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「野郎兄貴の宴~大江戸夏の陣~」レポート

7月18日、大阪の人気イベント「野郎兄貴の宴」が「大江戸夏の陣」として二丁目のバー「非常口」で開催されました。短髪がっちり兄貴で埋め尽くされたイベントには、予想外の素敵なサプライズがいくつも用意されていました。

「野郎兄貴の宴~大江戸夏の陣~」レポート
 「野郎兄貴の宴」は2004~2006年頃にゲイシーンを席巻した野郎系パフォーマンスユニット「大吟醸'z」の親方さんがオーガナイズする大阪のゲイナイトです。 
 「大吟醸'z」はいわゆるクラブのGO-GO BOYとは少し異なり、30代~40代の兄貴たちがコスプレでダンス・パフォーマンスしたりする楽しさが魅力でした。言ってみれば日本のビレッジ・ピープルであり、若くなくてもステージで輝けることを証明し、関西でフォロアーを多数生み出しました。また、全国のパレードにも参加し、オープンな野郎系ゲイを印象づけることにも貢献しました。
 そんな「野郎兄貴の宴」は、親方さん、雷太さん、霧彦さんといった「大吟醸'z」メンバーが放つ「みんなで楽しもうや!」的なオーラに包まれた、セクシーさとサービス精神満載なナイトです。今回は二丁目で開催!ということで「大江戸夏の陣」と称し、野郎系ゲイの間で人気なGO-GOの方やモデルさんなどが大集合した、夢のような豪華イベントになりました。(後藤純一)

 23時前、会場の「非常口」に到着すると、すでに店の前は短パンをはいた短髪ガチムチ野郎であふれかえっていました(知らない人が見たらプロレスイベントか何かだと思うことでしょう)。中に入ると、バーカウンターだろうとフロアだろうと、マッチョ、バルクマッチョ、ガチムチ、それ以上…な兄貴たちで埋め尽くされ、なかなか身動きもとれないような密度感(密着感)がエクスタシーでした。

 親方兄貴のDJに続き、23時には第1回目のGO-GOショーがスタート。前日アゲハにも出演したATSUSHI兄貴、「ガチムチディスコ」等のイベントに引っ張りだこな熊順兄貴、沖縄が誇るガチムチモデル睦樹兄貴、空児兄貴、霧彦兄貴、智兄貴(兄貴兄貴言い過ぎですね…以下敬称略とさせていただきます)が登場。セクシーなカラミで魅せました。

 ここでおもむろにサプライズゲストが登場。関西人をもうならせる客いじりや切り返しの面白さで知られる大阪U○Jの名物コンパニオンとして知られる綾○○麗○さんでした。数百名の迫力ある男性たちを前に、少しも物怖じせず、ゲイに負けないビッチな(軽く毒舌な)ベシャリで客をいじり、しっかり笑いを取っていたのがスゴい!と思いました。言ってみれば「女性の皮をかぶったゲイ」ですね。たいへん勉強になりました。

 続いて登場したのが、ゲイの太鼓パフォーマンス集団「打勇太鼓(だゆうだいこ)」です(2002年の東京パレードでレズビアンの太鼓パフォーマンスが行われ、観客をシビれさせましたが、ゲイの団体はたぶん初めてではないかと思います)。上半身裸で汗だくになりながら力強く太鼓を叩く野郎衆のセクシーさに魅せられたのはもちろんなのですが(木製のバチが折れるハプニングもあり、太鼓を打つ時の衝撃のスゴさを物語っていました)、それだけでなく、一人一人の呼吸を合わせないとまとまらない(他にビートを刻むものがない)太鼓というものの奥の深さを感じさせました。パフォーマーは一言もしゃべっていませんが、多くのことを語っていたと思います。拍手!です。

 太鼓の後はご存じDJ DAIのプレイでフロアが大盛り上がり! 昨年の「BULK!!」終了とともにDJをお休みしていましたが、今回ひさしぶりにナイトに帰って来た!ってことで、ファンの方が大勢、前の方で踊っていました。

 2回目のGO-GOショーにはATSUSHI、空児、霧彦、智が登場。レザーと祭り装束のコラボレートで、軽くSMテイストが入ったハードさで悩殺しました。

 それから、前夜のアゲハを盛り上げた人気GO-GO BOYでもある篤志&SAKUがきらびやかな和テイストの衣装で登場し、フロアをゴージャスに彩りました。

 続いてTADASHI(KONG兄貴)、熊順、睦樹が沖縄のエイサーの装束で登場し、貫禄たっぷりに男の色気を放ちました。

 2回目の打勇太鼓のパフォーマンスの後は、「宴」恒例!琉球古酒(クース)振舞い酒タイム! 飲めや踊れやの大騒ぎでした。

 ここで本日のゲスト、名古屋で活躍するタレントの柏本圭二郎さんが登場し、自身のオリジナル曲『イルミナシオン』『恋の曲がり角』を披露しました。バックダンサーとして、元HGMのお2人、NAOYA&MASAが登場したほか、本日のシークレットゲスト、元CCBの関口誠人さんが登場し、明菜に提供した楽曲『二人静』を柏本さんと2人でデュエットし、会場を大いに盛り上げてくれました。

 その後、MCの雷太さん、柏本さん、綾○路さんによるトークに続き、大阪で結成された新ユニット「五龍輩(ウーロンハイ)」(霧彦・雷太・雄太郎・智・文輔)のパフォーマンスがスタート。ほぼ全員『G-men』モデル経験者だという「五龍輩」は、大吟醸'zのようにちょいエロなダンスパフォーマンスを披露し、その初々しさが「カワイイ」と人気を博していました。

 再びTADASHI(KONG兄貴)、熊順、睦樹によるパフォーマンス。本当にプロだな…と感心させられる、ヒューヒュー!と言いたくなるドラマが繰り広げられました。

 そして「宴」の締めくくり的な感じで4時頃に親方・雷太・霧彦によるフラッグ・パフォーマンスが行われ、そこに(何年もステージをお休みしていた)雨太郎兄貴が登場し、会場の大きな拍手を浴びていました。サプライズ続きだった今回のイベントのフィナーレにふさわしい、ちょっとうるっとくるような瞬間でした。

 これで終わりかな?と思ったら、アゲハ等で活躍するKAZUMAもサプライズで登場し、MATAGIのNAOもステージに上がり、SEXYなショーがまだまだ続々と…「野郎」な「兄貴」が飲んで踊ってはじける「宴」は明け方まで続いたのでした。

 

 これだけスゴいパフォーマーが集合し、サプライズも多数あり、絶え間なくショータイムが続くイベントってなかなかありえないと思います。本当に楽しい一夜でした。と同時に、親方を中心とした関西の野郎系コミュニティのパワーとあたたかさの魅力にハマりました。またいつかぜひ、大江戸での開催してください!

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