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美輪明宏「ヨイトマケの唄」

2012年大晦日の紅白歌合戦で美輪明宏さんが歌った「ヨイトマケの唄」は、日本中の人たちを感動させる圧巻のパフォーマンスでした。

美輪明宏「ヨイトマケの唄」

 2012年12月31日大晦日の紅白歌合戦で美輪明宏さんが「ヨイトマケの唄」を歌ったあと、ネット上はこんなコメントであふれ返りました。
「紅白見てこんなに泣いたの初めて」
「昨日の美輪さんの「ヨイトマケ」はすばらしく涙がとまらなかった。あの歌の紹介で「親子の絆」うんぬんと言っていたが、そんな生暖かいありきたりのことの歌ではなかった。あきらかに、被差別者の歌。虐げられ世の中の一員であることを拒否された者の絶望と覚醒、そして再生が詰まった歌だ」
「『紅白歌合戦』。帰り道の一杯飲み屋。美輪明宏。「ヨイトマケの唄」。店のおやじが、テレビの音を最大にする。会話が止まる。息を飲む。溜め息。歓声。拍手。ホッピーで乾杯。お客全員に、おやじのおごり。となりの革ジャンの下に、パジャマのおじさんの涙が止まらなかった。有り難い体験だった」
「美輪明宏は、薄氷の上をわたる美しきシロクマのような存在だと思う」

 あえていつもの華やかないでたちを封印し、全身黒ずくめの恰好で歌われた「ヨイトマケの唄」。ゲイだろうとストレートだろうと、男性だろうと女性だろうと(そうじゃない人だろうと)、美輪さんの歌に釘付けになり、日本中が静まり返った瞬間でした。単に歌が上手いとか声量がスゴいとかいうことだけではなく、激動の時代を生き抜いてきた美輪さんの生き様が、魂が注がれた、掛け値なしに素晴らしいパフォーマンスでした。
レコチョクのアンケートでもダントツの1位を記録しています)
 
 海外にはエルトン・ジョンやジョージ・マイケル、アダム・ランバートなど、偉大なゲイのミュージシャンがいますが、日本には美輪明宏がいるじゃないかと、美輪明宏というゲイ・アーティストの素晴らしさを今こそ再認識し、誇りとしようじゃないかと、そういう気持ちにさせられました。


【追記】
2013年の紅白にも美輪明宏さんが出演され、長崎の原爆を生き延びた人(美輪さん自身もそうですね)の心情を綴った「ふるさとの空の下に」を熱唱しました。戦後の大変な時代を生き抜いた方たち、震災で家族やふるさとを失った人たちの心にも響いたに違いない、やはり涙なしには見られない、素晴らしい歌でした。(動画はこちらからご覧いただけます)

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