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中国のゲイカップルが同性婚を求めて訴えを起こしました

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浙江省で開催された杭州国際マラソンで
レインボーフラッグを掲げて走る方たち
 今月、中国湖南省長沙市に住むサン・ウェンリンさん(26)は、同性パートナーとの結婚届けの受理を拒否されたため、結婚の権利を求めて訴えを起こしました。サンさんは、法律では婚姻は男女間に特定されていないと主張しています。サンさんの弁護士によると、中国で同性婚の権利を求める裁判が起こされるのはおそらく初めてのケースだそうです。
 サンさんは『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙に対し、「夫と妻というのは、関係とアイデンティティの両方の観点で理解できる」と話し、それは男女のカップルだけが結婚できるという意味だとは思わないと語りました。
 裁判所はまだこの訴えについて判決を出していません。サンさんは訴えが棄却された場合には上訴するとしています。
 サンさんは「一生のうちに母国で、法律上お互いの家族になりたいだけだ」「最も基本的な願望と権利が否定されてきた。これを正当化するのは非常に難しい。大いに憤りを感じる」と語っています。
 サンさんが中国での初の同性婚が認められるケースとなるかどうかは明らかではありませんが、サンさんは楽観しているといいます。「今年進展がなければ、来年の結婚記念日にも登録事務所に足を運ぶ。自分たちの行動によって中国社会が変わると確信している」

 中国では1997年まで同性愛が違法で、2001年までは精神障害とみなされていました。しかし、2001年から北京クィア映画祭が始まり(当局の弾圧をかわしながら、断続的に開催され)、2009年からは上海プライドフェスティバルが開催されています。2013年には湖南省長沙市で中国本土初のパレードが行われました。そして近年、同性カップルの権利を求める動きが強まっています。

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カリフォルニアでの結婚式ツアーを
プレゼントされたゲイカップル、
Zhou YanghaiさんとLin Taoさん
 今年2月、電子商取引最大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)がスポンサーとなり、「We Do(誓います)」というキャンペーンが展開されました。ゲイ&レズビアンのコンテストが開催され、10組の同性カップルにカリフォルニア州での結婚式と新婚旅行をプレゼントされました(費用は全てアリババが負担したそうです)。アリババはこのコンテストについて、「同性愛に対する尊敬と理解」につながることを期待していると表明しています。

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 今年7月には女性活動家、李婷婷さんとパートナーの女性が北京で結婚式を挙げました。米連邦最高裁が出した、全州で同性婚を認める判決に後押しされたといいます。若い世代を中心とした、男女の不平等や性的少数者への差別に反対する運動のリーダー的存在の李さんは「結婚式を通して、中国でも同性婚の合法化が実現するよう訴えたかった」と語っています(詳しくはこちら

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 10月には中国のゲイタレント金朴俊(ジン・ピャオジュン)が、交際して3年になる張耘碩(チャン・ユンシュオ)と北京で結婚セレモニーを行いました。セレモニーでは「僕らはただ同性を愛しただけ」と書かれたものをバックに、愛を誓うキスを交わしました(詳しくはこちら

 今年11月、中国で初めて、男性に対するセクシュアルハラスメントが犯罪とみなされた。24日には北京の裁判所が、同性愛を「精神的疾患」と記述している教科書をめぐり、教育省を訴えた20歳の女子学生の訴訟の審理を行いました。中国では初めてのケースです。

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「Blued」の社長、Ma Baoliさん。
もともと警察官をしていた方だそう。
 同じ11月には、ゲイ向け出会い系アプリ「Blued」の運営企業が新規株式公開(IPO)を検討中だと発表しました。「Blued」の日々のアクティブユーザー数は今や300万人超で、「Grindr」(1日200万人)を超えています。同アプリを運営する会社Blue Cityの社長は、中国のLGBT人口は7000万人を超え、イギリスの人口規模に匹敵するとコメントしているそうです。

 また、同じ11月、企業と活動家の共同体「ワークフォーLGBT」が消費力や市場としての将来性を検証する経済カンファレンスを開催しました。カンファレンスには新興企業から『フォーチュン』誌が選ぶ世界の有力500社にランクインしている企業に至るまで多くの企業が参加しました(その中には、米機械大手ハネウェル・インターナショナルや英石油大手BP、米マイクロソフトも含まれていました)
 ワークフォーLGBTが中国の1万8000人のLGBTを対象に実施した調査によると、その平均月収は全国平均の5倍にあたり、ブランドロイヤルティがあり、可処分所得が高い傾向にあるということです。その年間消費の総額は4700億ドル(約56兆円)に上ると推計されています。また、一般の人より海外旅行に出かける人が多く、とりわけ自分たちを歓迎してくれるような場所を好む傾向があるとわかりました(アジア以外で最も人気なのは米国で、中国周辺では香港、タイ、マカオが好まれています)。また、セクシュアリティを完全にオープンにしているレズビアンはわずか6%にすぎませんが、それでもゲイの2倍だそうです。同性愛者であることを隠している人のほとんどが、家族にとって恥だという意識が最大の要因だと回答しています。それから、回答者の3分の2が外国で結婚式を挙げることに興味があるとしているほか、3分の1が海外の代理出産サービスに関心があると回答しました。また、中国人の6割近くが「同性愛が社会で認められるべきだとの考えに一定の理解を示している」といいます。

 上海在住のゲイのシュ・ツェさんは2013年、パートナーの男性とカリフォルニアで結婚し、その後すぐ、卵子の提供者と代理出産を引き受けてくれる女性を探し、今年、娘を授かったそうです。中国の同性カップルの多くは偏見を恐れ、子どもを持つことをあきらめてしまいますが、それでも家庭を築きたいとの思いを強くする人のために、シュさんは上海でコンサルティングサービスを始めました。市内にいる同性カップルと海外のクリニックをつなぎ、医療関係の手続きを説明したり、海外で生まれた子どもを入国させる方法を教えたりするものです。最近はカミングアウトする同性愛者も増え、結婚して家庭を築こうと努力しています。シュさんは「家庭を持ちたい。ただそれだけで、ぼくたちにはほかのやり方は見つからない」と語ります。
 
 

「同性婚を認めて」―中国でも運動広がる(ウォール・ストリート・ジャーナル)
http://jp.wsj.com/articles/SB10421733196172483684504581432840204998226

Gay Chinese Man Sues Government Over Denial of Right to Marry Partner(Radio Free Asia)
http://www.rfa.org/english/news/china/sues-12212015111529.html

中国LGBT、英国人口に匹敵?「爆買い」潜在力計り知れず 旅行業も関心(産経新聞)
http://www.sankei.com/west/news/151222/wst1512220005-n1.html

中国の同性愛者、旺盛な消費に企業が注目(ウォール・ストリート・ジャーナル)
http://jp.wsj.com/articles/SB10730555783190984037204581378923063685508

海外目指す中国の同性カップル 「家庭作りたい」(ウォール・ストリート・ジャーナル)
http://jp.wsj.com/articles/SB10588616287742103583004581274553059399610

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