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オカマ

　ゲイ男性や女装者（トランスヴェスタイト）、ニューハーフなどの女性になりたい男性（トランスジェンダー）は、古くから「オカマ」と呼ばれてきました。
　一般的に差別用語であるとされ、メディアでは昨今、「オカマ」の代わりに「オネエ」と呼ぶ傾向が強まっています。
　
　俗にアナルSEXのことを「おかまを掘る」と言いますが（車の衝突事故でもよく言われます）、「かま」の語源には諸説あり、「お釜」や「かまど」、江戸時代の男娼である「陰間（かげま）」、歌舞伎の「女形（おやま）」、梵語で愛欲を意味する「カーマ」など、様々な解釈がなされています。
　
　当事者の間では、ネタとして（あるいは差別的なニュアンスを逆手に取って）自分たちのことを「オカマ」と称することも多く、たとえば、リブ活動（ゲイの社会的地位の向上をめざす活動）をしている人たちを「リブガマ」と言ったりしますが、そこには、カタいイメージを払拭して親しみを持ってもらえるようにという意味合いもあります。（円滑なコミュニケーションのための表現）
　
　2001年6月15日号の『週刊金曜日』に東郷健についての「伝説のオカマ　愛欲と反逆に燃えたぎる」という記事が掲載されたことに対し、「このタイトルは差別に当たるから禁止すべき」という声が上がり、逆に「本当にそれが差別なのか？ 言葉狩りではないのか？」という意見もあり、「オカマ」という表現をめぐる論争が起きました。（詳しくはポット出版の『「オカマ」は差別か』をお読みください）