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ソウルでプライドパレード開催、数万人が参加

2018年07月16日

 7月14日、ソウル広場でソウル・クィア・カルチャー・フェスティバル(SQCF)が開催され、LGBTへの理解を訴える大規模なパレードも行われました。主催者によると数万人が参加しました。

 巨大なレインボーフラッグを先頭に、トラックの荷台をステージにしてDQやGOGOがパフォーマンスするフロートが何台も出走し、今年も東京レインボープライドとTOKYO NO HATEの合同フロートも参加していました。また、今年はステージで清貴さんもライブを披露しました。

 今回のSQCFには、アメリカ、カナダ、ドイツ、フランス、スウェーデンなど13ヵ国+EUの駐韓大使館、そして韓国の政府機関の中で唯一、国家人権委員会も参加しました。
 アメリカ大使館は今月7日、光化門庁舎にレインボーフラッグを掲げたことで話題になりました。そして公式サイトで「集会の自由や、暴力を受けない権利を含む性的マイノリティの基本的な権利のために努力する韓国や全世界の団体と連帯し、大使館の建物正面にレインボーの『プライド』バナーをかけることを誇りに思う」「アメリカは全ての人の基本的自由と人権を尊重する」と述べました。
 オランダ大使館は、性的マイノリティの人権プロジェクト「アムステルダム・レインボードレス」の展示を後援しました。広げた長さが16メートルに及ぶこのドレスは、同性愛を犯罪として処罰する全世界75ヵ国の国旗で作られており、もしそのような法律が廃止される国があれば、その国の国旗を除いてレインボーフラッグに置き換えるというものだそうで(2016年に始動して以降、これまでにベリーズの国旗がレインボーフラッグになったそうです)、アジアで展示されるのは初だそうです。
 他の大使館も、ツイッターやフェイスブックを通じて、期待と支持を示しました。ドイツ大使館とカナダ大使館が自国語と韓国語でCFのニュースを知らせており、在韓EU代表部は「SQCF参加を控え、韓国のLGBTIの人権について学ぶために活動家たちを招待した」としています。
 そして、韓国の政府機関の中で唯一、SQCFに参加している国家人権委員会は12日、「SQCFを迎え、性的マイノリティの人権の推進と同性愛嫌悪の改善に励む人権・市民社会団体への支持と連帯を表明する」として、ソウル市庁舎にレインボーフラッグを掲げました。
 また、大使館のほかに、イベント会場ではグーグルがブースを出展していたそうです。

 ソウルでは2009年からパレードが開催されてきましたが、宗教保守派などアンチ勢力の激しい妨害に遭い(道路に横たわって通れないようにするなど)、苦戦を強いられてきました。2015年には警察が、アンチ勢力との衝突が予想されるため、として開催を許可せず、中止に追い込まれるところでしたが、無事に開催できることになり、約3万人という過去最大規模で盛り上がりを見せました(詳しくはこちら)。その後、警察もアンチ勢力を抑え込むようになり、パレード参加者もどんどん増えて、昨年は8万5千人を記録しました。
 
 なお、ソウルでは今年5月に初めてドラァグクイーンのパレードが開催されました。ソウルの繁華街、梨泰院(イテオン)を、明るいうちからドラァグクイーンの方たちが練り歩き、AFPなどを通じて世界的なニュースとなりました。「ソウル・ドラァグ・パレード」を主催したヤン・ヒージーさんによると、「韓国では性的マイノリティの人権保障はまだ不十分です」とのことで、より関心を持ってもらうために今回のようなパレードを開催したそうです。
 


ソウルでLGBTパレード 数万人参加、差別反対訴え(東京新聞/共同通信)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018071401001896.html

虹をかける駐韓大使館ら「性的マイノリティの祭り支持します」(ハンギョレ)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/31107.html

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