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東京国際映画祭でトランスジェンダーの生涯を描いた『ダイ・ビューティフル』が観客賞と主演男優賞を受賞、日本での公開も決定

2016/11/04

マイナビニュースほか

 11月3日(祝)、第29回東京国際映画祭が閉幕し、各賞の授賞式が行われましたが、トランスジェンダーの生涯を描いたフィリピン映画『ダイ・ビューティフル』が見事、観客賞と主演男優賞に輝きました。

 観客賞は、コンペティション部門の出品作品(98の国と地域の応募の中から選ばれた16作品)の中から観客の投票によって決定する賞で、実際に映画を観た方たちが「よかった!」と投票した数が最も多かった(支持が厚かった)作品ということになります。TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われた授賞式には、監督のジュン・ロブレス・ラナとエグゼクティブ・プロデューサーのペルシ・インタラン(お二人ともゲイで、パートナー関係にあります。2013年に結婚式を行い、今は養子を育てているそうです)が登壇しました。
 トロフィーや花束、賞金、そしてハッピを贈られたジュン・ロブレス・ラナ監督は、「東京国際映画祭のコンペティション部門に選出いただいたと聞いたときはびっくりしたと同時に、緊張しました」「この映画はフィリピンの観客にどう受け入れられるかわからなかったので、日本でもどう受け入れられるかわからなかった」「ですので、今回の受賞は非常に光栄に思いますし、びっくりしています」と喜びを語りました。そして、「この受賞を受けて、映画の力をより信じるようになりました」と続け、「映画は人種、言語、肌の色に関係なく、結束させる力を持っているという確信をさらに強いものしてくれました」とコメント。さらに、主演のパオロ・バレステロスをはじめとするキャストやスタッフへの感謝の思いも述べました。

 同日、EXシアター六本木でクロージングセレモニーと各賞の授賞式が行われました。コンペティション部門のグランプリに輝いたのは、ホロコーストという題材をユーモアや恋愛を交えて描いた映画『ブルーム・オヴ・イエスタデイ』でした。そして、最優秀男優賞は『ダイ・ビューティフル』に主演したパオロ・バレステロスにもたらされました。受賞の知らせを聞いて急遽フィリピンから駆けつけたというパオロは、ジュリア・ロバーツに似せたメイクとゴージャスなドレスで登場し、会場を熱狂させました。彼は涙で言葉を詰まらせながら「最優秀主演女優賞を獲るんじゃないかと思っていました。監督のジュン(・ロブレス・ラナ)、私を信じてこの役を任せてくれてありがとう」とスピーチしました。
 受賞者会見では「昨夜12時に空港に着いて、今朝は7時から支度して。(慣れないヒールの靴を履いているため)いまは足が痛いです」「自分にとっての初めての主演映画が、東京国際映画祭で上映され、さらに男優賞を受賞したことはこの上ない喜びだし、大きな意味がある」と話し、ジュリア・ロバーツに負けない飛び切りの笑顔を見せました。

 フィリピンのトランスジェンダー映画が日本でワールドプレミアを迎え、東京国際映画祭で見事に観客の心をつかみ、2つの大きな賞に輝いたのは、本当に素晴らしいことです。また、今回の東京国際映画祭では、『鳥類学者』のようなゲイ映画、レズビアン的なシーンがある『ザ・ネオン・デーモン(原題)』、主人公の父親が女装の男娼という設定の『ラブリー・マン』など、いくつものクィア・ムービーが上映されました。こうした作品がこのメジャーな映画祭で当たり前に上映されるようになっている(そして、監督や出演者が海外から招聘される)ことは感慨深いものがあります。来年も期待できそうです。

 なお、好評を博した『ダイ・ビューティフル』は、めでたく日本での公開も決まったそうです(配給はココロヲ・動かす・映画社○)。お楽しみに!
 
 

第29回東京国際映画祭・観客賞はトランスジェンダーの生涯描いた『ダイ・ビューティフル』(マイナビニュース)
http://news.mynavi.jp/news/2016/11/03/073/

東京国際映画祭、最優秀男優賞はトランスジェンダー役の男性!「女優賞を獲るかと思った」(ウォーカープラス)
http://news.walkerplus.com/article/91612/

TIFF男優賞トランスジェンダーに?!パオロ・バレステロス、ジュリア・ロバーツ姿で登場!(シネマニエラ)
https://www.cinemaniera.com/movie/29766