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レポート:東京レインボープライド2016オープニングレセプション

4月30日(土)に東京都庁南展望室「TOKYO cafe 202」で東京レインボープライド2016オープニングレセプションが開催され、東京レインボーウィークが華々しく幕を開けました。尾木ママこと尾木直樹さん、女優の東ちづるさん、渋谷・世田谷両区長らのゲストを迎え、多くの人々が東京のプライドウィークを祝い、素敵な一夜となりました。

レポート:東京レインボープライド2016オープニングレセプション
(左から順に、東ちづるさん、池内さおり参議院議員、杉山文野さん、尾木直樹さん、長谷部健渋谷区長、保坂展人世田谷区長、福島みずほ参議院議員、斎藤あつし都議会議長、新妻秀規参議院議員)



4月30日(土)19時~、東京都庁南展望室「TOKYO cafe 202」で東京レインボープライド2016オープニングレセプションが開催され、東京レインボーウィークが華々しく幕を開けました。尾木ママこと尾木直樹さん、女優の東ちづるさん、渋谷・世田谷両区長らのゲストを迎え、多くの人々が東京のプライドウィークを祝い、素敵な一夜となりました。レポートをお届けします。(後藤純一)




熱い語りで盛り上げてくださった
フジテレビの阿部知代さん

保坂区長、長谷部区長、尾木さん
らによる鏡開き

東ちづるさんのスピーチ

ジャスミンさん、牛子さん、
アマランス・レジーヌさん

「LGBTミライ会議!in 東京都庁」

(左から順に)千葉市議の方、
石坂わたる中野区議、
上川あや世田谷区議、
石川大我豊島区議、
都議の方(生活者ネットワーク)、
千葉市議の方

株式会社チェリオジャパン
専務取締役 菅大介さん

SECRET GUYZのみなさん

オナン・スペルマーメイドさん

 東京都庁南展望室「TOKYO cafe 202」は都庁第1庁舎の45階にあるゴージャスなカフェ。GW前半の3連休の中日となる4月30日(土)、レセプションに参加する方がこちらに続々と集まってきていました。LGBTの方だけでなく、メディア関係の方も多く、また、SECRET GUYZのファンの方やオナンちゃんのファンだという女性も最前列を陣取っていたりしました。

 19時にいよいよレセプションがスタート。ナビゲーターはフジテレビ報道局シニアコメンテーターの阿部知代さんです。GAPのチャリティTシャツ(パレード会場で限定1000枚販売。売り上げは全国のLGBT団体に寄付)を着て、素晴らしく熱いアライとして司会を務めてくださいました。

 最初にNPO法人 東京レインボープライド共同代表理事の山縣真矢さんが「東京レインボーウィークではいろんなイベントが行われます。みなさんぜひ、楽しんでください」と開幕を宣言。それから、来賓として各党の議員の方たちが祝辞を述べました。都議会民進党政調会長を務める斎藤あつし都議会議長は「共生社会を目指し、貧困問題からLGBTまで含めて 議会で質問しています」と、公明党「性自認と性的指向に関するプロジェクトチーム」事務局次長の新妻秀規参議院議員は「アメリカでLGBTのことを学んでいた。政治家になってから、待ってましたとばかりに活動しています」と、共産党の池内さおり参議院議員は「私もスカートが嫌いでいつもボーイッシュなスタイルなので、ある意味マイノリティ。LGBTがありのままに生きられようにしていくのは当たり前だと思っています。国会の初質問もLGBTがテーマでした」と、社民党副党首の福島みずほ参議院議員は、これまでのLGBTに関する数々の実績を述べながら、「ようやく超党派議連ができて、差別禁止法案に向けて動いている。その先に同性婚がある。性同一性障害特例法の要件の緩和も求めていく。LGBTが生きづらさを感じることなく、自信を肯定できる社会を目指す」と語りました。

 続いて、レインボーの台に恭しく祝樽(高知・菊水酒造提供)が置かれ、世田谷区の保坂展人区長、渋谷区の長谷部健区長、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さん、女優の東ちづるさん、東京レインボープライド共同代表理事の山縣真矢さんと杉山文野さんとで「HAPPY PRIDE!」のかけ声とともに鏡開きを行いました。
 東ちづるさんはここで「残念ながら熊本の震災でも避難所であらゆるマイノリティの人たちが生きづらさを感じています。数が少ない方に所属すると不自由だったり、不便だったり、生きづらく感じるっておかしなことで、おかしいことはおかしいと言い続けなくてはいけない。セクシャルマイノリティの人たちはもちろん、それ以外のマイノリティの人たちもプライドを持って、“まぜこぜの世界”で生きていこうっていう社会になれば」とスピーチしました。

 ワインを飲んだり軽食をいただいたりというご歓談タイムの後、東京レインボープライド2016について、杉山さん、共同運営委員長の神谷江戸さん(フェスタ担当)、瀧簾三郎さん(パレード担当)、土屋ゆきさん(ウィーク担当)から説明が行われました。ステージの上の壁にスライドがプロジェクションされたり、神谷さんはドラァグクィーンの方(ジャスミンさん、レジーヌさん、牛子さんというずっとパレードを盛り上げてきてくれた皆さん)とともに登場して、趣向が凝らされていました。

 20時からは、保坂区長、長谷部区長、尾木さん、杉山さんをパネリストにしてトークセッション「LGBTミライ会議!in 東京都庁」がスタート。昨年11月からスタートした同性パートナーシップ証明制度の利用者が渋谷区では8組、世田谷区では28組にも上ったことが発表されました。長谷部区長は「二の足を踏む方が多いと思っていたが、予想より多い」「支援する人や企業を増やすことが大事。条例をつくるだけではなく、空気をつくる民間の力が必要だ」と語りました。保坂区長は「不動産や携帯電話業界などの理解も感じる。一歩以上の効果があった」「自治体ごとに多様性があってもいい。なるべく多くの自治体に踏み出してほしい」と語りました。その名も「虹」という教育研究所を持つ尾木さんは、「去年の4月、文科省からお手洗いや髪型に関して強制しないよう指示があって、今年の4月からは教員の研修も進んでいる。来年の4月からは高校の教科書にもLGBTについて記載される」と教育現場の現状を説明しつつ、「尾木ママと呼ばれるようになってから、LGBTの子どもの相談が増えたり、感謝されることが多くなったんです」と笑顔で語りました。「不登校児の中にはLGBTの子も含まれている。思春期の揺れ動く性、自分が何者なのかって考える過程、この年頃ならではの特性でもある。これからですね」。FTMトランスジェンダーの杉山さんは、学生時代を振り返り「僕もセーラー服を着ていくのがすごくイヤだった。トランスジェンダーの3人に1人は不登校というデータもある」と当事者の視点で語っていました。司会の阿部知代さんも「NYに住んでいた時はパパが2人いる子どもなんて普通にいた」としつつ、最後に「LGBTに優しくない東京都はカッコ悪くないか!」と熱く語り、有意義なトークセッションを締めくくりました。

 ここで再び来賓のご挨拶。千葉市でも同性パートナーシップ証明を実現させようとするレインボー千葉の市議会議員の方たちや、上川あや世田谷区議、石川大我豊島区議、石坂わたる中野区議が登壇しました。
 それから、メインスポンサーである株式会社チェリオジャパンの専務取締役・菅大介さんが登壇し、「LGBTを見える化するという趣旨に共感し、スポンサーを務めさせていただいてます。オリンピックに向けて、東京都からフレンドリーにしていきましょう」とご挨拶しました。

 最後に、お待ちかねのパフォーマーの登場!です。日本初のFTMユニット、レインボーなアイドルとして活躍中のSECRET GUYZの3人が登場するや、会場はファンのみなさんの黄色い声援に包まれました。彼らはLGBTの象徴であるレインボーを意識した曲「SKY MARCH」を歌い上げ、オーディエンスはすっかりオーバーヒート。感動的ですらありました。
 そして、トリを飾ったのはドラァグクィーンのオナン・スペルマーメイドさん。昨年に続き、パレードでの司会もつとめるオナンさんは、ドリス・デイの「It's Magic」(映画『洋上のロマンス』より。Those rainbows when there is no rain. It's magic.という歌詞があります)でロマンチックに(でもマジックペンを取り出して笑いをとったり。最後はマジックで即興の絵を描くという素晴らしさ)魅了したかと思うと、一緒に司会をつとめる小原たかきさん(AiSOTOPE LOUNGE)をステージに上げたり、『パレードに雨を降らせないで』をオリジナルの歌詞で歌ったり、自由に会場を走り回りつつ、観客をトリコにしていました。

 東京都庁南展望室「TOKYO cafe 202」といえば、2010年に第1回Tokyo SuperStar Awardsが開催された会場でもありました。現在は休止中ですが、今年の東京レインボープライドの成功を象徴とするLGBTムーブメント(ブームではなく)の盛り上がりに向け、最も早く動いた意義あるイベントだったなあと改めて思いました。
 それから、阿部さんも熱く語っていたように、渋谷区・世田谷区が同性パートナーシップ証明を始めた一方で、東京都はLGBTに対して無関心なままに見えます(具体的に言うと、都としての施策がないだけでなく、都知事がパレードに来たり、メッセージをくれたりすることもなければ、プライドへの後援もなかなか取れず…これまでほとんどはHIV予防に関する東京都福祉保健局の後援で、なんとかやっていたのですが、本来は総務局人権部…こちらはなかなか取り合ってくれないようです)。そういう意味でも、都庁のあの場所でやる意味があったのかな?と思いました。

 ともあれ、過去最高の盛り上がりが期待される東京レインボーウィークのオープニングとして、これ以上ないくらい素敵な、素晴らしいレセプションパーティでした。みなさんに拍手!

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