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オバマ氏がホワイトハウスで最後に行った仕事はトランスジェンダーの移民の支援でした

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 1月20日(現地時間)、トランプ大統領の就任式が行われた約1時間後、ホワイトハウス公式サイトからLGBTに関する記述がすべて削除され、悲しみの声が上がりました。
 そんなトランプ政権とはあまりに対照的だとして、オバマ氏がホワイトハウスで最後に行った仕事についてのニュースが配信されました。

 オバマ氏の大統領執務室での最後の仕事は、トランスジェンダーの移民が性別変更できるようにアメリカ市民権・移民業務局(USCIS)のルールを変えるという通達でした。
「誰であれ、USCISが発行する文書の性別の変更を要求でき、その後、USCISは、変更後の性別を反映した文書を発行する」
 この通達は、合法的な移民に適用されるものです。外国の医師が性別移行を望む人に診断書を書けるようにもなります。
 社会的マイノリティに光を当て、最も困っている人こそを支援し続けてきたオバマ氏らしい、感動的なエピソードでした。


 ここで、オバマ政権の8年間を簡単に振り返ってみたいと思います。
 2008年11月、アメリカで初めてアフリカ系アメリカ人が大統領に選ばれた(それが長年虐げられてきたアフリカ系アメリカ人にとってどういう意味を持っていたのか、については、ぜひ、リー・ダニエルズが監督した『大統領の執事の涙』をご覧ください)、その影で、カリフォルニア州では住民投票(提案8号)で同性婚が禁止されるという出来事がありました。ちなみにオバマ氏は当時、シビルユニオンは認めるが同性婚はちょっと…という態度でした。そんなオバマ大統領も、すぐにLGBT支援の方向に進んでいき、2010年には、10代のゲイの自殺が相次いだことに胸を痛め、LGBTユースを支援する動画プロジェクトに参加しました。また、軍隊から同性愛者を排除してきた政策を撤廃しました。2012年には大統領として初めて公に同性婚支持を表明しました
 2012年の大統領選に勝利し、2期目を務めることとなったオバマ氏は、2013年初頭の就任式で「私たちの旅はまだ終わっていない。ゲイの同胞たちが法の下にどんな人とも平等に扱われるようになるまでは」という歴史的なスピーチを行いl、感動を誘いました。その約束の通り、2013年には提案8号(カリフォルニア州の同性婚禁止)が撤回され、2015年にはついに、アメリカ全土で同性婚が認められました。オバマ氏が当選した時にはたった2つの州でしか認められていなかった同性婚が、6年半で全ての州に広がったのです。
 その後も、2016年に入ってアメリカ全50州で同性カップルが養子を迎えることが可能になったり、米軍がトランスジェンダーの従軍禁止措置を撤廃し、関連医療費も負担することになったり、平等の政策が進められました。トランスジェンダーに関しては、ノースカロライナ州などの差別的な州法を牽制するかたちでオバマ大統領が、本人が望む性別でのトイレ使用を認めるよう求める通達を公立学校に出していました。しかし、トランプの当選が決まったことで、トランスジェンダーの権利擁護は、道半ばで途絶えてしまうことに…。
 がっくりと肩を落とし、あるいは震え上がっているLGBTを励ますかのように、オバマ大統領は11月、オープンリー・レズビアンのタレントであるエレン・デジェネレスに大統領自由勲章(アメリカ文民最高位の勲章)を授けました。授章式でオバマ大統領は「エレン・デジェネレスは、一人の人間がこの世界をより楽しく、よりオープンに、より愛すべき場所にできるということを示してきました」と語り、いつもはTVの前の人々を笑わせているエレンが、こらえきれず涙を流しました。本当に感動的なニュースでした。
 この8年間、オバマ大統領がアメリカのLGBTに届けた贈り物は、本当に数え切れないくらいたくさんあって、日本の僕らも、あるいは国連を通じた世界のLGBTも、少なからず勇気をもらい、恩恵も受けたと思います。オバマ大統領、あなたはLGBTにとって史上最高の、素晴らしい大統領でした、今まで本当にありがとうございました、と感謝したい気持ちです。



Barack Obama used his final day in the White House to help transgender immigrants(INDEPENDENT)
http://www.independent.co.uk/news/world/americas/barack-obama-help-transgender-immigrants-last-final-day-white-house-oval-office-us-president-a7548671.html

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