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文科省が初めてLGBTの子どもへの配慮を求めるよう全国の学校に通知

2015年05月01日

 文部科学省は4月30日、性的マイノリティ(LGBT)の子どもへの配慮を求める通知を全国の国公私立の小中高校などに出しました。これまでは法律上の定義がある性同一性障害者に限られていましたが、同性愛などについても国として学校に対応を求めたのは初めてです。

 文科省が2013年に初めて行った性同一性障害についての実態調査では、身体的な性別に違和を覚え、学校に相談した児童生徒が全国に少なくとも606人在籍していることが判明しました。不登校やいじめ被害につながるケースもあり、どのような配慮が必要か検討していました。

 今回の通知では、LGBTの児童生徒への対応について初めて言及。子どもが相談しやすくするために、教員の性的マイノリティについての心ない言動を慎むことや、子どもの服装や髪形を否定したりからかったりしないよう明記しました。また、校側は原則として児童生徒の事情に応じた対応をすべきだとして、複数の教員や教育委員会、医療機関と連携して対応するよう求め、サポートチームの設置などを推奨しました。

 性同一性障害の児童生徒への配慮事項についても、学校での支援策として、具体的に「児童生徒が自認する性別の制服を認める」「着替えの際に皆とは別に保健室の利用を認める」「修学旅行で入浴時間をずらす」などを例示。また、戸籍の性別を変更した人から卒業証明書などの発行を求められた場合、柔軟に対応することなども要請するなど、子どもや保護者の意向を踏まえ、柔軟に対応するよう求めました。

 文科省は当初、これらの内容を「参考資料」として配る方針でしたが、すべての学校に対応を徹底させるため、影響力の強い「通知」の形にまとめ直したそうです。

 文科省の坪田知広児童生徒課長は「研修などを通して教職員の理解を深めていき、すべての学校で適切に対応し、性同一性障害などに悩む子どもが生き生きと学校生活を送れる環境を作っていきたい」と語っています。

 




性同一性障害の生徒児童に配慮を~文科省(日テレNEWS)
http://www.news24.jp/articles/2015/04/30/07274069.html


性同一性障害巡り、学校の対応例通知 文科省(日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG28HBR_Q5A430C1CR0000/

性同一性障害の子どもに配慮を 通知表に希望名 修学旅行1人部屋(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015043002000238.html

「性的マイノリティの子供への配慮」文科省が通知 全国600人が学校に相談していた【LGBT】(ハフィントンポスト)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/29/lgbt-children-mext-_n_7177154.html

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