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イギリスの国勢調査では同性配偶者の有無も答えられるそうです

 5年に1度の国勢調査。10月1日現在の日本に居住するすべての人と世帯に対して行われます、と毎日のようにテレビでも政府公報が流れていますね。
 
 セクシュアルマイノリティの方の中には、こういうとき、ちょっと身構えてしまう人もいるかもしれません。男女の別とか世帯構成あるいは配偶者の有無など、微妙なところを尋ねられるわけですから。

 毎日新聞の記事によると、イギリスの国勢調査は日本のそれと比べ、かなりユニークに見えます。
 質問項目が60近くあるそうです。多いです。人種や宗教を訊かれるようです。へえそうなんだと感じます。英語が話せる?/自家用車は何台?/自宅の暖房方式は?――そこまで訊くんだと驚かされます。健康状態や高齢者・失業者の生活状況を尋ねるなど、福祉行政に役立てられそうな質問項目もあるようです。
  この記事で目を引くのは、婚姻に関する質問項目。未婚、既婚、離別、死別、別居中、同性婚、同性婚だけど別居中、同性婚の相手と離別、同性婚の相手と死 別、の9つの選択肢から選ぶようになっているそうです。男女の結婚だけでなく同性婚をしている人も同じように回答できるというところが、さすがイギリスだ と感心させられます。

 
 さて、手元に届いている日本の国勢調査の調査票を眺めますと、第1問で「男女の別」が尋ねられます。性同一性障害や性分化疾患など「揺らぐ性」の狭間を生きる人たちのことも政府は承知しているはずです。国民みんなに問う国勢調査である以上は、男/女以外の 選択肢を用意するとか、あるいは「自認する性」という質問項目を設けるなどの配慮があってもよかったのではないでしょうか。
 配偶者について尋ねる欄を見ると、当然のように男女の結婚だけが前提とされていることがわかります。彼氏といっしょに暮らしている(同性パートナーと世帯を同じくする)人たちが、もし、そのことを国勢調査で示そうとすると、ちょっとだけ工夫が要ります。
  例えばAさん&Bさんというゲイカップルが同じ世帯で同居しているとして、もし2人が同性パートナーであることを「宣言」したいのでしたら、性別欄は両方 とも「男」としておき、続柄のところをAさんは「世帯主」、Bさんは「世帯主の配偶者」と記入して提出することができます。
 ところが、この方法だと、そもそも政府は同性婚を想定していないので、けっきょく調査票を集計する段階で”誤記”扱い(つまり、間違って記入したこと)となり、既婚でも未婚 でも何でもなく「その他」に分類されてしまう――と、上川あやさんがツイートしていました(上川さんが区の担当課に問い合わせた結果だそうです)

 国勢調査に関しては、全く興味がないとか、全国にどれくらいゲイの人がいるのかぜひ調査してほしいとか、いろいろな見方があると思いますが、この国に生まれて良かったと思えるような、幸せを感じられる世の中になるようなことにつながれば…と思います。

「イギリスは同性婚(正確に言うとシビルユニオン)が認められてるわけだから、国勢調査で聞かれるのも当然」と言われればその通りですが、日本でそういう 日が来るのはいつのことだろう…そこまでいくためにはどんなことが必要なんだろう…と想像すると、ささやかな事例ながら、いろいろ考えさせられました。
(円山てのる)


発信箱:私は誰?あなたはどこ?=福本容子(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20100924ddm004070017000c.html

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