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ゲイ旅コラム:知られざるゲイの聖地・シカゴ(3)観光地としての魅力 

ニューヨークやサンフランシスコに比べるとあまり印象がないかもしれませんが、実はシカゴってスゴいんです。今回のゲイ旅コラムは、知られざるゲイの聖地とも言うべきシカゴの魅力を、お伝えいたします。最終回は、観光地としての見どころです。

ゲイ旅コラム:知られざるゲイの聖地・シカゴ(3)観光地としての魅力 

8月11日(土)12日(日)にシカゴのゲイタウンで開催されたストリートフェス「NORTHALSTED MARKET DAYS」をはじめ、HOUSEミュージックの聖地であり、レザーカルチャーの聖地でもあるシカゴのゲイシーンや観光情報をレポートします。第3回は、観光地としてのシカゴの魅力をたっぷりとお伝えいたします。(後藤純一)

 


フランキー・ナックルズを偲び、「WAREHOUSE」跡地を訪ねよう

 もともとラリー・レヴァンやフランキー・ナックルズとともに、デヴィッド・マンキューソの会員制パーティ「The Loft(ザ・ロフト)」に出入りしていたロバート・ウィリアムスは、ニューヨークの激しい競争から逃れ、1972年頃、シカゴに移り、「ザ・ロフト」のようなパーティを模索しはじめます。当時、シカゴには、たくさんのディスコがありましたが、ゲイ・ディスコも含めて黒人は厳しく排除されており、ロバート・ウィリアムスは人種やセクシュアリティの垣根を越えて誰もが楽しめるディスコを開きたいとの信念から、1976年、サウス・ジェファーソン・ストリートに「THE WAREHOUSE(ウェアハウス)」をオープンし、ラリー・レヴァンをニューヨークから呼ぼうとします。が、ちょうどラリーは「パラダイス・ガレージ」(1977年〜)の立ち上げ準備中だったため、承諾を得られず、次にフランキー・ナックルズに声をかけ、当時コンチネンタル・バス(ニューヨークの伝説的なバスハウス。DJイベントやライブも開催。ベット・ミドラーがデビューし、その時のピアノ伴奏がバリー・マニロウだったことも有名)等でDJをしていたフランキーは、この誘いにOKし、シカゴに移り、「WAREHOUSE」のレジデントDJとなりました。こうしてフランキーの「WAREHOUSE」は黒人やゲイも楽しめるディスコとして盛況を博しました。フランキーは、R&Bやソウル、ファンクなどのブラックミュージックも、ディスコも、ヨーロッパ由来のエレクトリック・ミュージックもかけていましたが、たとえば曲のピークにさしかかる直前の2小節を繰り返すなどのエディットを施したり、あらかじめリズムを打ち込んだテープを一緒にミックスするなど、誰もが知っている曲に手を加えて聴かせ、ソウルフルでありつつも実験的なスタイルでクラウドの心をつかんでいきます。それがいつしかハウスと呼ばれるようになったのです(「WAREHOUSEでかかっているような音楽」の「WAREHOUSE」が略されて「HOUSE」に)。1982年、フランキーは、あまりに人が集まりすぎて安全な場所ではなくなった「WAREHOUSE」を去り、自身の店「パワー・プラント」をオープンさせたのでした…。

 
 昔「WAREHOUSE」があった場所(206 South Jefferson St, Chicago 60661。CTAブルーラインClynton駅から徒歩数分の場所)は、今はWEST LOOPというオフィス街の中の小さなオフィスビルになっています。クラブミュージックを愛する人たちの「聖地巡礼」のスポットになっていて、たくさんの人がこのビルの前で写真を撮って、Facebook等にアップしたりしてきました。
 この小さなオフィスビルのほぼほぼ目の前にある交差点に、「"THE GODFATHER OF HOUSE MUSIC" FRANKIE KNUCKLES WAY」という小さな標識が掲げられているのを見ることができます。とても小さな標識で、結構高いところに掲げられているので、ともすると見逃されてしまうかもしれませんが、それはしっかりと、誇らしく、そこにあります。
 当時を偲ぶスポットは、たったこれだけなのですが、ここからハウスが、クラブミュージックというものが、たくさんのDIVAたちのヒット曲のクラブミックスが、ゲイナイトにまつわる数々のカルチャーが生まれたんだな…という感慨に耽りながら、手を合わせるじゃないですが、感謝を捧げるような機会、そんな聖地巡礼になると思います。
  
Honorary Frankie Knuckles Way
209 S Jefferson St, Chicago, IL 60661

 


シカゴの多彩な建築を船で見て回るリバークルーズに乗ろう

 
 シカゴはアメリカで最初に高層ビルができた街。市内中心部は、クラシックなビルからポストモダン建築まで実に多彩なビルが林立する摩天楼の街になっていますが、そんなシカゴを象徴するようなビル群の絶景をシカゴ川のクルーズ船から眺めるリバークルーズがいくつかあって、その中でも最も高く評価されている(TripAdvisorでアメリカのツアー・トップ10の1つにも選ばれた)シカゴ建築財団リバークルーズの「ファースト・レディ・クルーズ」に、今回乗ることができました。
 この「ファースト・レディ・クルーズ」、実は映画『ベスト・フレンズ・ウエディング』の中でジュリア・ロバーツが想いをよせる男優と船上でワルツを踊るロマンティックなシーンが収録されたことでも知られています。4月初旬から11月中旬にかけて行われるツアーで、とても人気があって平日でもたいへん混雑するので、予約しておいたほうがよいそうです。船着場はミシガンアベニューとシカゴ川の角にある橋の、南側の階段を降りたところにあります。
 2階建てのボートで、1階もクラシックな雰囲気が素敵ですが(バーもあったりします)、やはり2階のオープンエリアのほうが絶景を楽しめますので、日焼け止めを塗ったうえでぜひ、2階に行きましょう。 
 最初に船長さんが軽快な感じで挨拶し(アメリカっぽい)、それからシカゴ建築財団と提携して高度な訓練を積んだガイドの方が登場し、船から見える建物のことを詳細に解説してくれます。英語があまりわからないとしても、風に吹かれながら景色を眺めているだけでも本当に楽しいので、シカゴに行った際はぜひ、乗ってみてください。




 
シカゴ建築財団リバークルーズ「ファースト・レディ・クルーズ」
https://www.cruisechicago.com/assets/images/heros/Rack_Brochure_2015_JA.pdf

 


フランク・ロイド・ライトの建築作品に触れてみよう


 フランク・ロイド・ライトはル・コルビジェらと並ぶ近代建築の三大巨匠の一人で、日本でも帝国ホテル(旧帝国ホテル本館。現在は明治村に玄関部分のみ移設)などの建築を手がけており、日本と縁がある建築家です。例えばガウディのようにわかりやすく未来的でアーティスティックではないかもしれませんが、フランク・ロイド・ライトの作品には、モンドリアンのような「ザ・モダニズム」的なデザインが散りばめられていたり、日本家屋にインスパイアされて外光を取り入れる工夫が施されたり、決して無機質ではない、奥が深く、味わい深い作品だったりして、ファンも多いのです。
 シカゴ郊外のオークパークという高級住宅街(CTAグリーンラインのOak Park駅から徒歩圏内です。シカゴからちょっと遠いです)には、フランク・ロイド・ライトが家族とともに住んでいた「フランク・ロイド・ライト邸」のほか、約25棟のライト設計の建築が残っていて、シカゴ随一の観光エリアとなっています。今回は「フランク・ロイド・ライト邸」と「ユニティ・テンプル」の内部を見学することができましたので、ご紹介したいと思います。

フランク・ロイド・ライト邸


 1889年、フランクが結婚を機に建築した自らの住まい兼スタジオです。彼は、帝国ホテルの仕事などもあって、20世紀初頭に何度か日本を訪れているのですが、日本の伝統的な和風家屋などに影響を受けていて、ダイニングルームの天井のすかし彫りなどに障子のようなデザインが取り入れられていたり、家の中のあちこちに浮世絵が飾られたりしています。いちばんビックリしたのは、ほかのどの部屋よりも広い子ども部屋の上のほうに、まるで古代の日本の巫女みたいな不思議な絵(エジプトのイメージらしいのですが、どうしても日本チックな何かに見えます)が描かれていたことです。明らかにここだけ浮いてるのですが、いったいこれは…と考えずにはいられない、ミステリアスな絵です。
 このフランク・ロイド・ライト邸の内部を見るためには、日中30分ごとに行われるツアーに参加する必要があります(所要時間約60分)、当日ミュージアムショップで申し込むことも可能ですが、週末やサマーシーズンは混雑するのでネットで予約しておくと安心です。
 
フランク・ロイド・ライト邸 & スタジオ Frank Lloyd Wright Home & Studio
951 Chicago Ave, Oak Park, IL 60302


ユニティ・テンプル


 ライト初期の代表作であり、コンクリートを木枠に流し込んで造ったアメリカで最初期の建築物であり、ライトの最高傑作の一つとも称されている建物です。キリスト教に限定せずあらゆる宗教で使える建物になるようにという考えで、チャーチではなく古代寺院をイメージした「テンプル」という名称になっています。礼拝堂にも十字架がなく、議事堂のような、コミュニティホールのような造りになっています。全体が日光東照宮の「権現造り」のようになっており、玄関のドアがまるで障子のような透明なものだったり、建物の上に植物が植えられていたり、中庭があったり、照明が行灯のような形だったり、随所に日本家屋の影響が見られるのが興味深いところです。ライト自身が「宝石箱」と呼んだように、ディテールに幾何学模様やいろんなこだわりが見られます。建築ってアートなんだなぁ、としみじみ思いました。「今週の講話」みたいな案内板にレインボーマークが貼ってあったので、LGBTフレンドリーなんだと思います。
 ガイドさんによるツアーもありますし、オーディオガイド(日本語も対応)を借りて中を見学することもできます。
 
ユニティ・テンプル UNITY TEMPLE
875 Lake St, Oak Park, IL 60301

 


世界的に有名なコメディ劇場「セカンド・シティ」


 1950年代に創立され、「サタデー・ナイト・ライブ」をはじめショービズ界に多くのコメディアン、タレントを輩出してきたコメディ劇場「セカンド・シティ」。『ゴースト・バスターズ』のビル・マーレイやダン・エイクロイド、『オースティン・パワーズ』のマイク・マイヤーズ、『HEROES』のマシ・オカ、『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』のスティーヴ・カレルらがここから巣立って行きました。
 そんなコメディの名門「セカンド・シティ」ですが、実は今年のプライドシーズンにはLGBTのキャストだけで「Let’s Make It Perfectly Queer: a Salute to Pride」というスペシャルな演目を上演したり、アンダーソンヴィルの「MIDSOMMARFEST」にも出演しています。LGBTフレンドリーなんですね。
 今回はそんな「セカンド・シティ」で上演された「Dream Freaks Fall From Space」という演目を観ることができました。日曜の夜だったのですが、超満員で、観光客も多かった気がします。英語は正直、速くて聞き取りづらいですが、変な格好とか、大げさなジェスチャーとか、歌とかなので、なんとなく面白さはわかります。キャストの方は、アジア系女性もいれば黒人男性もいて、人種や性別の構成に配慮が感じられました(コメディって、ともすると差別的に受け取られやすいので、そういうところはすごく気を遣ってるんでしょうね…)。そんなキャストの中に1人、白人の太めの男性がいたのですが、パン一になるシーンがあって、眼福でした(たぶんゲイ客へのサービスというよりは、この人が脱ぐのがいちばん面白いっていう意図だったと思います)。あと、アジア系女性が「きっとこの赤ちゃんはゲイね〜♪」と歌う場面があったのですが(詳細、聞き取れず。残念)、腫れ物扱いではなく(もちろん当事者から見てこれならOKと踏んだ線でやってると思うのですが)ネタにしていくのはイイことだと思いました。

 
The Second City
1616 N Wells St, Chicago, IL 60614

 


シカゴのレストランはとてもGOODです


 アメリカってご飯美味しくない…というイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、シカゴに限っていえば、何の心配も要りません。いいレストランがたくさんありますし、だいたいどの店に入ってもちゃんと美味しいです。
 どうしてもアメリカでのご飯って、ステーキだったり、ポテトだったり、ハンバーガーだったりになると思うのですが、同じアメリカンでも南部の料理だったり、ベジタリアンやヴィーガンのための(動物性のものを使わない)料理、ヌーベルキュイジーヌ的な創作料理など、結構多彩ですし、エスニックや中華、イタリアンのお店なども街中に見つけることができると思います。
 今回行ったレストランから、何軒かご紹介します。


The Chicago Diner
2333 N Milwaukee Ave, Chicago, IL 60647  
なんと、トリップアドバイザーで、シカゴのレストラン8121軒中第1位(2018.8.20時点)の人気レストランです。豆腐やSEITAN(グルテンミート)を使ったアメリカ料理が食べられられるということで、ベジタリアンやヴィーガンの方も大満足!なんです。うわ、マズそう…と思った方、騙されたと思って一度、召し上がってみてください。ヘルシーで美味しいです。



Fulton Market Kitchen
311 N Sangamon St, Chicago, IL 60607
店内いたるところに絵が飾られてたり、壁ごと、部屋ごとに違う雰囲気でアートっぽく内装されていたり、オシャレな雰囲気のレストランです。店員さんもフレンドリー。店内にゲイのお客様が多数いらっしゃいました。きっと人気なんだと思います。LOOPからちょっと郊外(西の方)に行ったところなのですが、そんな遠くないので、タクシーでどうぞ。




BIG JONES
5347 N. Clark St, Chicago, IL 60640
アンダーソンヴィルにある、落ち着いた雰囲気の、南部の料理を食べれるレストランです。トウモロコシの粉を練ってマッシュポテトみたくしたものにエビをたくさんのせて食べる「Shrimp and Grits」という料理が絶品。オススメです。ステーキやフライドポテトに飽きてきた頃に行くとよいかもしれません。



City Winery at the Chicago Riverwalk
11 W. Riverwalk South, Chicago, IL 60601
シカゴ川に面したオープンエアのダイナーで、クルーズ船が停泊したり人々が行き交ったりする様を眺めながらワインや食事を楽しむことができます。料理が美味しいのはもちろんですが、開放的な雰囲気が素晴らしいです。


 


ホテル選びはロケーションがポイント


 今回は「LondonHouse Chicago」というヒルトン系列の4.5星ホテルに泊まらせていただきました。
 シカゴ川のリバーサイドにそびえ建つ現代的なホテルで、ルーフトップからの眺めは最高!です。シカゴ建築財団「ファースト・レディ・クルーズ」の船着場なども目の前ですし、シカゴ美術館なども徒歩圏内で、それでいてオヘア空港からCTAで1時間という便利さ。ロケーションが素晴らしいです。歩いてすぐの所にセブンイレブンもあります(こんな一等地では珍しいことです)
 お部屋も、いわゆるワンルームのような感じにならない工夫があり、おしゃれかつ機能性も重視、みたいな(エスプレッソマシンがあったのは素敵でした)。エレベーターが、行き先階を押してルームカードをタッチすると、そのハコが自分専用になる(後から乗ってきても、行き先階を押せない)コンシェルジュ的なシステムになっていて面白かったです。
 結構細長いビルで、プールなどはなかったのですが、レストランが2ヵ所、フィットネスセンター、スパが1ヵ所、1階出てすぐの所に灰皿があります。1階のエレベーター通路のところにゲイカップルのウエディングの写真があって、フレンドリーなんだな、と思いました。
 1階のレストランで朝食をいただきましたが、なんとなく店員さんもゲイっぽいのかな…と思ったりしました。


 
LondonHouse Chicago, Curio Collection by Hilton
85 East Wacker Drive, Chicago, IL 60601
 
 もし、観光というよりも、ゲイシーンでのナイトライフをメインに考えるなら、あまり多くはないのですが、ボーイズタウン付近のホテルを探すといいと思います。「GRAB」というゲイのフリーペーパーには「BEST WESTERN PLUS Hawthorne Terrace」というホテルが掲載されていました(ということはゲイフレンドリーってことですよね)。このエリアは、ホテルがあまりなくて「MARKET DAYS」などのイベントのシーズンはいっぱいになる可能性もありますよね…もしボーイズタウン付近で予約できなかった場合、CTAレッドラインの沿線で、駅から近い所だとよいかもしれません。CTAが使えないような場所だと、全部タクシー移動になって割高になってしまいます。
 

 


アメリカへの旅はぜひ、アメリカン航空で

 
 今回、シカゴへは、アメリカン航空で往復しました(と言っても、行きの便はJALとのコードシェア便で、乗客もほとんど日本人で、ほぼほぼJALに乗ってる気分でした)。エコノミーではあったのですが、座席も割とゆったりめでくつろぎやすく、昼便でしたが、まあまあ寝れました。
 機内食も美味しいです。約12時間のフライトの間に、ドリンク(もちろんビールやワインもOK)とおつまみ、しっかりしたランチ(帰りの便では、カツカレー風味のポーク&ライスが出て、ちょうど和食が恋しくなっていたので「やったー!」って言いそうになりました)、ケーキとアイスクリーム、そしてディナーと4回もサービスがあります。それでも小腹が空いた…という方のために、スナック(ポテトチップス)やジュースも提供してて、たいへんナイスでした。
 機内エンターテイメントも日本語吹替または日本語字幕付きの映画が充実していて、とってもよかったです(観たいと思っていながら映画館に行くタイミングを逃していた『ドリーム』『アイ、トーニャ』『リメンバー・ミー』『モアナと伝説の海』などを満喫できました)
 
 アメリカン航空は、LGBTフレンドリーな航空会社としてもたいへん有名です。
 他社に先がけて1993年には、社内に「レインボーチーム」というゲイマーケットの部署を設け、国内プライドイベントへの格安航空券やパッケージツアーを大ヒットさせました。社員の同性パートナーへの家族手当の導入など、企業の社内LGBT施策を評価する「Corporate Equality Index」という指標においては、2002年の開始時から100点をキープしています(航空会社では唯一です)。会員制ラウンジで同性パートナーも配偶者としてのメンバーシップを購入できるサービスなどもいち早く導入しました。そして、2005年には、アメリカの航空会社で初めて、LGBT旅行者向けのパッケージツアーを販売する特設サイトを立ち上げました。
 今回初めて知って、「アメリカン航空マジ最高、本当に素晴らしい」と思ったのは、6月のシカゴのパレードの前日、アメリカン航空の全面的な出資によって、NAVY PIERというミシガン湖畔の遊園地のような場所で「NAVY PIER PRIDE」というLGBTの家族や子どものためのイベントを開催しているのです。ドラァグクイーンが絵本を読むという「英才教育」な催しをはじめ、様々な子ども〜若者向けのプログラムがあり、CeCe Penistonなどのゲスト・パフォーマンスも行われるクラブパーティ、映画上映なども楽しめて、最後にミシガン湖畔の花火を特等席で見れるという、夢のようなイベントです。
 なお、日本においてもアメリカン航空は、例えば2010年開催の「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」に協賛してくれたりしています(まだ一般企業の協賛がほとんどない時期でしたので、さすが!と思ってました)
  
 ここで宣伝ではないのですが、アメリカン航空の長所として、アメリカ国内へのアクセスがよいということも挙げられます。例えばマイアミなど直行便が飛んでいない所に行く際は、どこかでトランジット(乗り換え)が必要になりますが、何時間も空港で待たされたりということがなく、たいがいどこにでもスムーズに行けます。特にシカゴのオヘア空港はAAのハブ空港ですので、どこに行くのにも便利です。シカゴでストップオーバー(1泊)してボーイズタウンで遊んでから次の目的地に飛ぶ、というのもアリだと思います。
 また、JALのマイルを貯めている方は、同じワンワールド加盟航空会社という意味でも、アメリカン航空一択になるかと思います。



アメリカン航空日本語サイト
https://www.americanairlines.jp/intl/jp/index.jsp?locale=ja_JP

 


おわりに 〜シカゴの旅を振り返って~


 正直、あまり期待してなかったけど、実際に行ってみたらすごくよかった、ぜひまた行きたい!と後ろ髪ひかれる思いで街をあとにする…そんなことってありますよね。僕にとって、シカゴはそんな街でした。アプリで知り合って、見た目は超モテスジではないけど、いざデートしてみたらすごくラブリーな時間を過ごせて、忘れられない思い出になった人、みたいな。
 
 シカゴはゲイにとって「何でもある街」、そして、「ちょうどよい街」だと思います。音楽がある。盛大なイベントがある。華やかなゲイシーンがある。ビーチもあります。人々はフレンドリーで、いい具合にのんびりしてて、いろんな人を受け入れてくれる懐の深さを感じさせます。シカゴ観光局(Choose Chicago)のキャッチコピーが「Welcome home(おかえりなさい)」なのは、偶然ではなく、シカゴの人々のフレンドリーさをよく言い表わしていると思います。
 
 もし年に1回の1週間休暇などで、どこか海外の新しい街に行ってみたいな、と思った時、ぜひシカゴをその候補のリストに加えてください。大きなイベントがある時期でも、ない時期でも、きっと素敵な旅を満喫できると思います。
 
 初めて訪れる街って、勝手がわからなくて、やろうと思ってたことの半分くらいしかできなかった…とか、ちょっと失敗しちゃった…というようなことが結構あると思います。迷ったり、失敗したりも旅の醍醐味かもしれませんが、せっかく時間をかけて出かけて行ったのにIDを持ってなくて入れなかった、旅の目的が果たせなかった…みたいな残念なことは回避したいですよね。事前にポイントとなる情報を押さえておけば、上手に楽しめて、素晴らしい体験ができます。そういう意味でも、この記事がみなさんのお役に立つことができれば幸いです。

 アメリカってあまり好きじゃない…と思う方、なかにはいらっしゃるかもしれません。日本の便利さやサービスの良さに比べると、確かに何も言えません…(帰国するたびに「日本ってなんていい国なんだろう」って思いますよね)。でも、ゲイナイトでイェイイェイ盛り上がってる、その音楽とかクラブカルチャーとかってアメリカのものだし、映画やなんかもそうだし、やっぱりエンタメの世界では圧倒的に「本家」だなぁと思うので、今回の「MARKET DAYS」のように、そういう部分をうまく楽しめる、オイシイとこ取りできる旅を、ぜひみなさんにも味わっていただけたら、と願うものです。


★シカゴの観光地関連のフォトアルバムはこちら


協力:シカゴ観光局

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