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ゲイ用語の基礎知識

レザーマン(レザープライド)



 鋲がたくさん付いたメタリックなレザー(革)のジャケットやパンツ、チャップス(ジーンズの上から穿く独特のボトムス)、ハーネス、アームウェアなどを特長とした、男らしさを強調するハードテイストなファッションを特長とするレザーマン(※日本では「ハードゲイ」という言葉が広まっていますが、海外では通用しないのでご注意ください)。レザーマンはしばしば、BDSMの愛好者でした。それゆえ、ゲイがストレートから一段低く見られたり社会の片隅に追いやられがちである(社会からスティグマを付与されている)のと同様、SMなどのハードプレイを好む人たちもまた、同じゲイの中でも一段低く見られたり、コミュニティの周縁に追いやられてきました(アメリカのゲイライフについて書かれた本を読むと、ゲイの中でもハード指向の人や女装者は最下層として扱われることが多かったという記述を見ることができます) 
 そのため、レザー(革)やラバー(ゴム)にフェティシズムを感じる人たちやSMなどのハードプレイを愛する人たちが、レザー・プライドのムーブメントを起こします。
 
 1979年からシカゴで『インターナショナル・ミスター・レザー』コンテスト(主催:ゲイ雑誌『DRUMMER(ドラマー)』)が開催されるようになり、1989年度の大会で、Tony DeBlase氏によってレザー・プライド・フラッグが発案されました。黒はレザーやラバーを、青はブルージーンズを、白はケツ割れサポーターを(このコミュニティに属する人たちが互いに愛情をオープンに表現するときの純粋さを指す、という説もあります)、そしてハートはレザーマンたちのあたたかい心を表しています(受難のシンボルであるとも言われています)
 1980年にはニューヨークの巨大クラブ『The Saint』で、レザーマン達の祭典『The black party』が開催され、大成功を収めました。(日本でもこのパーティへのオマージュとしてShangri-La@ageHaで『Black Ball』が開催されています)
 また、1983年からサンフランシスコで『フォルサム・ストリート・フェア』というレザーマンの祭典が行われ、レザーやラバーに身を包んだ(あるいは何も身に着けていない)男たちが昼間からストリートに繰り出し、エロティックなお祭りを明るく楽しんでいます。

 また、レザーマンたちがアイコンとして崇拝するトム・オブ・フィンランドの作品が、1990年代に入り、ニューヨーク近代美術館に所蔵されるなど、世界的に評価されるようになりました。

 日本では90年代からレザーをフィーチャーしたゲイイベントが開催されるようになり、2000年代から「MAGNUM」(現「MAG2」)のMikioさんが「FOLSOM BLACK」というレザーパーティを開催し続けています(東アジアで最も長く続いている由緒あるレザーパーティだと見られています)

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