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スコットランドに虹がかかり、同性婚が認められました

2014年02月06日

 2月4日、スコットランド国会※が、同性婚を認める法案を105対18という圧倒的多数で可決しました。

※イギリス(グレートブリテンおよび北部アイルランド連合王国)は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの国から成る立憲君主国ですが、1990年代にスコットランド、ウェールズ、北アイルランドに議会が設置され、自治が始まっています。そのため、それぞれの議会で同性婚を認めるかどうかについて議論されているのです。

 スコットランドではこれまで、同性カップルはシビル・ユニオンを結ぶことができていましたが、スコットランド国民党が、平等のためにはさらに一歩進むことが重要だとして「結婚とシビル・パートナーシップ法」を国会に提出したのでした。労働党および保守党も、これに賛成しました。
 スコットランド政府は同性婚法案の可決について、「平等の権利に向けた重要な一歩であり、年内の同性婚カップル誕生に道を開く」としています。
 また、アレックス・ニール厚生大臣は、声明で「スコットランド議会の歴史的な日。同性どうしのカップルが結婚を通じて相手に対する愛と責任を自由に表現できることは正しいこと」と語りました。
 一方、スコットランドのカトリック教会と長老派教会はこの動きに反対していますが、今回の法案では「宗教組織は同性結婚式に携わることができる」と謳われており、教会での挙式受け入れを強制するものではありません。

 新法は、以下の内容を含みます。
・民法上の結婚式は、両当事者と登記官の合意により、宗教施設を除き、どこでも行うことができる。
・同性婚への「参加」を表明しなかった宗教組織に属する司祭は、同性結婚式を執り行わなくてよい。
・シビル・ユニオンを登録するための宗教的または信念的な儀式を導入する。
・既婚のトランスジェンダーは、性の承認を得るために離婚を必要としない。
・言論の自由の下で、同性婚に反対できる(同性愛嫌悪的であるものを除く)
・学校教育のための指針。
・英連合の他の地域または海外で登録された同性婚を認知する。

 イギリスでは昨年7月、イングランドとウェールズで同性婚を認める法案が可決されました(この3月29日から法律が施行され、同性婚できるようになります)。今回、そこにスコットランドが加わることになります。あとは、北アイルランドで認められれば、イギリス全土で同性婚OKということになります。
 
 同性婚をめぐっては去年、フランスでも同性婚が認められ、ドイツでも同性カップルに対して結婚している夫婦と同様の税制上の優遇措置を認めるべきだとする憲法裁判所の判断が示されるなど、ヨーロッパで同性カップルの権利を認める動きが広がっています。

 なお、偶然ですが、同性婚法案が採択される数時間前、スコットランド国会議事堂の上に美しい虹がかかっていたそうです(写真右)。同性婚実現を願う人々の気持ちを聞き入れて、神様が祝福してくれたんでしょうか。なんとも素敵な虹ですね。



スコットランド 同性婚認める法案可決(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140206/k10015051471000.html

スコットランドが同性婚を合法化、カトリック教会は反対(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYEA1405Z20140205 

Scotland's same-sex marriage bill is passed(BBC)
http://www.bbc.co.uk/news/uk-scotland-scotland-politics-25960225

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