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ゲイ用語の基礎知識

猥褻(わいせつ)

 猥褻(わいせつ)とは何か?という話はゲイの世界では重要なテーマだと思います。自分ではアートだと思って表現したことが「猥褻」だとシャットアウトされたり、「これくらいは大丈夫だろう」と思ってやったことが罪に問われたり、ということがあるからです。

 人間の裸は男女を問わず、本来美しかったり神聖だったりするもので、だからこそ古代から人々は像を作り、絵を描き、裸を愛でてきたのです。しかし、いつの時代からか「猥褻」の名の下に裸を貶め、見せてはいけないものとして検閲するようになってしまいました。
 日本には公然猥褻罪(刑法174条)、猥褻物陳列罪(正確には猥褻物頒布罪。刑法175条)という法律があります。「猥褻」な書籍や図画(写真だけでなく絵も)、映像などの販売・配布・陳列を取り締まるものです。同様に、海外から「猥褻」な書籍、写真集などを輸入することも規制されています。
 従来、法律上の「猥褻」の定義は、性器が露出しているかどうか、でした(ちなみにこの場合、男性器とは陰茎と睾丸を指すようです。法律上、肛門は性器ではありません)。女性の裸を載せた週刊誌やスポーツ新聞、いわゆるエロ本と呼ばれるものもコンビニで簡単に手に入る一方、世界的に評価されているアート作品であっても、それが全裸であれば発禁になったり修正されたり(ヤスリをかけて見えなくしたり)という野蛮な措置が取られてきたのです。
 
 そうした現実に異を唱えるように、UPLINKの社長・浅井隆さんが、ロバート・メイプルソープの写真集が猥褻書籍として輸入禁止されるのはおかしいと裁判を起こし、2008年、最高裁で勝訴しました(詳しくはこちら
 これにより、全裸は一律禁止されるのではなく、芸術作品であると認められれば鑑賞したり購入したりする(当然の)権利を享受できるようになったのです。そこから芸術と「猥褻」の境界はどこか?という議論が生まれるでしょうが、今後、欧米のように未成年へのゾーニングを考慮したうえですべてOKになる方向で社会が動いていくことが期待されます。

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