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レポート:春日井虹色さぼてんレインボーパレード2025
10月19日、愛知県春日井市で地元のお祭りに参加するかたちで初のレインボーパレードが開催されました。VENさんがレポートしてくれました。

2025年10月19日(日)、愛知県春日井市で「春日井虹色さぼてんレインボーパレード」が初開催されました。春日井市で活動する性的少数者の団体「春日井虹色さぼてん」が主催し、地元の「春日井まつり」の市民パレードに参加する形での開催でした。
春日井まつりについて簡単にご紹介します。1977年に「文化と融和のふるさとづくり」を基本理念に、みんなで「参加するまつり」「創るまつり」「伝統を守るまつり」として、ふれあいと交流の場を提供しながら、市民相互の融和とふるさと意識の涵養を図っていくことを目的に始まったもので、2008年、市制65周年を機に、行政主導のまつりから市民と行政の協働のまつりへと大きく変えるべく取り組みが始まりました。「参加」、「創造」、「伝統」「進化」をキーワードに、常に時代の変化を敏感にキャッチし、世代や地域を越えた幅広い交流と感動の共有を図ることのできるまつりとして、賑わいや活気のあるまちづくりの実現に向けて開催しています。(「お祭り大好き!」より)
当日は心配された天気も雨は降らず、曇り空ではありましたが無事開催されました。
パレード集合場所は、「レディヤンかすがい」(春日井市青少年女性センター・勤労青少年ホーム)でした。隣接する駐車場には春日井名物の「さぼてん」が描かれた軽トラックが駐車されていたり、子どもたちが吹奏楽の練習をしたりしていました。他のチームの方々もどんどん集まってきました。「春日井虹色さぼてん」のプラカードを持った方がいらっしゃったので、一緒に参加者の方々を待っていました。集合時間の12時になると、レインボーパレード参加者の方が集まってきました。春日井市内だけでなく、愛知県内の各地から来られていました。
整列が始まり、スタート地点まで移動しました。その間も沿道に観覧する人たちがいたので、アピールしながら歩いていきました。
「春日井虹色さぼてんのレインボーパレードです」と公式アナウンスがあり、いよいよパレードが出発しました。レディヤンかすがいから春日井市役所まで歩くコースでした。上下線とも車道を全部使ってのパレードで、とても気持ちよかったです。
先頭は「Kasugai Rainbow Pride」と書かれた横断幕を持った春日井虹色さぼてんの代表・アリスさん、ブログなどで活躍している摩耶さん、西三河レインボーフラッグスを主宰するレイさん。その後ろにミニフラッグを持った子どもたち、「Smash Shukatsu Sexism」の水野さんなどが続きました。後方にはフラッグを持った春日井市議会議員の小嶋小百合さんが歩いていました。先頭のアリスさんは、沿道に向かってメッセージを伝えながら歩いていました。アリスさんは前日、遠くに出かけていたのですが、始発に乗って戻ってきたそうです。パレードへの熱い思いを感じました。
進んでいくにつれ、沿道に人が多くなりました。笑顔で手を振ってくれる人が多かった気がします、反応がよかったです。
パレードはゴールに近づいてきました。沿道にはカメラを構えている方がたくさんいました。フォトコンテストがあったそうです。シャッター音が響くなか、最後のアピール。ここでも公式アナウンスで紹介され、正面の関係者テントや沿道から温かい拍手が沸き起こりました。
そして、ゴール。一同振り返ってお辞儀をして、奥へと入っていきました。






市役所の前で中日新聞の取材がありました(10/21の朝刊に記事が掲載されました)
最後に参加者全員で記念撮影をして、解散となりました。みなさん、お疲れ様でした。
★春日井虹色さぼてんレインボーパレード2025のフォトアルバムはこちら
名古屋では毎年名古屋レインボープライドが開催されていますが、愛知県内では昨年豊橋で「豊橋まつり 豊橋ビッグパレード」に参加するかたちのレインボーパレードが開催され、今回、春日井でも同様のパレードが開催されました。三重などもそうですが、地元の市民祭りに参加するかたちの地域に密着したパレードも、可視化・存在のアピールという点で有効だと思います。
秋のプライドイベントシーズンはまだまだ終わりません。各地で開催されるプライドにぜひ参加してみてください(スケジュール一覧はこちら)
(取材・文:VEN)
VEN
岐阜県在住のゲイ(50代)で、1994年の日本初のプライドパレードから現在に至るまで、全国で開催されるプライドパレードのほとんどに参加し、自身のPRIDEを示しながら地方のパレードも応援してきた方で、その参加回数は100を超えています(おそらく日本一)。2006年の第10回レインボーマーチ札幌のステージでは、全10回に参加したとして「皆勤賞」を授与されています。「愛知・岐阜にパートナーシップ制度を求める会」や「性別や性的指向・性自認に基づく差別を根絶する愛知アクション」にも参加しています。2023年6月21日の朝日新聞「ひと」にも登場しました。
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