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昨年の東京都のHIV感染者数が発表され、新規エイズ患者が過去最多になりました

2014年04月07日

 東京都が平成25年の新規HIV感染者数を発表しました。昨年1年間に東京都内で新たに報告されたHIV感染者数は359名(前年に比べ10名減)、新規エイズ患者数は110名(前年に比べ18名増)で、エイズ患者報告数は統計をとりはじめて以来過去最多となりました。
 推定される感染経路は、同性間性的接触によるケースが全体の75%を占めていて、全国平均(66%)を上回っています。同性間性的接触による報告数は前年より10件増加、異性間性的接触による報告数は前年より5件減少しました(新規HIV感染者数およびエイズ患者数の合計。それぞれ何件かというデータはわかりませんでした)
 また、HIV感染報告数は20~30歳代に多く、エイズ患者報告数は30~40歳代が多いという傾向が見られました。
 東京都内でのHIV検査の件数は26,333件で、前年に比べ約4%増加しました。一方、陽性率は、前年より低下しています。

 東京都の報告数は、南新宿検査・相談室(平日夜間や土日も無料・匿名で検査を受けられる施設。新宿駅南口からすぐ)での報告を含みます。南新宿検査・相談室はゲイの間での認知度が高く、東京だけでなく近県からも検査を受けに来られる方も多いということも、数字に反映されていると思われます。
 
 今回、感染していることに気づかずに発症する方が(ダイナミックに増えたわけではありませんが)過去最多となったことについて、東京都は「エイズウイルスは自覚症状がほとんどないため発見が遅れ、発症を抑えることが難しくなっている。感染に心当たりがある人は、各地の保健所などで匿名で受けることができる無料の検査を利用して欲しい」とコメントしています。
 ずっと検査を受けずにいる方が多いというのは、自分が感染するはずがないという油断や無頓着ゆえというよりも、結果を聞くのが怖い(病気自体というよりも、HIVに対する世間の負のイメージに由来する恐怖心)ということではないでしょうか。「Living Together」がさらに(世間にも)浸透していくことが望まれます。



都内のエイズ患者 去年は過去最多に(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140408/k10013573331000.html

東京都エイズニューズレターNo.150(平成25年報)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/newsletter.files/NL_No.150.pdf

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