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ゲイ用語の基礎知識

LGBT(エルジービーティキュー)

  • L レズビアン(女性で同性に惹かれる方。女性同性愛者)
    G ゲイ(男性で同性に惹かれる方。男性同性愛者)
    B バイセクシュアル(女性に惹かれることもあれば、男性に惹かれることもある方。両性愛者)
    T トランスジェンダー(出生時に割り当てられた性別と異なる性別で生きたいと願う、または現に生きている方)
    Q クエスチョニング(性的指向や性自認が定まっていない、揺れ動いている、決めたくないという方)/ クィア(性的指向や性自認が非典型な方全般)


 LGBTQとは上記の頭文字をとった頭字語で、性的マイノリティ(セクシュアルマイノリティおよびジェンダーマイノリティ)の総称の一つです。「クィア」を総称として用いる方たちも少なくありませんが、国際社会ではLGBT+、LGBTQ、LGBTQ+といった呼称が定着しています。
 
 ストーンウォール事件の頃は、性的マイノリティを総称して「GAY」と言っていました(今でもアメリカでは女性同性愛者もGAYと言うことがあります)。その後、女性たちがレズビアンと自称するようになり、GAY解放運動は(今でもシドニーのマルディグラなどがそうであるように)「ゲイ&レズビアン」を掲げるようになり、バイセクシュアルやトランスジェンダーのコミュニティも包摂するために「LGBT」と言うようになり、さらにクエスチョニングやアセクシュアルやパンセクシュアル、インターセックスなども加えてLGBTQIAP…というようにアルファベットが際限なく長くなっていきました。現在は、アメリカではLGBTQやLGBTQ+、欧州ではLGBTIやLGBT+が主流です(さらに変化していくかもしれません)

 「LGBT」という言葉は日本では、2004~5年頃に北丸雄二さんが『バディ』誌で紹介し、知られるようになったと記憶しています。
 日本で性的マイノリティを総称して何と呼ぶべきか?をめぐっては、様々な意見がありますが、コミュニティ内できちんと議論され、総意が得られたわけではありません。以前はセクシュアルマイノリティ(略してセクマイ)が広く用いられていましたが、マイノリティという言葉に含まれる「少数」の意味への反発を覚える方もいらっしゃいます。「クィア」はもともと「ヘンタイ」という意味ですので、それをあまり好ましく思わない方もいらっしゃいます。そうした「意味性」のない、価値中立的な言い方として日本でも「LGBT」が広く用いられるようになったという印象です。 
 ただ、2010年代、「LGBT」にはL,G,B,T以外の多様な性が取りこぼされているという指摘があったことから、「LGBTなどの性的マイノリティ」といった不思議な言い方も生まれました(「LGBT」は総称ではないと否定しているようなものです)。現在は、多様性をカバーするのが「Q」である(Queerは性自認/性的指向が非典型的な方全般を含んでいます。「+」もその他全てといった意味合いです)ということで、コミュニティでも世間一般でも「LGBTQ」を総称として用いることが多くなってきました。g-lad xxでも「LGBTQ」を使いたいと思います。
 
 なお、LGBTQは三人称複数(〜の人々という言い方)限定の言葉です。個々の人を指すときに「あの人はLGBTQです」と言うのはおかしい(同様に、「私はLGBTQです」と言うのもおかしい)ということに注意が必要です。もし、特定の個人について言いたいけど、その人がゲイなのかバイセクシュアルなのか(あるいはノンバイナリーなのか)定かでなく、何と呼んだらよいかわからない、といった場合は、「LGBTQコミュニティのメンバーです」という言い方をするとよいです。


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