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レディー・ガガ「愛は憎しみに勝る」、マドンナ「私たちは決してあきらめない」、ケイティ・ペリー「私たちは自分の国を憎しみに支配させたりはしない」、チャド・グリフィン「私たちは闘い続ける。文字通り、命がけで」…トランプ当選のショックを和らげる心強い言葉たち

 まさかのトランプ当選というニュースが世界を震撼させました。SNS上には「終わった…」「ショックが大きすぎる」「ひどい時代になる」といったコメントが並び、アメリカだけでなく世界中の多くのLGBTが驚き、落胆し、涙を流し、これからどうなってしまうのか…と頭を抱える様子が目に見えるようです。アメリカから出て行こうと真剣に考える人(カナダの移民の公式サイトはパンクしたそうです)、自殺を思いとどまるよう呼びかける人もいました。日本のLGBTにとっても、これは決して対岸の火事ではありません。
 そんな大げさな…と思う方のために、「LGBTにとってトランプ大統領誕生は何を意味するのか」というPinkNewsの記事をご紹介いたします。

「LGBT活動家が何年もの間、タフな闘いを繰り広げてきたが、共和党が議会も大統領も制してしまった。
 トランプが大統領に就任すれば、2005年以来の共和党の支配となる。
 このニュースが意味するものは、共和党のLGBTに対する攻撃を、民主党が食い止めることは難しいということだ。議会が共和党優勢な中でオバマは大統領の権限で平等の獲得のために尽力してきたが、トランプはLGBTの権利を擁護しないと明言している。
 今年初めに採択された共和党の綱領は、ここ数十年で最も反LGBTな規定を含むものだ。同性カップルの養子縁組を攻撃し、同性愛者の治療の禁止に反対し、宗教の自由(同性愛差別を容認)も認めようと企んでいる。
 大統領選ではLGBTの権利についての政策、HIV/AIDSに関する政策はひとつもなかった。
 トランプがLGBTに寛容であるかのように見せる場面もあったが、結局は福音派(同性愛を最も激しく攻撃する宗派)の政策綱領をほぼそのまま採用している。
 さらに、副大統領となるマイク・ペンスはオバマ大統領のLGBT擁護政策をごっそりひっくり返すと言っている。
 トランプは宗教的信念に基づくLGBT差別を容認する「表現の自由保護法(別名、宗教自由法)」に署名すると明言している。
 また、カトリックの集会でトランプは「結婚は男女に限るという宗教的信念によるいかなる行動も禁じる法」を支持しないと述べている。これはオバマ政権下で構想され、雇用から医療まで、広い範囲で適用され、LGBTを守るはずだった。
 トランプとペンスは、オバマが2014年に行った連邦職員に対するLGBT差別禁止の通達を撤廃するだろう。
 性自認に基づくトランスジェンダーのトイレ利用を認めるオバマの通達も覆す、とペンスは確約している。トランプも、トランスジェンダーをトイレから締め出す州法を肯定してきた。 
 共和党の勝利によって、性的指向と性自認に基づく差別を連邦レベルで禁じる「平等法」が水の泡と化すことも確かだ。
 トランプの最高裁での企みがLGBTの権利に与える影響も危惧されるところだ。大統領は、最高裁の判事を2人か3人、任命できる。今までだってかろうじて5-4の多数で勝ってきたのに。
 大統領選のディベートで、トランプは、同性愛の非犯罪化に反対し、同性婚にも反対してきたアントニン・スカリアのような判事を選ぶと述べた。彼の最高裁判事候補者のリストを見ると、全員がアンチLGBTの保守派だ。
 トランプはアメリカ全土で同性婚を認めた最高裁判決も覆そうとするだろうと言われている。
 もし最高裁でアンチLGBTの判事が揃ったら、これから4年間にとどまらず(最高裁判事は終身制)、LGBTの権利にとって極めて有害な判決が次々に下されることになるだろう」

 Brexit(英国のEU離脱)決定後、英国でヘイトクライムが激増したように、トランプ勝利後のアメリカでもマイノリティへの暴行が横行するのではないかと危惧されています。今年に入ってアメリカで殺されたトランスジェンダーは、すでに昨年より多い25人となっており、そのほとんどが有色人種、なかんずくアフリカ系です。トランプが選挙戦でも有色人種や移民やイスラム教徒の排除を訴え、社会的マイノリティへの差別を煽ってきたことが影響していないとは言えないのではないでしょうか。トランプ勝利後、ニューオーリンズのゲイバーのオーナーが通りすがりの人に「準備はいいか、おかま」と罵られたというニュースもありました。「この8年間、そんなことはなかったのに…」
 

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 われらがレディー・ガガは、トランプ当選のニュースを聞いて車の中で泣き崩れ、「アメリカに祈りを」とツイート。そのあと、ゴミ収集車でトランプ・タワーに向かい、「Love trumps hate.(愛は憎しみに勝る)」と書かれたメッセージを掲げました。
 マドンナは「新たな炎がつけられた。私たちは決してあきらめめない。私たちは決して屈しない」という力強いコメントをTwitterに投稿しました。
 ケイティ・ペリーは「立ち上がろう」「人々に力を」「私たちを黙らせることなんてできないわ #愛は憎しみに勝る」「座ったままジッとしてないで。泣かないで。動きましょう。私たちは自分の国を憎しみに支配させたりはしない」という一連のツイートで人々を鼓舞しました。
 シェールは「世界は変わる。若い人たちが気の毒。トイレ(トランプ)はトイレ以上の存在にはならない。奴の名前を呼ぶ時はこのマークを使う。ウンコを良くすることはできない」とツイートしています。
 7月にトランプが大統領になるだろうと予測していた映画監督のマイケル・ムーアは、「これは終わりだが、始まりでもある」とコメントしています。

 最後に、アメリカを代表するLGBT権利擁護団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)」のチャド・グリフィン代表の緊急声明をご紹介します。
「わが国の歴史において、私たちの理想の追求は激しい反動に直面してきました。しかし、最も暗い時代でさえ、アメリカ人は勇気と、闘うための粘り強さを召喚してきました。今夜の大統領選の結果は、私たちに、明日からも同じ解決と決定をするよう求めるものです。
 わが国にとって、LGBTムーブメントにとって、ひどく厳しい時代となることでしょう。最も基本的な価値にさえ反対する男が選ばれたことは、みなさんにとってショックなことだと思います。この結果を分析する時間が必要でしょう、しかし、それをくどくどやる時間はありません。すぐにこの試練に立ち向かわなくてはいけません。
 18ヶ月以上のも間、トランプとペンスは意図的に恐怖を煽り、政治的な分断を図ってきました。これから彼らは同じやり方で国政を行っていくのかどうかの決断に直面します。私たちは、この国と、女性、有色人種、障害者、移民、そしてあらゆる宗教の信者が含まれる多様なコミュニティのために、違う道を進むことを希望します。
 HRCは平等と公正、これまでに経験したことのない大きな緊急性と決定事項のために闘い続けます。そうしなければならないのです。文字通り、命がけで。
 この大統領選の結果にもかかわらず、世の中の潮流はLGBTを支持する方へ明らかに変わっていることを、私たちは知っています。今日、広範なマジョリティのアメリカ人、私たちの命と権利を守ることが闘いに値すると信じる人たちが、強く支援してくれるようになっています。みなさんのたゆまぬ努力に感謝します。私たちの組織はこれまでで最も大きな選挙戦を展開することができました。
 ノースカロライナでは、HB2(トランスジェンダーのトイレからの締め出しをはじめとするアンチLGBT法)を撤廃するために、憎むべき知事パット・マクローリーを打ち負かし、ロイ・クーパーを勝たせることができました。誇りを持ってヒラリーを支援してきました。彼女は、歴史上最も平等を支持する大統領選候補者となりました。
 私たちが今夜味わった敗北感は、公正と平等を実現する世界へと虹をかけるためにもっと一生懸命動き、もっと深く掘り下げていくことに私たちの未来の勝利がかかっていると示すものです。私たちは、これまでの前進を守り、トランプがもたらす被害を最小限に食い止めるために闘わなくてはなりません。
 傷つき、意気消沈し、この国で生きていけるのかと自問自答しているすべてのLGBTQの人たちに、こう言いましょう。「生きていける。誰にもこの国はダメだなんて言わせない。大胆に、強く、常にアメリカを偉大にしてきた原則のために闘い続けよう」
 このような時にあたって、私たちはスローダウンするのではなく、ダブルダウン(倍がけ)していきましょう。HRCは明日からまた動きます。くじけることなく、すべてのLGBTQの人たちが安全に、平等に、尊重される世界の実現という我々のミッションに集中していくつもりです」


 
Here is what President Trump means for LGBT rights(PinkNews)
http://www.pinknews.co.uk/2016/11/09/here-is-what-president-trump-means-for-lgbt-rights/

レディー・ガガ、ドナルド・トランプの勝利後トランプ・タワーの前に駆けつける(NME)
http://nme-jp.com/news/29171/

マドンナ、ドナルド・トランプ勝利を受けて「わたしたちは決して諦めない」とツイート(NME)
http://nme-jp.com/news/29142/

ケイティ・ペリー、ドナルド・トランプ勝利を受けて一連のメッセージをツイート(NME)
http://nme-jp.com/news/29152/

マイケル・ムーア「終わりだが始まり」。クリントン氏を応援した著名人、トランプ大統領にどう反応した?(ハフィントンポスト)
http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/09/celebrities-who-supported-clinton_n_12877880.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001

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