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売り専（うりせん）

　男性による性的サービスのことを、売り専（ウリセン）またはホストと呼びます。（海外ではエスコートと呼ばれます）
　サービスを提供する男性はゲイとは限らず、ノンケが（ビジネスと割り切って）売り専の店で働いている場合も多いのです。
　また、客がゲイであるとも限らず、女性が利用できる店もあります。
　
　売り専の営業形態は、大きく分けると3種類あります。
1.売り専バー（ホストバー）
　ゲイバーなどと同様、二丁目などのゲイタウンでバー営業しているもの。客はバーで飲みながらボーイを指名することができ、いっしょに会話を楽しんだあと、気にいれば店の外に連れ出してデートすることができる、というシステムです。
2.個室ホスト
　店内に個室があり、指名したボーイとそこで楽しむことができます。ゲイタウンだけでなく、その周辺エリアにあるお店も多いようです。
3.出張ホスト
　店舗を構えず、Webサイトでボーイを選んでもらい、自宅やホテルに派遣するというシステムです。

　男女間の売買春と異なり、売り専には基本的に法的な規制がなく（未成年の斡旋や勧誘などは別です）、また、ジェンダーの格差もないため、ある意味、後ろめたさのない（あとくされない）男どうしの世界での性的サービス（セックスワーク）と言えます。
 『売男日記』（ハスラー・アキラ／イッシプレス／2000）や『新宿二丁目ウリセン物語』（飛川直也／河出書房新社／2004）を読むととても共感できますが、ボーイとお客の間にはあたたかで人間らしい交流があり、ボーイや店長も仕事にある種のプライドを持っています。
　また、SAFER SEXを徹底しているお店も多いのです。