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特集:世界エイズデー関連キャンペーン2021

12月1日は世界エイズデー。今年は世界最初のエイズの症例が報告されてから40周年、レッドリボンが誕生してから30周年という節目の年に当たります。各地のHIV/エイズ関連イベントをご紹介いたします。

特集:世界エイズデー関連キャンペーン2021

1981年6月、アメリカで世界最初のエイズ症例が報告されてから今年で40年を迎えました。そして、1991年に「Visual AIDS」がレッドリボンを生み出してから30周年を迎えました。そんな2021年の世界エイズデーは「レッドリボン30周年 ~Think Together Again~」がテーマです。世界エイズデーを中心とした前後約1ヵ月の間に、各地でHIV関連のイベントが開催されます。東京のTOKYO AIDS WEEKS 2021、大阪のOSAKA AIDS WEEKS 2021をはじめ、特にゲイ・バイセクシュアル男性に関係の深い全国のイベントをご紹介しつつ、この1年のトピックも振り返る特集をお届けします。

 


レッドリボン30周年

 今年5月、レッドリボンの生みの親、パトリック・オコンネルが亡くなりました。
 オコンネルは80年代のほとんどを、エイズで亡くなった友人を弔うための喪服で過ごしました。
 1991年、オコンネルは「かけがえのない命のために何かをしなければいけない」と感じ、世界にゲイコミュニティを破壊しつつあるエイズのことを意識してもらうためのささやかな方法として、レッドリボンを思いつきました。
 オコンネルは『ニューヨーク・タイムズ』紙で、こう語っています。
「湾岸戦争に出征した兵士のためのイエローリボンがそこらじゅうに見られた。私たちは、人々がイエローリボンを見て『海外で戦死した若い命への追悼』から『ブッシュを支持する』までいろんな意味を読み取ることに気づいた」
「私たちのコミュニティにもそのような、『エイズと共に生きる人々への支援』から『現政権への反感』まで意味するような余地のあるものがほしいと思った」
 そうして彼はレッドリボン・プロジェクトを立ち上げました。
 「それは血のシンボルだ」と、彼はBBCに語っています。オコンネルにとって赤という色は「人々を奮い立たせるような色」であり、「情熱の色」であり、「生き生きとして注目を集める色」でした。
 彼はレッドリボンをエイズ・アクティヴィズムの確固とした挑戦的なシンボルだと考えました。
 1991年のトニー賞授賞式の2週間前から、「Visual AIDS」の15名のアーティストが監督し、何千ものレッドリボンが製作され、トニー賞の会場に届けられました。結果、司会をつとめたジェレミー・アイアンズが胸にレッドリボンを着けている姿が、全米の家庭に放送されました。
 翌年のアカデミー賞授賞式では、エリザベス・テイラーをはじめ多くのセレブがレッドリボンを着けて会場に現れました。郵便切手になったり、UNAIDS(国連合同エイズ計画)のシンボルマークにも採用され、レッドリボンがあちこちにあふれるようになりました。
 2001年、ニューヨークで国連エイズ特別総会が開かれた際は、マンハッタンの国連本部ビルの窓に赤いフィルムがリボン型に張り付けられ、夜空にレッドリボンが浮かび上がるライトアップが行なわれました。
 レッドリボンは今でも、HIV/エイズと共に生きる人々への支援や、亡くなった方への追悼のシンボルとして、全世界で使われています。
エイズ予防財団の特設ページもご覧ください)

 


昨年の感染状況

 2020年の新規HIV感染報告数のニュースでお伝えしたように、厚生労働省エイズ動向委員会によると、2020年の新規HIV感染者・エイズ患者の報告数は1095名(検査でわかった新規HIV感染者が750名、発症してわかったエイズ患者が345名)で、4年連続の減少となった一方、エイズ患者の割合は4年ぶりに増加に転じました。
 保健所などでのHIV抗体検査件数は68,998件で、過去20年間で19番目、相談件数は66,519件で、過去20年間で最も低い水準となりました。
 エイズ動向委員長は「新型コロナウイルス感染症の保健所及び医療機関の受診控えの影響による変化等も含めて今後注視していく必要がある」とコメントしています。

 感染経路別の内訳を見ると、新規HIV感染のうち同性間性的接触によって感染した方が543名(全体の約72%)、エイズ患者のうち同性間性的接触によって感染した方が190名(全体の約55%)で、これまでとだいたい同じ割合になりました。
 東京都新宿東口検査・相談室などは頑張って開け続けてきましたが、コロナ禍以降、多くの保健所でHIV検査が中止されたため、検査・相談件数の減少につながっています。コメントにもあるように、できるだけ外出を控えようとするなか、医療機関の受診控えも影響していることでしょう。
 そうしたなか、HIV検査をずっと受けずにいて、発症してわかる方が増えてきているのではないでしょうか。
 エイズを発症して免疫力が下がっている時、さらにCOVID-19を発症し、重症化すると、とても危険なのでは…と心配されます。
 12月には東京都のHIV検査も少し増えますし、自宅で受けられる郵送検査という方法もありますし(いちばん下の方に各地のコミュニティセンターの郵送検査キャンペーンの情報をまとめています)、すぐに検査を受けて結果を知りたい方はクリニックなども利用できます。この機会にぜひ、HIV検査を受けるようにしましょう。
 


今年のHIV/エイズ関連トピックまとめ

 今年もHIV/エイズに関するトピックがいろいろありました。一覧としてご紹介します。今年最も悲しいニュースとなったのは、ぷれいす東京でたいへんな活躍をして来られた佐藤郁夫さん、桜井啓介さんが亡くなったことでした。あらためてご冥福をお祈り申し上げます。

1月
HIV内定取消訴訟の原告の方をフィーチャーしたお芝居『Rights, Light ライツ ライト』が10日から無料配信されます
https://gladxx.jp/news/2021/01/6865.html

エイズ病棟で亡くなりゆく患者をケアしていた看護師さんが描いたコミック本を翻訳出版しよう
https://gladxx.jp/news/2021/01/6882.html

【追悼】ぷれいす東京理事で、同性婚訴訟原告の一人でもあった佐藤郁夫さん
https://gladxx.jp/news/2021/01/6888.html

2月
Living Together オンライン・リーディング
https://gladxx.jp/video/2021/6939.html

HIV/エイズに翻弄されるゲイたちを描いたドラマ『It’s a Sin』が英国で社会現象を巻き起こし、HIV検査を受ける人が急増
https://gladxx.jp/news/2021/02/6942.html

ニューヨーク州でHIV陽性者がワクチン優先接種の対象に含まれることになりました
https://gladxx.jp/news/2021/02/6940.html

3月
Living Together「オンライン配信LIVEショー」
https://gladxx.jp/video/2021/6994.html

4月
2020年の新規HIV感染者数が前年から2割近く減少、コロナ禍による検査休止が影響していると見られます
https://gladxx.jp/news/2021/04/7065.html

出張!akta Talk Show ヒューマン・ライブラリー 長谷川博史さんが語る「HIVとゲイコミュニティ」
https://www.youtube.com/watch?v=pyiwfqwZS6w

5月
【追悼】レッドリボンの生みの親、パトリック・オコンネル
https://gladxx.jp/news/2021/05/7108.html

【追悼】ぷれいす東京「Gay Friends for AIDS」コーディネーターとして活躍した桜井啓介さん
https://gladxx.jp/news/2021/05/7109.html

ビリー・ポーターが14年前にHIV陽性だと診断されていたことをカミングアウト
https://gladxx.jp/news/2021/05/7129.html

6月
6月は「東京都HIV検査・相談月間」。この機会にぜひ、検査を受けましょう
https://gladxx.jp/news/2021/7159/7172.html

7月
「IT’S A SIN 哀しみの天使たち」が日本初配信&放送決定
https://gladxx.jp/news/2021/07/7259.html

8月
2020年の新規HIV感染報告数が4年連続で減少した一方、発症してわかる人の割合が4年ぶりに増加に転じました
https://gladxx.jp/news/2021/08/7335.html

ロック・ハドソンをフィーチャーした番組「エイズの衝撃〜スターの告白が世界を変えた〜」が放送
https://gladxx.jp/news/2021/08/7341.html

mRNAベースのHIVワクチンの臨床試験が開始。エイズ流行開始から40年を経て、ようやくHIVワクチン実現という夢が現実味を帯びてきました
https://gladxx.jp/news/2021/08/7328.html

9月
全国でHIVや梅毒の郵送検査無料キャンペーンを実施中
https://gladxx.jp/news/2021/09/7404.html

リル・ナズ・XがMTVアワードのステージ・パフォーマンスでさりげなくHIVについてメッセージを送っていたことが明らかに
https://gladxx.jp/news/2021/09/7377.html

リル・ナズ・XがアルバムのトラックリストとLGBTQやHIVの団体をリンクさせた「baby registry」を発表し、チャリティに貢献しました
https://gladxx.jp/news/2021/09/7401.html

10月
aktaが11/3、Living Together「オンラインLIVEショー」をAiSOTOPE LOUNGEから配信します
https://gladxx.jp/news/2021/10/7464.html

11月
国立研究開発法人「医薬基盤・健康・栄養研究所」が、サルを使った実験で、体内からHIVを完全に除去することに成功
https://gladxx.jp/news/2021/11/7499.html

レポート:Living Together「オンラインLIVEショー」
https://gladxx.jp/features/2021/support/7492.html
 


TOKYO AIDS WEEKS

 様々なNGOやグループと連携しながら情報発信を行う「TOKYO AIDS WEEKS」が、今年も11月後半から12月にかけて開催されます。コロナ禍に鑑み、毎年恒例だった「Gay Men’s Chorus」は見送られましたが、その代わり、オンラインイベントが本当に、素晴らしく充実しています。ピックアップしてご紹介します。
 
◎第7回Living Togetherオンライン -HIV陽性者やその周囲の人の手記リーディング
 今年初め、「akta」のYouTubeチャンネルで新たに始まった企画「Living Together オンライン・リーディング」。順調に回を重ね、シゲ先生や「九州男」のかつきさんなど様々なゲストの方が出演してくれましたが、いよいよ第7回では飛ぶ鳥を落とす勢いのドラァグクイーン、ドリアン・ロロブリジーダさんが登場します。どうしてもシリアスになりがちなHIV陽性者の手記を、いつもハイテンションなドリアンさんがどのようにリーディングし、語ってくれるのか? 楽しみにしましょう。

第7回Living Togetherオンライン -HIV陽性者やその周囲の人の手記リーディング
日時:2021年11月20日(土)18:00~
YouTubeライブ配信(aktaチャンネル
無料
ゲスト:ドリアン・ロロブリジーダ 
MC:マダム ボンジュール・ジャンジ(akta)



◎Words of Love~Let’s talk about HIV/AIDS~ 
 東京都が主催するHIV/エイズについての啓発番組「Words of Love~Let’s talk about HIV/AIDS~」。今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から無観客でのトーク&ライブとし、YouTubeで収録配信します。今年も超人気クイーン、ブルボンヌさんの出演が決定しています。

Words of Love~Let’s talk about HIV/AIDS~(東京都主催イベント)
日時:11月26日(金)18:00~
YouTubeライブ配信(Words of Loveチャンネル
無料
トークゲスト:尾上泰彦(プライベートケアクリニック東京新宿院 院長)、ブルボンヌほか
アーティスト:川嶋あい、K
MC:ダイノジ


 

◎【HIVの新しい予防方法】PEP・PrEP使う?使わない?

 毎日服用することでHIVを99%以上予防できるPrEPと、リスキーな行為のあと72時間以内に服用することでHIV感染を高確率で防ぐことができるPEP(曝露後予防)。それぞれの値段は? 入手方法は? 一般人代表としてミスターゲイジャパン2022ファイナリストとぷれいす東京の生島さんがガチトークをします。

【HIVの新しい予防方法】PEP・PrEP使う?使わない?
日時:11月27日(土)19:00~21:00
YouTubeライブ配信
ゲスト:ミスターゲイジャパン2022ファイナリスト、生島嗣(ぷれいす東京代表)




◎短編映画『アナザー ヘイライド』 日本初公開

 1980年代初期、エイズが蔓延していくなか、セルフヘルプ(自助/互助/自立)グループを率いるルイーズ・L・ヘイが、「ヘイライド」という集いの場を立ち上げました。死に至るパンデミックと向き合い、差別にも苦しんでいた何百ものゲイ男性たちを惹きつけ、ルイーズは“自分を愛すること(self-love)でエイズを乗り越えることができる”と約束しました。彼女のやり方は、体に危害をおよぼすと懸念する声もあった一方、実際に癒されたと信じた参加者もいたといいます。この「ヘイライド」のことを映し出したドキュメンタリー『アナザー ヘイライド』が日本語字幕付きで日本初配信されます。
 
短編映画 『アナザー ヘイライド』 日本初公開
日時:2021年11月27日(土)
オンライン(こちらのページの下の方を当日チェックしてください)
無料




◎世界エイズデー・インスタグラムライブ&企画展示

 中村キース・ヘリング美術館では、世界エイズデーの12月1日、さまざまな企画を開催します。80年代に世界的アーティストとして活躍し、1990年にエイズで亡くなったキース・ヘリング――自身の感染を機に積極的に社会活動に取り組んだ作家の遺志のもと、キースの活動と並行したHIV/エイズ関連資料やポスターアート、映像の展示と期間中のコンドームの配布を行ないます。また、12月1日の当日にはHIV/STI検査をトピックとしたインスタグラムライブを行ないます。

世界エイズデー・インスタグラムライブ&企画展示
日時:12月1日(水)〜 
開館時間:9:00-17:00(最終入館16:30)
会場:インスタグラムライブ/企画展示:中村キース・ヘリング美術館
入場料:インスタグラムライブは無料/美術館入館料: 一般 1,500円、障がい者 600円、16歳以上の学生 600円、小人(15歳以下)無料



◎「Day With(out) Art 2021: ENDURING CARE」上映会+トーク

 30年前にレッドリボンを生み出した「Visual AIDS」は1989年、エイズ危機へのリアクションとして、喪に服したり何か行動をするようアート界に呼びかけ、「Day Without Art」というイベントを始めました(現在は「Day With(out) Art」という名称になっています)。日本でも、ノーマルスクリーンが7年前から「Day With(out) Art」の映像作品を上映する会を毎年この季節に開催してくださっています。
 今年はトウガラシ・アート・コレクティブと提携し、HIVの流行におけるコミュニティ・ケアに焦点を当てた映像プログラム「ENDURING CARE」を開催します。本プログラムでは、キャサリン・チアーズ、クリトバル・ゲレーラ、ダニー・キルブライド、アブドゥル=アリー・A・ムハマッド+ユリア・ビュッシー、ベト・ペレズ、スティード・テイラー、J・トライアンギュラー+ウィメンズ・ビデオ・サポート・プロジェクト(女性の映像サポートプロジェクト)による新作の映像作品を上映する予定です。
 「ENDURING CARE」では、ハーム・リダクション(危害削減)や刑務所でのアクティビズムの歴史から、抗HIV薬服用による長期的な影響まで、HIVに関わるさまざまな課題に注目します。上映作品の多くは、政府やNPOによる黙殺を指摘する一方で、コレクティブなケアや互いに助け合うこと、連帯をテーマとしています。
 本イベントのタイトルには2つの意味が込められており、ケアワーカーの忍耐力と献身性を称えると同時に、HIV感染者や医療従事者が受け得る被害についても言及しています。「ENDURING CARE」は、医薬品だけで疫病を解決できるという誤った理解に対し、永続的な医療の形としてコミュニティ活動の重要性を提示します。

「Day With(out) Art 2021: ENDURING CARE」上映会+トーク
日時:12月1日(水)19:00-22:00 
19:00-20:00 Visual Aids「Day With(out) Art 2021: ENDURING CARE」ビデオシリーズの上映(約1時間)
20:00-21:00 アート、ケア、違いのテーマについてオープン・トーク
21:00-22:00 イベント後の交流
オンライン
入場無料
【要申込】
登録フォームからお申し込みください。イベントのアーカイブ映像をはじめ、Visual AIDSが発信するコンテンツ等をご覧いただけます




◎働く世代に多いHIV/AIDS~誰もが働きやすい職場とは~

 多くのHIV陽性者は、HIV/エイズに対する誤解や偏見への不安から、HIVに感染していることを職場に告げられずにいます。今回の講演会では、HIV/エイズの最新情報に加えて、HIV陽性者の雇用や対応について、気になることや疑問に専門家が答えます。

第一部 専門医による講演「HIV/エイズに関する最新の医療事情」
講師:矢嶋敬史郎氏(がん・感染症センター 東京都立駒込病院 感染症科医師)
第二部 パネルディスカッション「企業における障害者雇用の取組 〜障害者雇用の理解促進のために〜」
パネリスト:生島嗣氏(認定NPO法人ぷれいす東京代表)、矢嶋敬史郎氏、織田智美氏(トランスコスモス株式会社本社管理総括管理本部ノーマライゼーション推進統括部障がい者採用課)、高橋絃也氏(ブルームバーグL.Pダイバーシティ・アンド・インクルージョンアジア太平洋チーム)

働く世代に多いHIV/AIDS~誰もが働きやすい職場とは~(東京都エイズ予防月間オンライン講演会)
日時:12月3日(金)19:00~21:00
オンライン
無料
定員:100名
要申込:こちらから




◎1543人のHIV陽性者の声–「HIV陽性者の生活と社会参加に関する研究」から

 セクシュアルヘルスやHIV/エイズについて、どなたでも気軽に参加できる場として、テーマごとに講師を招いてトークし、交流する「ぷれいすトーク」。TOKYO AIDS WEEKS 2021参加イベントとして、約5年ごとに全国のHIV陽性者に行なっている調査の結果を報告し、トークします。

1543人のHIV陽性者の声–「HIV陽性者の生活と社会参加に関する研究」から
日時:12月5日(日)18:00-20:00
オンライン
無料
報告:若林チヒロ(埼玉県立大学) 
聞き手:加藤力也(ぷれいす東京)




◎『IT’S A SIN 哀しみの天使たち』第1話無料上映会&トーク

 『IT'S A SIN 哀しみの天使たち』を配信しているスター・チャンネルが、「TOKYO AIDS WEEKS 2021」に賛同し、第1話無料上映と、映画・音楽ライターの木津毅さん&ぷれいす東京の生島嗣さんによるトークイベントをシネマート新宿で開催します(「TOKYO AIDS WEEKS」でこのような企業がイベントを主催ってほとんどなかったと思います。スゴいことです)。『IT’S A SIN』もう観たし…という方も、逆に、田亀源五郎さんの『ゲイ・カルチャーの未来へ』の編者であり、「Kompass」でプライド月間を彩るプレイリストを紹介するなど、LGBTQ的に素晴らしい活躍をしている木津毅さんと、数十年にわたってゲイ・バイセクシュアル男性のHIV陽性者をサポートし続けてきた生島嗣さんが『IT’S A SIN』をどう観たかというのはとても気になるところではないかと(特に、終わり方についての意見など)。今年の世界的な話題作についてお二人が何を語るのか、要注目なトークイベントになりそうな気がします。

『IT'S A SIN 哀しみの天使たち』第一話無料上映イベント
日時:12月6日(月)18:45上映開始(上映後にトークイベントがございます)※18:25より開場予定
会場:シネマート新宿 スクリーン2
登壇:木津毅、生島嗣 
完全無料(自由席/下記ページより先着順で予約受付)
予約ページ:https://itsasin.peatix.com
※11月29日(月)0:00以降、受付ページより入場券のご予約が可能です。先着順で受け付けます。お席は自由席となります。当日はPeatixのアプリまたはスマートフォンのWebページで入場券を確認します




◎映画『ウィークエンズ』配信上映&アフタートーク

 ソウルで暮らすゲイの日常の物語を歌う合唱団「G-Voice」。その姿を追ったドキュメンタリー映画『ウィークエンズ /Weekends』は、ソウルのゲイタウン鐘路(チョンノ)で生まれた軽やかな恋の歌からはじまります。カメラは、練習のために毎週末、鐘路に集まってくる「G-Voice」の個々のメンバーに焦点を当て、彼らの日常を丁寧に追っていきます。最初は「私一人」だった彼らが、歌うことでつながり、他者と「共生」「連帯」していく様を描き出します。それぞれの恋愛、葛藤、苦しみ、喜び、孤独、愛情を、時に楽しくユーモラスに、時に素直に涙を流しながら、話し、歌う彼らの姿には、誰もが心を打たれることでしょう。
 アフタートークでは、映画にも登場するイ・ジョンゴルさん、日韓の若者の交流を支える富山大学の林夏生さん、ぷれいす東京の生島嗣さんが出演し、映画の話からHIV/AIDSをめぐる韓国の状況、コロナ禍での韓国の社会とセクシュアルマイノリティ、インターセクショナリティ、セクシュアルヘルスなどについて語ります。

映画『ウィークエンズ』配信上映&アフタートーク
日時:12月7日(火)19:30~
オンライン
料金:1,000円
ゲスト:イ・ジョンゴル(G-Voiceメンバー)、林夏生(富山大学)、生島嗣(ぷれいす東京)
申込:こちらから




◎PrEPの処方医、ハード系ポルノ男優と語る。 ~自分でできる新たな予防法「PrEP」

 日本テレビ「スッキリ」に感染症専門家として切れ味鋭いトークで毎週出演中の佐藤昭裕医師と、ハード系ポルノ男優 Yoshi KawasakiさんがPrEPについて語り合うトークイベント(ぷれいすトーク)です。コンドームに加え、強力な予防アイテムとして登場したPrEPについて、実際にPrEPを飲んでいるYoshiさん、臨床医として処方している佐藤医師に語っていただきます。使用に際しての注意、アドバイスについてもわかりやすく解説します。

PrEPの処方医、ハード系ポルノ男優と語る。 ~自分でできる新たな予防法「PrEP」
日時:12月10日(金)19:00~21:00
オンライン
無料
申込不要




◎PrEPオンライン学習会2021

 HIVの予防薬PrEPの服用を検討している方を対象にオンライン学習会を開催します。お気軽にお申込みください。(手話通訳もあります)
【プログラム】
・HIVの基礎とPrEPの解説
・SH外来と首都圏のクリニック紹介
・ジェネリック医薬品の購入
・注射型のPrEP「カボテグラビル」について
・Q&A

PrEPオンライン学習会2021
日時:12月12日(日)15:00~17:00
YouTubeライブ配信(申込者にURLをお知らせします)
無料(活動資金のための寄付歓迎)
ゲスト:上村悠(国立国際医療研究センター病院 エイズ治療・研究開発センター Sexual Health外来 医師)、髙野操(国立国際医療研究センター病院 エイズ治療・研究開発センター 臨床研究コーディネーター)、山口正純(武南病院 医師)
対象:PrEPの服用を検討している全ての方(ゲイ・バイセクシュアル男性、トランスジェンダーやノンバイナリーの方、女性など)
事前申し込み必須:こちら




◎北丸雄二さん&HIV陽性者トーク—HIV/AIDSの歴史を振り返る
 
 北丸さんの著書「愛と差別と友情とLGBTQ+」を手がかりに、過去から現在までの「HIVの歴史」を振り返るトークイベント(ぷれいすトーク)です。また、コミュニティにどのような影響があったかもお聞きします。

北丸雄二さん&HIV陽性者トーク—HIV/AIDSの歴史を振り返る
日時:12月12日(日)19:00〜21:00
オンライン(ぷれいす東京チャンネル
ゲスト:北丸雄二(ジャーナリスト、コラムニスト)、聞き手:奥井裕斗(会社員)







OSAKA AIDS WEEKS

 大阪エイズウィークスは、市民のエイズへの関心を高めて感染拡大を防ぐとともに、感染した人々も安心して暮らせる社会の実現を目指す週間です。12月1日の世界エイズデー前後の期間に、エイズに関した様々な領域で活動するNPO・団体・個人が、自治体・企業・メディア等と連携しながら、それぞれの得意分野でそれぞれの対象者に焦点を当てたきめの細かい企画を実施します。気軽に参加できるものから深く学べるものまで様々なイベントや企画が用意されています。今年のイベントをピックアップしてご紹介します。

◎専門家とのおしゃべりイベント【しゃべるかぁ】

 日頃の思いや考え、悩み、仕事、性感染症のことなど、distaで気軽に専門家とおしゃべりできるプログラムです。みなさんのお話をじっくりお聞きします。自慢話もOKです。誰かに伝えずにはいられないことを思いっきりしゃべって、スッキリしませんか?

専門家とのおしゃべりイベント【しゃべるかぁ】
日時:11月20日(土)、12月4日(土)、18日(土)、26日(土)17:00-20:00
会場:コミュニティセンターdista
専門家:澤田先生(看護師)、森田先生(心理療法士)、山中先生(カウンセラー)




◎大阪エイズ啓発フェスティバル2021

 今年の日本エイズ学会が大阪で開催されるのを記念し、大阪エイズ啓発フェスティバルというイベントが2日間にわたって開催されます。
 1981年6月、アメリカで世界最初のエイズ症例が報告されてから今年で40年を迎えたため、「AIDS at 40(エイズの発見から40年)」をテーマに、講演会やシンポジウムが行なわれ、メモリアルキルト、歴史年表などが展示されます。

大阪エイズ啓発フェスティバル2021
日程:12月4日(土)・5日(日)10:00〜18:00
会場:大阪市中央公会堂
令和3年度エイズ対策研究推進事業研究成果等普及啓発事業

 



その他 全国のキャンペーン、イベント情報


 その他、世界エイズデーに関連する、ゲイ・バイセクシュアル男性向けのイベント、ゲイコミュニティ発信のイベント、ゲイの方が登場するイベントをまとめでご紹介します。

◎東京都エイズ予防月間
 全国で最も新規感染の報告が多い東京都。今年も11月16日〜12月15日を「東京都エイズ予防月間」と定め、キャンペーンを展開。検査イベントなどのほか、上記の「働く世代に多いHIV/エイズ ~誰もが働きやすい職場とは~」と題したオンライン講演会を開催します。都庁舎も赤くライトアップされるそうです。
 東京都のHIV検査の最新情報については、東京都HIV検査情報Webをご覧ください。



◎郵送検査キャンペーン実施中

 全国のコミュニティセンターで郵送検査キットを無料配布するキャンペーンを実施中です。
仙台ZEL 12月10日〜12日に追加配布
二丁目akta 11月末まで 
名古屋rise 12月25日まで 
堂山dista 12月15日まで
福岡HACO 12月5日まで 
沖縄mabui 12月27日まで 

◎北陸三県&北東北三県 郵送検査
 富山・石川・福井の北陸三県、青森・岩手・秋田の東北三県でも無料・匿名で検査が受けられる郵送検査キャンペーンが始まりました。自宅でなくても、配達先を指定して家族にわからないように受け取ることもできます。北陸・北東北のみなさん、ぜひこの機会に検査を!
check72  12月31日まで



◎仙台
 仙台でHIV予防啓発活動に携わっている「やろっこ」では、11月29日(月)にコミュニティセンター「ZEL」でU=UとPrEPについて学ぶ勉強会を開催します。 

U=U,PrEP勉強会
日時:11月29日(月)20:30〜21:30
会場:community center ZEL
Gay Men Only
無料
ゲスト:認定NPO法人ぷれいす東京代表 生島嗣さん


◎大阪
 堂山のコミュニティセンター「dista」では、2ヵ月に1回「ピタッとちぇっくん!」というHIVと梅毒の検査を実施しています。次回は11月28日(日)です。

ピタッとちぇっくん!
日時:11月28日(日)15:00〜18:00
会場:dista

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