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レポート:東京レインボープライド2017オープニングレセプション

4月29日(土)、今年も都庁の45階南展望室にある「Tokyo Cafe 202」で「東京レインボープライド2017オープニングレセプション」が開催され、東京レインボープライド(レインボーウィーク)が幕を開けました。

レポート:東京レインボープライド2017オープニングレセプション

4月29日(土)19時から、今年も都庁の45階南展望室にある「Tokyo Cafe 202」で「東京レインボープライド2017オープニングレセプション」が開催され、東京レインボープライド(レインボーウィーク)が幕を開けました。2時間の間、実にたくさんのスゴい方たちが登場し、アライとして支援や祝福の言葉を贈ってくれて、新鮮な発見や感動があり、今年のパレードはきっと昨年以上の盛り上がりになる、世の中はきっと変わっていくと思えるような、素晴らしいオープニングイベントとなりました。レポートをお届けします。(後藤純一)



阿部知代さん

山縣真矢さん

乾杯の挨拶をする三ツ矢雄二さん

長谷部健渋谷区長

保坂展人世田谷区長

三ツ矢雄二さんと東ちづるさん

民進党党首・蓮舫衆議院議員

新妻秀規参議院議員

池内さおり衆議院議員

福島みずほ参議院議員

右から細田智也入間市議、
大津ひろ子都議、
和泉なおみ都議、
石坂わたる中野区議、
石川大我豊島区議

右から『オリイジン』編集長の
福島さん、丸井の井上さん、
チェリオの菅さん


中村中さん

TRPスタッフの方たち
 4月29日(土)19時頃、都庁45階南展望室「Tokyo Cafe 202」。夜景が本当にキレイなスポットに、続々と人々が集まってきました。
 19時にフジテレビ シニアコメンテーターの阿部知代さんの司会で「東京レインボープライド2017オープニングレセプション」がスタート。阿部知代さんはフジテレビのインターネット放送「ホウドウキョク」の中で「LGBT LIFE」という番組のコメンテーターを務めており、5月5日19時すぎにフジテレビ社屋がレインボーカラーにライトアップされることが発表されました。

 それから、東京レインボープライド共同代表の山縣真矢さんが「今年のテーマは「CHANGE -未来は変えられる-」。パレードに関わってきて15年経ちますが、随分変わりました。法制度の面でもさらなるCHANGEを求めていきたいと思います。誰もが、個人として尊重されるような社会の実現のために、ともに手を取り合って、声を上げていきましょう。昨日のポール・マッカートニーのコンサートでレインボーフラッグが登場しました。たぶんTRPを応援してくれたんだと思います」とご挨拶し、東京レインボーウィークの開幕を宣言しました。

 続いて、東京都の小池知事から送られた祝辞が披露されました。
「東京都は女性も、男性も、子どもも、高齢者も、障がい者も、そしてLGBTの方も、誰もが希望を持って生き生きと生活でき活躍できる都市、ダイバーシティの実現を目指しています。多様性が尊重され、暖かく優しさに溢れる都市の実現に向けて、このイベントの成功を心より祈念しております」

 それから、渋谷区長の長谷部健さん、先ごろカミングアウトを果たした声優の三ツ矢雄二さん、女優の東ちづるさん、共同代表の山縣真矢さんと杉山文野さんが登壇し、東京レインボープライド(レインボーウィーク)の開幕を祝して乾杯が行われました。
 三ツ矢さんは「このような場にお声かけいただいて、びっくりしました。今はゲイという言葉の重みをかみしめています。これがカミングアウトのスタートラインだな、と思います。誰もが普通に生きていける世の中になればと思います。今日は誇りを持ってこの場に立っています」とご挨拶し、拍手を浴びていました。
 長谷部区長は、「渋谷区は基本構想として「違いを力に変える街」ということを掲げています。これからもアライとしてLGBTのことに携わっていきます。ムーブメントの第二波、第三波を起こしていきましょう」とご挨拶しました。
 また、世田谷区の保坂区長も登壇し、「長谷部さんと話し合って、一昨年の同じ日にパートナー証明をスタートしました。世田谷区ではこれまでに50組・100人の方にご利用いただいております。それから、日常の困り事や差別、壁についてアンケートを取りました。生きづらさや、悩んだ方の率が浮き彫りになりました。現在、住宅条例改正に取り組んでいます。差別禁止条例が必要ではないかという声も議会から出ています。周囲の自治体とも組んで、巧みに力強く進めていきたいと思います」とご挨拶しました。

 イベントはどんどん進んでいきます。
 ここで、杉山さんが司会者となり、1本目の「ミニトーク」が始まりました。
 三ツ矢さんがカミングアウトの経緯を語ってくれました。
「昔は顔を隠しながら二丁目に通ったものですが、あれから40年が経って、本当に変わりましたね。1月放送の「じっくり聞いタロウ~スター近況(秘)報告」という番組で、声優について話すはずだったのですが、次長課長の河本さんに「グレーゾーン」について突っ込まれて、「周りの人は僕普段からこうだから全員知っているんですよ。でも公には別に言ったことはないんです。ゲイかストレートかって言われればゲイ」と言った。そこだけ取り上げられて Yahoo!ニュースのトップに…ショックでした。周りはみんな知ってて、母も「結婚しなくていいからね」と言ってたくらい。でも家族に迷惑かけちゃいけないなと思っていて。60も過ぎて、この辺りで言ってもいいかな、と思った。僕がこの世に生まれた意味を受け入れてくれると信じています」
東ちづるさん「家族に迷惑をかけると思っていたと聞いて、「なんで?」「ありえない」と思いました」
三ツ矢さん「うちは名古屋で、あまりそういうことに慣れてないんです。ニューヨークのパレードを見た時に、親のグループが参加してましたけど、そういうふうになってほしい。親戚一同、絶対わかってくれると信じています」と答えました。
杉山さん「今日はうちの家族も来てますが、100人いたら100人のセクシュアリティがあると理解されるようになってほしいですね」
東ちづるさん「日本では私は私って難しい。私は今日は一般社団法人 Get in touchの代表として参加していますが、まぜこぜの社会、すでに色とりどりの人と生きている、ということを掲げて活動てしてきて。実は41人の方にインタビューした映画を作りました、1年がかりで。みなさん、とにかく自分を生きていきたいとおっしゃっていて、同じじゃん、と思って。本日、初めての試写会を二丁目でやりました。当時者の方から「初めてLGBTを取り上げてモヤモヤしない映画を観た」と言っていただきました」
三ツ矢さん「ゲイも女性的な方だけじゃなく、男らしい方もいる。個性なんですよね。でも誇張して描かれがち」 
東ちづるさん「宇宙から見たらとても小さいこと。他人からどうこう言われる筋合いはなくて、自分で決めることですよね。この映画は上映料など取りませんので、どんどん上映してほしいと思ってます」
三ツ矢さん「愛情は普遍的なもの。でも形はいろいろ」
杉山さん「三ツ矢さんのカミングアウトの報道の時に、まだパートナーがいらっしゃらないと言われていたと思いますが、今は?」
三ツ矢さん「まだできません。外国からメールをくれた方がいらしたんですけど、距離が遠すぎて…お断りしました。60過ぎですが、こんな僕でもいいよという方は、声をかけてください」

 ミニトークの後、ご歓談タイムへ。お客様はお食事を楽しみます。
 しばらくして、杉山さんの方から東京レインボープライドについての概要がアナウンスされました。
 そして、何社かのスポンサー企業の方から、ご挨拶がありました。
 ヴィーブヘルスケア(Platinum Sponsor)「HIVの治療薬を作っている会社です。今回初めてブースを出展することにいたしました。HIVのことを身近に感じてほしいと思い、ブースではVRを使ってHIVについて考える仕組みを作りました」
 mixi(Platinum Sponsor)「LGBTについて社員研修を行うとともに、社内規程を改定し、同性パートナーにも結婚と同等の福利構成を適用しました。今回、初めてTRPに協賛しました。ぜひブースにお越しください」
 LUSH(Charity Sponsor)「都内5店舗でレインボーのウィンドウを展開しています。ぜひ一緒に盛り上げたいと思います」
 続いて、国会議員の方たちから、来賓のご挨拶がありました。今回、初めて民進党党首の蓮舫さんがおいでになりました。
蓮舫党首(民進)「いつか来たいと思っていました。みなさんの前向きな姿勢・努力に敬意を表するものです。国会では今、野党が共同して差別解消法案を作っています。ハードルは高いですが、なんとかこれを成立させたい、五輪憲章くらいの差別禁止は盛込みたいと考えています。一緒に頑張りましょう」
新妻秀規参議院議員(公明)「シアトルにいた時に、パレードを見て、これはとても大切なことだと感じ、日本に帰ってきて、日本ではどうなってるんだろう?と思ったのが、関わりのきっかけです。超党派の団結でやっていきたいと思います」
池内さおり衆議院議員(共産)「皆様との心からの連帯を表明します。私は子どもの頃から「女らしさ」の息苦しさを感じてきて、ありのままの姿で生きたいと思ってきました。今年の東京レインボープライドは企業の協賛も増えて ますます盛大になっていること、お慶び申し上げます。偏見はないよと切り捨てて終わるのではなく、認め合えるようになる社会に向けて、頑張りたい」
福島みずほ参議院議員(社民)「初期からパレードに参加しています。80年代に駒場祭でアカーさんがハーヴェイ・ミルクのドキュメンタリーを上映したのを観て、そこからLGBTが本当に生きたいように生きられる社会に向けての取組みを始めました。野党で今、差別解消法案を作っています。人事院規則で国家公務員のことは変えられましたが、国会でもぜひ、実現させたい。里親も認められました。少しずつ変わっていきます。差別解消法、ガンガンやっていきたい。もっと気持ちよく住みやすい社会を」
 さらに、先日、入間市議選に当選したFTMトランスジェンダーの細田智也さんをはじめ、都議会議員や区議会議員、市議会議員の方たちもご挨拶しました。
細田智也入間市議「最年少、25歳で当選しました。議会がまだ始まっていないのですが、これから頑張ります」(大きな拍手と歓声)
和泉なおみ都議(共産)「自分らしく生きられる社会の実現のために。小池知事がダイバーシティと述べています。ここから始めましょう」
大津ひろ子都議「東京でよかったと思える街に。渋谷に虹を使ったポスターを貼っています」
石坂わたる中野区議「中野区では今年度中に、女性も子どもも外国人もLGBTも含んだユニバーサル条例を制定しようとしています。みんなで、誰もが一緒に暮らしていける街を作っていきましょう」
石川大我豊島区議「いいニュースと悪いニュースがあります。いいニュースは、豊島区の職員の互助会で同性パートナーに見舞金も出すことになりました。見舞金の支給は23区で初です。悪いニュースは、教育委員会で、区内の学校の校長先生の中で「うちはLGBTはゼロです」という発言があったことです。子どもたちのためにももっと声を上げて行こうと思います」

 それから、2本目の「ミニトーク」がスタートしました。阿部さんが司会を務めます。登壇したのは、丸井グループ・サステナビリティ部マルイミライプロジェクト担当課長の井上道博さん、チェリオコーポレーションの菅大介社長、そして雑誌『Oriijin(オリイジン)』編集長の福島宏之さんです。
阿部さん「マルイさんは今回初めてスポンサーになっていただきました」
井上さん「マルイでは、すべてのお客様に、と言っていたのに、ずっとLGBTの方のことを考えていなかったという反省があります。杉山さんに社長が会って、そこから変わっていきました。マルイでは、パンプスのサイズを27センチまでご用意しており、私でも履けるという喜びの声をいただいていたこともあり、トランスジェンダーの方向けに何かできないかということで、就活スーツの相談会を開催しました。既存の就活スーツは男女モノしかないですし、接客も怖いという声がありましたので」
阿部さん「パンプスも売り切らないといけないわけですが、大丈夫ですか?」
井上さん「全人口を総取りする意気込みでやります!」
阿部さん「チェリオさんは4年連続でメインスポンサーになっていただいてます」
菅さん「杉山が同級生で、スポンサーにとお願いされて、二つ返事でOKしました。うちはNPOのサポートもしてますし、イニシアチブを社会の中で構築していこう、チェリオと一緒に社会を変えていこうという気持ちです」
阿部さん「初めた当初と比べて、社内で変化はありました?」
菅さん「知らないという反応が多かった。まずやってみようと。そうしているうちに、TRPでチェリオが協賛していることを知って当事者が入社してくれて、社内でプロモーションをやってくれるようになったんです」
阿部さん「『オリイジン』はLGBT初の専門マガジン?」
福島さん「ココロスタイルという広い間口で打ち出していて。専門というより、その中でLGBTのことをフィーチャーしています」
阿部さん「情報がすごいですよね」
福島さん「去年の8月に新しい媒体を、という話になって。雑誌ってお金をかけて作るものなので、世の中にきちんとした情報を届けたいというときに、何が今必要かと考えて、LGBTだと。この会場にもいるいろんな方にご協力をいただいて、完成しました。反応も好意的です。イノッチ目当てのファンが初めてLGBTのことを知ったと言ってくれてたり。ネットでも検索する方はすでに関心があるわけなので、知らない方に届けたいですね」
阿部さん「企業のLGBTへの取組みの、経営戦略的なメリットってどういうことがあるでしょうか?」
井上さん「博多店の方で、トランスジェンダーの方から「販売員の方のおかげで楽しく買い物ができました。またひとつ夢が叶いました」という言葉をいただいて、我々の仕事が人の夢を叶えることに役立ってるんだ、と感動いたしましたね。売り上げも生産性も上がっていると思います」
菅さん「売上目標があって、アウトプットが大事なので、そこに性別とかは関係ないと思っています」
福島さん「『オリイジン』に関しては、次号はまだ未定なんですが、オリンピックまでは続けて出していきたいですね。マルイさんやチェリオさんの取組みも、活字で知らせたいと思いました」

 最後に、2013年の東京レインボープライドにも出演してくださった中村中さんが登場し、ライブを披露。初めに『サウンド・オブ・サイレンス』のカバーを、オリジナルの歌詞で披露。ちょっと胸に刺さるようなメッセージ性を感じさせました。MCでは「今日はこのような、自分に胸を張ったみなさんが集まっている力強いイベントにお招きいただき、ありがとうございます」と、「ミサイルが、と騒がれていますが、こうしたイベントを開けることが平和ですよね。胸を張って、繋がりが力になると思うので、ぜひ仲良くなっていただきたい」と語りました。そして、代表曲『友達の詩』を会場中に染みわたる美しい歌声で届けてくれました。続くMCでは「2020年に向けて、東京は外からどう見られているか、ということについて。私は吹奏楽部だったんですが、サボりがちで、タバコを吸ってたりしたんですが、顧問の先生から『部活を続けたいんだったら、タバコを辞めるか、さもなくば、この部はタバコを容認している部なんだと全員が思われてしまうから、部を辞めてほしい』と言われたんですね。そうだな、と思いました。私はデビューしてからセクシャリティをカミングアウトしましたが、カッコいい人間にならなきゃいけないなと思うんです。外からの方にはカッコいいと思ってもらいたい」と語りました。そして最後に、『死ぬなよ、友よ』を熱唱。本当に素晴らしいライブでした。

 本当の最後に共同代表のお二人からのご挨拶があり、オープニングレセプションは晴れやかに終了しました。なお、すべてのトークに、手話の同時通訳がついていて、ろう者の方への気遣いが素晴らしいと思いました。
 終了後、会場に来られていたエスムラルダさん&アロム奈美江さん(パレードの司会を務めるお二人)やTRPスタッフの方も交えて集合写真が撮られていました。

 2時間の間、ほとんどひっきりなしに、実にたくさんのスゴい方たちが登場し、そういう方たちがみなさん、アライとして東京レインボープライドへの支援や祝福を語ってくれて、ご挨拶やトークの中にも新鮮な発見や感動があり、本当に有意義な時間でした。
 今年のパレードはきっと昨年以上の盛り上がりになる、世の中はきっと変わっていく(まさに「CHANGE -未来は変えられる-」)と思えるようなオープニングイベントとなりました。
 これから5月7日(日)のパレードまで、毎日各地で東京レインボーウィークのイベントが開催されます。詳しくは特集:東京レインボープライド&レインボーウィーク2017をご覧ください。

 
☆東京レインボープライド2017オープニングレセプションのフォトアルバムはこちら