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出会い系サイト利用者に「ゲイだとバラすぞ」と恐喝した男が逮捕されました

 毎日新聞・北九州版の記事によると、北九州市小倉北区内に住む38歳の男が、ゲイ向け出会い系サイトの利用者に対し「家族らにバラしてやるぞ」と脅迫し、4人から合計2400万円近くを脅し取ったとして、福岡地裁小倉支部が今月22日、男に懲役8年(求刑通り)の実刑判決を言い渡したとのことです。
 ほかにも、この男は、小倉拘置支所に拘置されていた一昨年の5月、妻を亡くした男性に架空請求の書類を送り付け、亡き妻に貸した金だとして約140万円を騙し取ろうともしたのだそうです。 

 この事件を聞くと、昨年11月、ケータイのゲイ向け出会い系サイトで知り合った男性から、約320万円を騙し取った疑いで、岡山県総社市の当時22歳の男が逮捕された事件を思い出します。男は「このサイトを利用する男性は正直な人たちばかりだった」と供述。男の銀行口座には、同じ出会い系サイトで知り合ったゲイ男性24人から、ほかに合計約1900万円もの入金があり、兵庫県警生田署に余罪を追及されていると伝えられました。

 よく似た二つの事件ですが、小倉北区の38歳の男が、出会い系サイトの利用者4人にゲイであることを暴露すると脅迫してお金を脅し取ったのに対し、岡山県総社市の当時22歳の男は、愛知県警や大阪府警の警官だと偽って信用させ、「肉親が死んだ」などと嘘を吐いて同情を誘ってお金を騙し取ったところに、双方の特徴の違いがあります。

 もとより僕たちゲイの大半は、ゲイであることを「人生最大の秘密」にしているようなところがあります。出会い系サイトで知り合おうと、他のどこで知り合おうと同じことなのですが、ときに僕たちの信頼関係は、お互いにゲイであるという「人生最大の秘密」を共有していることによって成り立っている部分があるとも言えましょう。
 だからこそ、僕たちは知り合ったゲイの人を目の前にするとき、「きっと、この人は裏切らない」といった感情を素直に抱く傾向があります。
 「人生最大の秘密」を抱えながら、心に蓋をして生きる日常のノンケ世界を離れて、いっときのあいだ、ゲイの人たち同士で知り合えたり、ゲイのコミュニティに参加できたりすることで、ホッとして心を開き、ゆったりとリラックスすることができるのです。幸せを実感できるひとときに違いありません。
 それはもちろん、僕たちにとって素晴らしい時間なのですが、いざ脅迫事件や詐欺事件が起こってみると、ゲイは、そういうシーンだからこそガードが甘くなってしまうのだなと気がつき、愕然としてしまいます。

 伝えられているような脅迫事件や詐欺事件は、やっと手に入れた「ゲイが気を緩められる瞬間」を狙った卑劣な犯罪で、許し難いものがあります。油断も隙もあったもんじゃありません。

 せめて僕たちゲイの聖域にだけは悪しき犯罪が蔓延してほしくないと強く願う一方、僕たち一人一人が覚悟を決め、警戒を怠らないようにする心がけも必要になるのでしょう。
 そして、日本でも、ゲイをはじめとしたあらゆるセクシュアルマイノリティが脅迫を含めたハラスメントを受けた場合、プライバシーを守りながらも直ちに通報できるようなシステムを整備しなくてはなりません。
 インターネットが生活に欠かせないツールとなっている今だからこそ、そうした対応が急がれるべきだと思います。(円山てのる)

 

 

架空請求:拘置所で詐欺未遂 男に懲役8年判決(毎日新聞・北九州版)
http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20100923ddlk40040445000c.html

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