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毎日新聞が同性愛について連載中

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 2月18日から毎日新聞朝刊で「同性愛のいま」という連載が始まりました。以前から「境界を生きる」と題して性同一性障害や性分化疾患の当事者に寄り添い、その心情を丁寧に掬い上げる良質な記事を書き続けてきた丹野恒一記者が担当しています。(なお、性同一性障害や性分化疾患の当事者へのルポルタージュ「境界を生きる」が、2月26日に単行本として出版されます)

 連載第1回は「『気持ち悪い』に自分偽り」と題し、ゲイやレズビアンの子どもたちが教師や友人の心ない言葉に傷つき、苦しい思いをしたケースが紹介されています。
 あるレズビアンの高校生は、中学校の授業で先生が「同性愛者って気持ち悪いよな」と言った言葉に傷つき、涙があふれたと語りました。
 あるゲイの学生は、小学校で「オカマ」といじめられ、不登校になったそうです。中学でも親友に「女っぽいくせに」と言われ、再び不登校ぎみに…。
 ネット上にも同性愛者を中傷する心ない言葉があふれています。
 つらい環境に耐えかね、自ら死を選ぶ同性愛者も少なくありません。(「REACH Online」の)日高さんらの調査で、異性愛者よりも自殺未遂率が6倍も高いというデータもあります。
 しかし、昨年の衆院選候補者アンケートで、現与党は同性愛者への施策は必要ないと回答しています。
 
 第2回は「結婚に法の下での平等を」。今春、ディズニーシーで結婚式を挙げる東小雪さん&ひろこさんのカップルのお話が紹介されています。ひろこさんとの関係について親の理解を得られていない小雪さんは、式を挙げると決めた後「もしもの時は財産をすべてひろこさんに渡してほしい」と遺言を書いたそうです。法律で夫婦と認められていない同性カップルには、二人の関係を保障するものが何もないからです。
 日本でも「特別配偶者法全国ネットワーク」というグループが、国に法的保障を求める活動をしています。が、法整備が動き出すまでの盛り上がりはまだありません。しかし、わずかながら変化の兆しはあります。オープンリーゲイの中野区議・石坂わたるさんは、パートナーとの同居を大家に断られたり、やっと部屋を見つけた後も「なぜゲイのカップルが」と住民から苦情が出たこともあるそうですが、当選後、同様の悩みが多く寄せられたのを機に、区に改善を働きかけ、その結果、家探しが難しい高齢者などと業者の仲立ちをする区の支援事業の対象に、同性カップルも加えられることになったそうです(つまり、区が同性カップルの入居を支援してくれることになったのです)
 
 第3回「LGBT市場、狙う企業」は、ゲイマーケットがテーマでした。昨年11月、旅行コンサルティング会社「SKトラベルコンサルティング」が新宿で「新富裕層LGBT戦略」と題するセミナーを開き、旅行代理店や航空会社、大手ホテルの担当者ら25人が集まったそうです。ゲイを中心としたLGBTを「富裕層」と位置づけ、海外からの観光客誘致につなげるのがねらいです。
 大手旅行代理店のJTBは2年前、社内にLGBTマーケティングチームを作りました。法人専門のグループ会社で企画・販促を担当する百中さおりさんは「旅行者を受け入れる関係企業はまだ、LGBTとは何かがわかっていない」と語り、LGBTへの理解を深めようと務めているそうです。
 こうした企業の姿勢に対し、当事者たちから「LGBTへの関心が深まるのは好ましいこと」と評価する声がある一方で、ビジネスの対象としてだけ見られることへの冷ややかな見方もある、と指摘されています。
 外資系金融大手のゴールドマン・サックスは、LGBTの学生のための就職説明会を開催しました。会場のスクリーンにニューヨークのオフィスにいる女性幹部が中継で映し出され、彼女は女性のパートナーがいるとしたうえで「自分のスタイルを隠さなければならないような会社は選ばないように」と語ったそうです。
 
 第4回「新たな家族のかたち、探し」では子育てする同性カップルが紹介されています。日本で出会い、カナダのトロントに移り住んだ心さんとマークさんは、代理母出産で双子の男の子を授かり、育てています。トロントには、子どもを持ちたい同性カップルが養子制度や代理母について学んだり、育児指導を受けたりする、公共の「ゲイの父親教室」があるそうです。ゲイカップルに育てられた子どもが「愛情をかけて育ててもらった。何の問題もありません」と胸を張るのを見て、二人も子育てを決意したそうです。「ゲイの父親教室」のコーディネーターを務めるクリス・ベルトーベンさんが、ゲイの子育てに反対する考え方に対して「そう考えてしまうのは社会が原因。『人種差別があるから黒人は子どもを持つな』と言う人がいますか」と語っていた言葉が印象的でした。
 また、日本で子育てをするレズビアンカップルのことも紹介されていました。二人とも男性と結婚していた時期があり、それぞれ子どもがいて、今は4人でいっしょに家族として暮らしています。二人が夫婦のような関係だということも、子どもたちに打ち明け、受け入れてもらえたそうです。

 



境界を生きる:同性愛のいま/1 「気持ち悪い」に自分偽り(毎日新聞)
http://mainichi.jp/feature/news/20130218ddm013100005000c.html

境界を生きる:同性愛のいま/2 結婚に法の下での平等を
http://mainichi.jp/feature/news/20130219ddm013100024000c2.html

境界を生きる:同性愛のいま/3 LGBT市場、狙う企業
http://mainichi.jp/feature/news/20130220ddm013100041000c.html

境界を生きる:同性愛のいま/4 新たな家族のかたち、探し
http://mainichi.jp/feature/news/20130221ddm013100002000c.html

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