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ピクサーのゲイ&レズビアンの社員が立ち上がりました

2010年12月03日

 ピクサーのアニメ映画のファンだという方、そうでなくても見たことがあるという方は多いと思います。
 『トイ・ストーリー』『バグズ・ライフ』『モンスターズ・インク』『カーズ』『トイ・ストーリー3』…これらの作品を手がけ、「世界で最も商業的に成功したプロデューサー」とも言われているダーラ・アンダーソンは、オープンリー・レズビアンの方なんだそうです。
 映画.comの記事によると、このダーラ・アンダーソンをはじめとするピクサーのゲイ&レズビアンの社員たちが、ゲイの若者を救うために立ち上がりました。
 
 Youtubeにアップされたピクサー・アニメーション・スタジオの最新動画は、ピクサーが得意とするCGアニメではなく、社員たちがカメラに向かって語りかけるシンプルなメッセージビデオです。
 “It Gets Better” —Love, Pixar(「きっと良くなる」—ピクサーより愛をこめて)と題された動画では、ピクサーで働くスタッフが続々と登場し、「ゲイにとって学校生活はたしかにつらいものだけど、社会に出てから状況が一変するから、どうか希望を捨てないで」とティーンの同性愛者にエールを贈っています。10代のゲイの自殺が社会問題化しており、政府や教育機関による決定的な対策が講じられないなか、ピクサーで働くゲイ&レズビアンの社員たちが動いたのです。

 11月下旬にYouTubeにアップされたこの動画は、すでに82万ビューを超えています。ピクサーの英断を称えるコメントが大多数を占めていますが、同性愛者に対する侮辱や「もうピクサー作品は見ない」というコメントもあるそうです。
 大手一般企業であるピクサーが同性愛の問題に踏み込むのは、極めて異例なことだそうです。「もうピクサーは見ない」というコメントに代表されるような同性愛嫌悪の感情(同性愛を拒絶する宗派の影響)は決して無視できないものがあるからです。
 しかし、そうしたリスクを承知のうえで、それでも彼らが立ち上がったのは「未来ある10代のゲイたち——それはかつての自分の姿です——が次々に命を断っていくのを黙って見過ごすわけにはいかない」という思いがこみあげてきたからでしょう。動画に登場した彼らの姿に、その思いの真摯さに、胸を打たれました。(後藤純一)


ダーラが最初に登場し、その後30人近いピクサーのゲイ&レズビアンの社員が登場し、それぞれの経験談もまじえ(中には目に涙を浮かべながら語る人も)、八方塞がりに思えるかもしれないけど、そうじゃない、世界は少しずつよくなっていく、あきらめちゃだめ、と語りかけます。


ピクサー社員たちが同性愛者のティーンに動画でメッセージ(映画.com)
http://eiga.com/news/20101202/12/

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