NEWS

その他の記事

青森のレズビアンカップルが市役所に婚姻届を出しました 

2014/06/06

Yahoo!ニュース

 6月5日、青森市在住のレズビアンカップルが、青森市役所に婚姻届を提出しました。
 同日午後、お二人は、各地から駆けつけた支援者ら10人と青森市役所を訪れ、婚姻届を提出。本来の書式のほか、「夫」「妻」の項目を消したものなど計3種類の婚姻届を提示しました。市は本来の書式のものを受け取りましたが、約1時間後、不受理の判断を二人に伝え、その後、「日本国憲法第24条第1項により受理しなかったことを証明する」と記した不受理証明書を発行しました。

 このことは東奥日報の社会面記事に大きく掲載されました。
 お二人(仮にAさん、Bさんとします)は東奥日報の記者に対し、「性的少数者の存在に目を向けてほしい、婚姻制度を使えない人がいることを知ってほしいと思い提出した。不受理の判断が出たここからが始まりだと思う」とコメントしました。また、Bさんは「婚姻関係がどうして男女でなければならないのかという答えはもらえなかった。(社会制度を変えていく)訴えは続いていくと思う」と、Aさんは「前例がないため、実際どのような判断がされるわからなかった。不受理という結果を受けた、ここからが始まりだと思う」とも語りました。
 また、青森中央学院大学・太田航平講師(憲法)の「議論尽くす必要」というコメントも掲載されました。「憲法24条1項の『婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立』の文言は、同性婚を認めないかどうかの根拠になるかは、憲法論者によっても解釈が分かれている。私の見解としては、同性カップルの婚姻を認めないことは憲法違反だとは言えないが、同性カップルが異性婚カップルに比べて何も保護されていないことに合理的理由は見当たらず、憲法上、問題があると言える。不平等状態を解消するため、議論を尽くす必要がある」

 お二人は婚姻届提出&不受理の後、支援者の方たちと、残念会と称するパーティを開催したそうです。
 そのFacebookページには、婚姻届提出に向けた思いが書かれています。
「日本でも、青森でも、『レスビアンカップルが婚姻届を提出した』という事実を、記録として残す、ということです。これは、毎年やっていこうと思っています」
「私たちは『結婚』を望んでいるのではありません。この社会に生きる一人ひとりの人間として、セクシュアルマイノリティのおかれる現状やこれからについて、一つずつ、声をあげていきたいと思っています。一人ひとりの個人が生きやすくなるために、『ここにいること』を、役所の人にも伝えてこれたらなぁと思っています」

 それから、Aさんは「私たちが、女性同士で婚姻届を出したのは現状の婚姻制度は特定の人にしか使えない事実があるという事であり、この制度自体への疑問も、戸籍制度への疑問でもあります。個人として生きるには生きづらい制度や、緊急時の親族、血縁で無い関係への権利や保障の無さへの納得のいかなさの表明でもあります」とツイートしています。
「窓口で対応して下さった方は、とても誠実に対応してくれました。ただ1度だけ『前例がないことなので』と言う時に笑って言われたので『笑わないでください。私たちはそれをわかってやっています』と伝えましたけど、それ以外は、とても誠実でした。他の職員は、わざわざチラ見したりしてたけど」
「チラ見して、サッとついたてに隠れたりする職員。チラ見してヒソヒソ話をする職員。その人たちを見て、公的機関の職員研修の必要性を、この身で実感しました。公的機関で研修をしてくれている様々な人たちの事も、思い出したりもしていました。2時間半の間に色々な事を考えていました」
 Bさんは「市民として出来る始まりのアクションをした、ということでしかありません。役所は書類を受け取る義務があり、私たちには書類を出す権利があります」とツイートしました。
「大阪や東京からかけつけてくれた仲間たち、残念会用にとケーキを用意してくれたりプリン送ってくれたりお酒送ってくれたり気持ちを沢山くれた仲間たち、保証人の二人、この時を、記録し続けてくれた仲間、記者さん、こころからありがとうございます」
「しかし、昨日の役所での「2時間半」は、まさに、闘いでした。いやぁ…」

 セクシュアルマイノリティのサポートを行っている「岩手レインボー・ネットワーク」代表の山下梓さんは「公に婚姻届を提出する同性カップルは今回が国内で初めてではないか」とコメントしています。 
 また、今回の婚姻届提出について「社会制度の変革に向けて大きな一歩になっただけでなく、地方にも性的少数者が生きているということを発信した。この意味は大きい」とも。
 
 海外でも、不受理とわかっていても役所に婚姻届を出すことや、不受理について「不平等だ」と訴えを起こすことが、同性婚実現への一歩となっているケースがたくさんあります(王道と言えるでしょう)。そして、山下さんが言うように、これを、東京などではなく、青森というセクシュアルマイノリティの可視化が進んでいない街で起こしたことにも、大きな意義があると思います。
 お二人の真摯な思いと勇気ある行動に拍手!
 

青森の女性カップルが婚姻届、市は憲法根拠に不受理(Yahoo!ニュース 東奥日報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140606-06100517-webtoo-l02