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レポート:レインボープライドたからづか

9月28日に兵庫県宝塚市で開催された「レインボープライドたからづか」の模様をVENさんがレポートしてくれました。

レポート:レインボープライドたからづか

 2025年9月28日(日)、兵庫県宝塚市で「レインボープライドたからづか」が開催されました。宝塚を拠点とするセクシュアルマイノリティLGBTQ+アライ支援グループの「ミリオンベル@たからづか」が主催していて、今年で3回目の開催となります(初回のレポートはこちら。昨年のレポートはこちら)。昨年まではプライド月間の6月に開催されていましたが、今年は9月の開催となりました。
 
 パレードの当日、JR京都線で不審物が見つかった関係で在来線が遅延し、パレードスタートに間に合うか冷や冷やしましたが、参加するみなさんはなんとか間に合ったようです。
 雲は多かったものの雨は降らず、青空も見える天気でした。
 集合時間の12時30分には会場の宝塚市立文化芸術センターおおやね広場にたくさんの人が集まってきました。バルーンアートを作れるブースやメッセージコーナーなどもありました。
 13時にオープニングイベントがスタート。実行委員の方から注意事項があり、熱中症対策など呼びかけられました。続いて、ミリオンベルたからづかの代表の方から初めのごあいさつがありました。続いて衆議院議員の辰巳幸太郎さんがスピーチ。「同性婚について司法が答えを出している。法が答えを出す時です。誰もが生きやすい社会を」と力強いメッセージをいただきました。続いて衆議院議員の桜井周さんが「多くの人が暮らしやすくするのが政治の役割。そもそも同性婚を「認める」「認めない」というのがおかしい。同性婚ができて当たり前」とスピーチしました。続いて、今回参加はできなかった宝塚市教育長、宝塚市議会議長からのメッセージが代読されました。そのあと、アピールタイムと題して、団体/個人問わずに何かアピールしたい人が話す時間が設けられました。最初はU☆Kユーケースター又の名をねこちゃんが、現在に至るまでのご家族やパートナーさんとのことを話しました。続いてミリオンベルたからづかの方が募集に応えて送られてきた未成年の方のメッセージを読み上げました。それからトランスジェンダーの方が今の思いや直面する現実についてお話しました。小学生の方も思いを語りました。虹凪(nina)の方々、MixRainbowの方、カラフルブランケッツの方、岸和田レインボーパレードの方、日本SRGM連盟の方、産婦人科医の藤田さんと続きました。藤田さんは「当事者の方はマイノリティだから困っている。マイノリティでも困らない社会になってほしい」と話しました。前日に鯖江にも取材に行かれていた秋山さんが「当時の杉田水脈氏の『生産性がない』発言あたりから、プライドパレードの取材を始めた」とお話しました。最後に、宝塚市長の森臨太郎氏がスピーチ。「こうした活動を応援しています。ひとりひとりに優しい社会を目指します」といった励まされるメッセージでした。そして、再度、パレードの注意事項がアナウンスされました。
 出発前にみんなで記念撮影をしました。今年は出発地点の階段のところではなく、中庭の真ん中で撮りました。

















 それからパレードに向けて整列を開始しました。時間に余裕があったので、みなさん写真を撮ったり、お話ししたりしていました。
 14時15分、いよいよ、パレードがスタート。先頭には横断幕を持った子どもたち。かわいかったです。その後ろにはねこちゃんとゆきとさん(今年の神戸レインボーフェスタのMCとして活躍したお二人です)。笑顔が素敵でした。バルーンで作った衣装を着たり、バルーンを持ったり、みなさん思い思いのいでたちで歩いていました。とても目立っていました。宝塚のパレードにはコールもあります。「誰もが暮らしやすい社会を」「子どもたちに明るい未来を」など、とてもパワフルなコールでした。
 パレードが「花のみち」にさしかかると、すれ違う観光客にもアピールしました。花のみちは少し高くなっているので、下の歩道からもフラッグなどが目立っていました。そちらへも手を振ってアピールします。宝塚劇場前には観劇を終えた人たちがたくさんいました。役者さんの出待ちをしていたのかもしれません。そんな方々もパレードの方を見ていました。パレードの一行はさらに花のみちを進み、少し広くなった「花の舞台」にゴールしました。一息ついて、みんなで記念撮影。みなさん疲れも見せずに笑顔でポーズ。そして流れ解散となりました。











 
★フォトアルバムはこちら

 毎回感じるのは、宝塚のパレードは、手作りな温かさも感じさせながら、パワフルでもあるということ。大都市には大都市の良さがあるように、小さな街には小さな街の良さがあります。実行委員の方々の思いがすごく沁みました。
 今年もお疲れ様でした。ありがとうございました。

(取材・文:VEN)


VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」にも参加しています。2023年6月21日の朝日新聞「ひと」にも登場しました。

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