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ゲイだらけのアパートを舞台にした演劇『-初恋2018』が上演中、全国ツアーも

2018年10月01日

 ゲイだらけのアパートを舞台にしたお芝居で、1997年に劇団MONOが初演して以来、何度も上演されてきた『-初恋』が、登場人物を増やし、現代の世相を切り取ったリニューアル版『-初恋2018』として上演されています。
 
 とある島に建つ「ハイツ結城」は、初代管理人・結城の哲学を尊敬する堅物の笹川(デビット伊藤)、密かに女装に興味を持つ源田(深来マサル)、明るさが時に空回りする真田(南翔太)、最近元気がない最年少の久野(伊藤裕一)という4人のゲイが入居しているアパート。そこは、同じ痛みを共有し、安心して暮らせる「城」でした。しかしある入居者の「好きな人ができました」という告白が、彼らの関係や人生にまでも影響を与えることになる…。というストーリーです。
 劇団MONOの土田英生氏が描く男たちは、「バカ話に花を咲かせ、他人にとっては小さなことにこだわる、そんな様子が愛らしくて可笑しい」と評されています。「しかし笑いを重ねていくうち、日常会話の些細なズレが登場人物たちの認識や本性、弱さを滲ませていく」
 テレビのバラエティ番組で同性愛を揶揄する表現に苦情が寄せられたり、渋谷区を皮切りに同性のパートナー関係を証明する制度が導入されるなど、同性愛をめぐる社会的状況は変化してきましたが、それでも日々、差別的な発言に直面している方もいます。過疎化が進む土地なら、なおさらのこと。「ハイツ結城」に住む面々も、職場や街中で周辺住人から疎まれたり、肩身の狭い思いをして生きてきたそうです。「ひとつ屋根の下で暮らすことで孤独を分かち合おうとしていた彼らが、会話を重ねるほどに、誰ひとりとして同じ人間はおらず、心の底から理解できないことを思い知らされる」
 初演当時よりもLGBTへの理解は確実に広まりましたが、『-初恋2018』は、それぞれが違う考えを持った人間だと改めて認識させるものになっているそうです。

<あらすじ>
小さな島の港近くに建つ「ハイツ結城」。ここは、同じ痛みを知る者どうしが明るく強く暮らす一風変わった「城」であった。しかし、ひとつの淡い恋心がこの「城」に思わぬ亀裂と大きな衝撃を生み出すことになる。さらに、島の人々からの圧力も加わり…。共同体と信じていた彼らに明日はやってくるのか? 彼らはどんな一歩を踏みだしていくのだろうか…?


Orega Presents Vol.01『―初恋2018』
作:土田英生
/潤色:横山拓也/
演出:大江祥彦/出演:モロ師岡、小島梨里杏、伊藤裕一、水月舞、加瀬竜彦、北嶋哲也、深来マサル、川口真五、南翔太、麻丘めぐみ、デビット伊東
2018年9月27日(木)~10月4日(木)/東京都・東京芸術劇場シアターウエスト

2018年10月12日(金)/石川県・北國新聞赤羽ホール

2018年10月13日(土)/滋賀県・ひこね市文化プラザ グランドホール

2018年10月15日(月)/神奈川県・横浜市磯子区民文化センター 杉田劇場

2018年10月26日(金)/愛知県・豊川市文化会館 大ホール
 
 

  
土田英生の名作リニューアル上演『-初恋2018』(Yahoo!ニュース/ぴあ)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181004-00000000-pia-ent


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