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「多数派に戻る治療ないのか」発言の茨城県医師会副会長が、謝罪しました

 都道府県としては初めて同性パートナーシップ証明制度の導入を検討すると発表していた茨城県で4月25日、LGBT支援策を検討する会合が開かれ、県医師会の満川元一副会長が「多数派に戻る治療ないのか」などと発言し、批判の声が上がっていましたが、5月9日、満川氏が発言を撤回した上で謝罪しました。
 
 満川氏は「性的マイノリティの人に、性的マジョリティに戻ってもらう治療はないのか」と語りましたが、世界保健機関(WHO)が1990年、「ICD-10(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)」から同性愛の項目を削除し、治療対象(病気)ではないと宣言したこと、日本精神神経医学会も1995年にICD-10に準拠する声明を出して支持したこと、もちろん厚労省も、同性愛は治療対象ではないという見解であるといったことをご存じない(根本的に同性愛のことがわかっていない)のだな、ということを白日の下にさらすかたちになりました。しかも満川氏は、昨年までエイズ拠点病院(水戸赤十字病院)の院長を務めていた人で、さすがにこの発言は不見識も甚だしいと批判されることになりました。しかも、氏は「少子高齢化の時代、産婦人科医としては一人でも多くの子どもをつくっていただきたい。戻っていただけないかと医者としての思いがある」とも語っており、杉田議員と同じじゃないかと、こんな差別的な考えの持ち主がどうやってLGBT支援策を検討するのか、といった声も上がっていました。

 そんななか、おそらく周囲からアドバイスや説得などがあったのでしょう、5月9日、2回目の会合が県庁で開かれた際、満川氏が冒頭、「『戻って』『治療』という言葉は私の勉強不足。決して差別に基づいた言葉ではないが、謝罪し、撤回させていただきたい」と頭を下げました。
 この日、当事者として会合に参加したNPO法人東京レインボープライド共同代表理事の杉山文野さんは「悪気がないのは承知している。知らないことは勉強して共有していきましょう」と語りました。

 差別的な発言や行動をしておきながら謝罪も撤回もせず、うやむやにしてしまう方も少なくないなか、満川氏が(おそらくそのように批判を受けることに対して、忸怩たる思いもあったことでしょうが)素直に非を認め、謝罪・撤回を行なったことは、たいへん潔く、立派なことだと、当事者の間でも、賞賛の声が上がっています。
 今後、よりよい、実りある話し合いができ、茨城県が全国に先駆けて都道府県初の同性パートナーシップ証明制度の導入を実現できることを、期待します。

 
 

LGBT支援検討会合 茨城県医師会副会長発言「多数派に戻る治療ないのか」(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019050602000173.html

「LGBT 治療法ないのか」発言 茨城 県医師会副会長、謝罪(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201905/CK2019051002000128.html

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