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セルビアでオープンリー・レズビアンの首相が誕生、東欧初

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 先日のアイルランドに続き、東欧のセルビア共和国でも同性愛者の首相が誕生することになりました。
 
 6月15日、セルビア共和国のアレクサンダル・ブチッチ大統領※は、次期首相※にアナ・ブルナビッチ行政・地方自治相を指名したことを明らかにしました。アナ・ブルナビッチ氏はレズビアンであることをカミングアウトしており、セルビア初の女性首相かつ同性愛者の首相になる見込みです。
 首相の就任には議会の承認が必要ですが、ロイター通信によると、議会はブチッチ氏率いるセルビア進歩党などの連立与党が過半数を占めており、近く承認される見通しです。
 ブルナビッチ氏は、セルビアが独立を認めないコソボとの関係改善や司法改革、LGBTの権利擁護など、セルビアの欧州連合(EU)への加盟の前提とされる問題に取り組むとみられています。

※セルビア共和国では、大統領は儀礼的な存在で、行政の実権は首相にあります。

 ブルナビッチ氏は昨年8月に行政・地方自治相に就任するまで、政治とは無縁でした。政界入りして1年足らずで首相に就任する運びになりました。
 AP通信などによると、ブルナビッチ氏は「もし首相に選ばれれば、政府の運営に責任を持ち、身をささげる。真摯に愛情を持って仕事をする」と語りました。
 ブチッチ大統領は「彼女はあらゆる資質と専門知識を備えている」と語っています。

 セルビアは国民の大多数がセルビア正教を信仰しており、同性愛に対する偏見が根強く、非常に保守的です。国内で強い影響力を持つセルビア正教会のイリネイ総主教は、プライド・パレードは「不道徳」であり、「ゲイのロビー団体と、それを指導する西ヨーロッパ諸国からの人々によって強いられた行為だ」と述べているそうです。
 同国のプライド・パレードは2001年に初めて開催されましたが、極右による激しい妨害がありました。2009年には参加者の安全が保証できないとの理由でパレードが中止に追い込まれ、2010年にはパレードに反対する人たちが暴徒化し、少なくとも141人が負傷しています。2014年、4年ぶりにパレードが開催されましたが、当時首相だったブチッチ氏が「セルビアは法と憲法を尊重します。パレード中、何人たりとも暴力行為は許されるものではありません。また、それを防ぐのが当局の務めです」として機動隊にパレードを警護させ、ようやく平和的に歩くことができました(詳しくはこちら
 そうしたセルビアでオープンリー・レズビアンの首相が誕生したのは本当に画期的なことです。旧ユーゴスラビア諸国で初、バルカン諸国で初、そして東欧初のセクシュアルマイノリティの首相となります。

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 ちなみに、セルビアでは2011年、同国でのパレードを題材にした『PARADA』というコメディ映画が製作されており、2012年のベルリン国際映画祭でパノラマ部門観客賞、テディ賞「ジーゲスゾイレ」読者賞などを受賞しています。日本でも観られる日が来るといいですね。


首相にブルナビッチ氏指名=同性愛公言、バルカン初-セルビア(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017061600263

同性愛公言、セルビアに初の女性首相誕生へ(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/20170616-OYT1T50102.html

同性愛者の女性、セルビア首相に(産経新聞 共同通信)
http://www.sankei.com/world/news/170616/wor1706160031-n1.html

セルビア首相に同性愛公表の女性、バルカン諸国初(AFP)
http://www.afpbb.com/articles/-/3132261

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