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COLUMN

ゲイ旅コラム:「世界最高峰のゲイリゾート」バルセロナ(3)シッチェス

6月末に開催されたバルセロナ・プライドをレポートします。パーティ会場のロケーションが素晴らしく、ラテンの国らしい陽気なお祭り感も最高で、本当に楽しい「フィエスタ」でした。併せて、世界有数の観光地であるバルセロナの街の魅力や、「欧州の夏のゲイの首都」とも称されるゲイシーンの充実度、おまけで「欧州一のゲイリゾート」シッチェスの様子もレポートします。

ゲイ旅コラム:「世界最高峰のゲイリゾート」バルセロナ(3)シッチェス

バルセロナ旅行記の完結編として、バルセロナから電車で30〜40分の場所にある、欧州一のゲイリゾートとして名高い海辺の町・シッチェスの様子も少しだけレポートします。地中海らしい白壁の美しい建物が並び、ビーチには公式のゲイエリアがあり、町中いたるところにゲイカップルがいて、ゲイバーやクラブ、ショップなどもたくさんあります。バルセロナから日帰り旅行もできますし、何泊かしても絶対に楽しいと思います。(後藤純一)

 

シッチェスはバルセロナを超えるゲイ濃度!?

シッチェス・プライドのイメージPhoto。ゴージャス&セクシー!
シッチェス・プライドのイメージPhoto。ゴージャス&セクシー!

シッチェス・ベアーズウィークのイメージPhoto。色気がスゴい!
シッチェス・ベアーズウィークのイメージPhoto。色気がスゴい!
 バルセロナから電車で30~40分くらいで行けるシッチェスは、欧州一のゲイリゾートとして、また、世界有数の(サンフランシスコやウェストハリウッドと並ぶ)ゲイフレンドリータウンとして知られています。
 シッチェスは、バルセロナ県の中の小さな自治体で、人口はたったの2.8万人です(人口の何%がゲイ…といったデータは見当たらなかったのですが、かなりの割合だと推測されます)
 歴史をひもとくと、フランコ独裁政権下、シッチェスはスペイン本土で唯一、ヒッピー文化が栄え、他の国からの移住者も多く、自由な空気のなか、80年代にスペイン初のゲイクラブができたそうです。ゲイフレンドリーなこの町にはその後も続々とゲイのお店ができ、コミュニティができあがっていきました。
 
 シッチェスも、観光局のサイト「visit sitges.com」の中にゲイガイドのページがあり、ゲイバーやゲイホテルを紹介しています。ゲイバーが20軒以上あって、人口比で考えるとバルセロナよりも圧倒的にスゴいゲイ濃度です。
 
 そして、シッチェスのゲイプライドも、バルセロナに負けず劣らず盛大だという噂です。フロートはそれほど大きくはありませんが(道幅が狭いので)、乗ってる人たちはたいへんゴージャスだったりセクシーだったり。そしてビーチで行われる本格的なアフターパーティも無料で楽しむことができ、観光客を魅了しているようです。 
 
 6月のプライドと並ぶシッチェスの大型ゲイイベントとして、9月のベアーズウィークがあります。欧州各地から約5000人のクマさん(およびクマ好き)が集まり、10日間にわたってパーティを楽しむそうで、欧州最大級のベアーイベントとなっているそうです。
 
 なお、スペイン国内のゲイリゾート(ゲイビーチ、ゲイクラブやバー、クルージングスポットなどがあり、大勢のゲイが訪れている町)としては、ほかにもグラン・カナリア島とイビザ島があります。イビザは特に大規模なクラブパーティが行われることで有名です。スペイン、おそるべしですね…。1ヶ月くらいスペインでバカンスしたくなります。

 


昼間のシッチェスを少しだけレポート

 
 帰国する日、たったの数時間だけなのですが、がんばって日帰りでシッチェスに行ってきました。
(このあとお伝えするように、結構行くのに手間取ったのですが)シッチェス駅を降りて、ビーチに向かって街を歩いてみると、地中海らしい、白壁の美しい建物が軒を連ね、ビーチサイドにもおしゃれなホテルが建ち並び、なんて美しい街なんだろう…と、すぐにこの景色を気に入りました。おしゃれなカフェやレストランがたくさんありますが、その中に混じって、ゲイショップやゲイバーなどもたくさんあって、貼ってあるポスターを見ると、ドラァグクイーンだったり、フォーム(泡)パーティだったりして、ものすごく楽しそう!でした。行けなくて本当に残念!


 
 ES COLLECTIONやADDICTEDといったアンダーウェアブランドの名前を聞いたことがある方も(持っている方も)いらっしゃるかと思いますが、これらはバルセロナ発のブランドで、バルセロナにもシッチェスにもES COLLECTIONやADDICTEDのショップがあります。もちろん日本で買うよりお得ですし、セールなんかもやってましたし、店員さんがモデル並みのルックスで、しかも白い歯がキラリと輝くようなスマイルで接客してくれましたし、お買い物がとても楽しいです。タンクトップとかも試着できました。

 
 そしてお目当のビーチに到着! 本物の地中海! 海は沖縄とかのほうがきれいかな…と思いましたが、まずは、レインボーフラッグが立っている、公式のゲイビーチがあるということに感動しました。駅から歩いて行ける一般的なメインのビーチが、堤防でいくつかのエリアに区切られていて、真ん中はノンケさん、右手が公式ゲイビーチとなってました。当然、ゲイビーチに行きましたが、もちろんゲイカップルがいちゃいちゃしてたり、たくさんのゲイの方が優雅に日焼けしてたりしたのですが、なかにはトップレスな女性もいましたし、ファミリーもいました(真ん中のエリアが混雑しすぎて、こっちまで入ってきたようです)。もしかしたら、この時期、みんなバルセロナに行ってて、シッチェスはゲイ少なめだったのかもしれません。
 とてもいい感じのビーチなのですが、いわゆる海の家みたいな施設はないようで、ビーチチェアとパラソルを借りて(2人で40ユーロくらい)、帰りに簡単なシャワーで砂や汗を流すという感じです。みなさんシッチェスに滞在していて、ホテルでシャワーを浴びるんでしょうね。
 ゲイビーチとしては、市内北寄りにPlaya Balminsというヌーディストビーチもあるそうなのですが、今回は時間がなくて行けませんでした。地図で見ると、駅から1kmくらいの距離で、徒歩でも十分、行けそうです。もしシッチェスに行かれる方は、ぜひ。






 

シッチェスへの行き方


 急に思い立ってバルセロナからシッチェスに日帰り旅行しよう!と思ったとき、電車に乗るのが意外と難しいと思いますので、ちょっと書いてみます。
 地下鉄(L)でも近郊電車(R)でもいいのですが、まずはターミナルであるバルセロナ・サンツ駅に向かいます。サンツ駅はバルセロナの陸の玄関口で、バルセロナ空港から電車でまずサンツ駅に降り立つ方が多いと思います。高速鉄道AVEでマドリッドなどにも行けますし、パリなどに行く国際列車も乗り入れています。中長距離の電車に乗るときはサンツ駅です。
 シッチェスに行くには、RENFE(国鉄)が運営する近郊電車(CercaníasまたはRodaliesと表記されます)に乗ります。切符は、窓口に並ばなくても、自販機で購入できます(往復で8ユーロほど。自由席です。カードでも買えます)。あとは、電光掲示板で電車の時間と番線を確認すれば大丈夫だと思いますが、私の場合、電光掲示板で乗りたい電車を見つけられず、結局何番線から出るのか駅員さんに聞くはめになり、発車まであと1分しかない!となって、慌ててホームに降りて電車に乗ったら、違う電車だった(幸い同じ方面だったので、一度降りて、次の電車を待ちました)という失敗をやらかしました。あせらず、落ち着いて乗りましょう。
 サンツ駅には食べ物・飲み物を売る広めの売店があり、助かります(カードも使えます)。サンツ駅にはトイレがあるそうですが(50セント払いますが、とてもキレイだそう)、シッチェスの駅にはトイレがありませんので、帰りは注意しましょう。



☆シッチェスのフォトアルバムはこちら




 

おわりに 

〜バルセロナ旅行を振り返って〜

 帰国するとき、バルセロナの空港の出国審査のところで、僕の前に審査を受けていたのが熟年の男性二人で…これって家族じゃないと認められないよね、ということは、同性婚してて、それが公に認められてるからできることなんだ!と気づき、地味に感激しました。そのお二人は、おみやげのショップでもずっと一緒にいて、仲睦まじい様子で、キュンときました。
 彼らに限らず、バルセロナでは、手をつないで歩くカップルをたくさん見かけましたし、ゲイエリアではキスしてるカップルも多数。シッチェスでは、ベビーカーを押しているゲイカップルを見かけました。
 
 トルコの旅行記で「天国にいちばん近い国」と書きましたが、バルセロナは「天国そのもの」だと思いました。本当の意味で多様性が尊重され、自由で、幸せそうに自分らしい人生を生き、愛し合う人々。最高に解放的でオープンマインドなナイトシーン、地中海に面したゲイビーチ、未来的なガウディの建築、美しい街並み、燦々と降り注ぐ太陽、極上の料理……ゲイの楽園で羽をのばし、日頃のストレスを癒したいという方にとって、こんなにいいところはありません。天国です。
  
 ゲイが旅行先を決めるうえで重視する要素が(もちろん人によるとは思いますが、傾向として)・差別されたりせず安心して旅行できる、・ゲイシーンが発達している、・タイプの人がたくさんいて、出会いも期待できる、・大きなゲイイベントがある、・南国的なリゾートが楽しめる、・リッチな気分やセレブ感を味わえる(ハイクラスなホテル、レストラン、パーティなど)、・観光地として魅力的(歴史・文化・芸術)、・食べ物が美味しい、・人々がフレンドリー、・英語が通じる、・みんなに自慢できる、等々だとすれば、その全てを満たす奇跡の街が、バルセロナなのです。
 
 世界的に見ても最高レベルで大勢のゲイツーリストが毎年、バルセロナを訪れていますが、その人気の秘密の一端をお伝えできたのではないかと思います。
 ぜひみなさんもいつかぜひ、バルセロナとシッチェスに行ってみてください!

おまけ:バルセロナ&シッチェスのイベントカレンダー

 今年度のバルセロナとシッチェスのゲイイベントのカレンダーをご紹介します。毎年ほぼ同じ日程で開催されているようですので、すでに終わったイベントについても、来年はだいたいこれくらいの日程だと思っていただければ。もし今後、旅行を計画される際は、何か大きなイベントがある時期なら2倍楽しめると思いますので、参考にしてみてください。

3/1~3/4 Snow Gay Weekend
3/28~4/1 United Bears BCN(Bear Pride Barcelona)
6/14~6/18 Gay Pride Sitges
6/23~6/30 Pride Barcelona
8/9~8/19 Circuit Festival
9/1〜9/11 Sitges Bears Week
9/14~9/16 Panteres Sport




 

協力:スペイン政府観光局
協力:スペイン政府観光局

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