 ドイツサッカー連盟のヴォルフガング・ニースバッハ会長は「国際的な選手として活躍していたとき、トーマス・ヒッツルスペルガーは常に模範となる大いに尊敬する選手だった。今は以前にも増して彼を尊敬している」と述べました。
 ドイツ代表のルーカス・ポドルスキはTwitterで「正しく、勇気ある決断をしたトーマス・ヒッツルスペルガーに敬意を表する。今回の告白は、今という時代の大切な象徴だ」とコメントしました。
 また、元所属クラブのアストン・ビラは「ここビラでのトーマスを知る全員が、素晴らしい選手としてだけではなく、素晴らしい人間として彼を尊敬している」とツイートしました。「今回の告白は彼の率直な宣言だ。われわれはクラブとしてトーマスを支持するとともに、サッカーに携わるすべての人間からも、同じように支持が広がることを願っている」
 元イングランド代表主将のギャリー・リネカーは「プレミアリーグでプレーした選手で初めて、勇敢にもカミングアウトしたトーマス・ヒッツルスペルガーに祝福を」とツイートしました。
 イングランド・プレミアリーグ、クイーンズ・パーク・レンジャーズのジョーイ・バートンは「トーマス・ヒッツルスペルガーは今日、大きな勇気を見せた。引退まで待たなきゃ、人間として真の姿を見せることができなかったなんて、悲しい時代だ。俺たち全員の、社会としての恥だ」「だけどそれもわからないわけじゃない。なんせ宗教に洗脳された狂信的なやつらは、2000年以上も前に書かれたフィクションをいまだに信じてるんだからな」
 また、イタリアの同性愛団体「ゲイセンター」は声明で、「イタリアのサッカー選手に同性愛者はいるだろうか? われわれはいると信じている。彼らもヒツルスペルガー氏と同じように公表すべきだ」と述べました。「われわれが暮らすこの国は、同性婚を容認しないなど、市民の権利を奪っている」「一流のスポーツ選手が告白してくれれば、とりわけ若い人々に対して前向きなメッセージを送ることができるし、また同性愛嫌悪の撲滅にもつながるだろう」

 ヒッツルスペルガーは、ネオナチ(人種差別、反ユダヤ主義を標榜する極右集団)の台頭を食い止める活動や、南アフリカ共和国のHIV陽性の子どもたちをサポートするプロジェクトに携わるなどの活動が高く評価され、2011年にドイツサッカー連盟の「ユリウス・ヒルシュ賞」を受賞していました。


元独代表のヒッツルスペルガー、同性愛者と告白(Yahoo!ニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140109-00000002-goal-socc

サッカー元ドイツ代表選手、同性愛をカミングアウト(AFP)
http://www.afpbb.com/articles/-/3006183

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