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レポート:NLGR+2012(2)

6月2日(土)~3日(日)、今年も名古屋でNLGR+が開催され、昨年よりもたくさんの人たちが参加して盛り上がりを見せました。今回は同性結婚式に企業の支援が入った点が素晴らしく、ますます充実したイベントとなりました。レポートを前後編に分けてお送りします。

レポート:NLGR+2012(2)

6月2日(土)~3日(日)、今年も名古屋でNLGR+が開催され、昨年よりも多い約3500人もの方たちが参加して盛り上がりを見せました。HIV検査を受けた方の人数も昨年を上回ったそうです。2日間にわたるお祭りウィーケンドの間、名古屋のコミュニティの方たちのあたたかさにふれることができ、たくさんの笑いや感動をいただいたのはもちろんですが、特に今回は、同性結婚式に企業の支援が入った点が新しく、ますます充実したイベントとなった気がしました。そんなNLGR+2012のレポートを前後編に分けてお送りします。(後藤純一)

レポートその1に続き、その2です。


ブース


 今年も池田公園では、ステージを取り囲むようにさまざまな企業・団体・サークルのブース(テント)が並び、広場を楽しく演出してくれました。いつもは公園の両サイドにブースが並ぶのですが、今回は片側に集中して設置されていて、ブース付近は常に人だかりができてにぎやかな印象を受けました。(お客さんが多かったので、なかなか写真が撮れず…点数が少なくなってしまいました)

 簡単ではありますが、ブースがどんな様子だったか、一言ずつご紹介してみたいと思います。

・結婚式をプロデュースしてくれた「VALENTY WEDDING」さんは、顔出しパネルを用意して楽しい演出をしていました。
・おなじみゲイ雑誌『バディ』のブースには、大阪の超人気GOGO BOY、TAKEくんもいて、キラキラと愛嬌を振りまいていました。
・二丁目のアンダーウェアショップ「NUDE」(スタジオスタッグ)のブースにもSEXYなモデルさんが。スタッフの方もかわいかったです♪
・虹組ファイツも今年はブースを出店。CDが完売したほか、オーディションも行われたそうです。スゴいですね〜
・愛媛や横浜など、地方のHIV予防啓発団体(CBO)も共同でブースを出店し、色とりどりのフリーペーパーやコンドーム(おまけに地方のお土産など)を配っていたほか、ぷれいす東京のブースもありました(ぷれいす東京はこのたび、生島さんが代表になることが決定したそうです)
・台湾のHIV予防啓発団体の方たちも来ていました。台北では、西門の紅楼劇場裏(一大ゲイエリア)にもコミュニティセンターができたようです。
・その他、ゲイナイトのブース、大学サークル、アンケート記入所などもありました。

 それから、ごみ収集ボックスにいて、参加者の方たちが飲んだペットボトルのラベルを外したり、空き缶のプルタブを取ったりしながら、リサイクルとごみの整理を行う、いつも地道にがんばってくださっている方たちにも、心から感謝したいと思います。

 HIV検査班のボランティアの方たち(愛知県や名古屋市の医療関係の方たち)も、笑顔で出迎えてくれていました。会場に着くやいなや、検査ブースに向かい、オリエンテーションを受けて、シャトルタクシーに乗って検査を受けに行く方もいらっしゃいました。

コミュニティセンター「rise」

 イベントの合間を縫って、池田公園のすぐ隣り(つまりゲイエリアの中)にあるコミュニティセンター「rise」におじゃましてみました。

 HaaTえひめのフリーペーパーやコンドームパッケージなどにイラストを提供しているSUVさんのイラスト展が開催されていて、いろんな人がフラリと立ち寄って絵を楽しんだり、スタッフさん(こーやさん。みんなに好かれそうな、感じのいい方でした)とお話したりして、ゆったりと過ごしていました(その間にアンケートに回答したり、コンドームやパンフレットをもらったりと、予防啓発にさりげなくふれることができます)
 昨年のNLGR+でも、なかなか人が来ないのが課題だと言われていましたが、今回おじゃましてみて、いい感じに変わったなあと思いました。実際、2日(土)だけで100人以上が来場されたそうです(riseの記録だとか)。ゲイバーに飲みに行く前の待ち合わせやひまつぶしにもOKなフリースペースですので、ぜひみなさん、行ってみてください。


ゲイナイト 

 2日の夜には、実に3つのゲイナイトが開催され(たぶんそれぞれ400~500人は入っていたのでは?)、盛り上がりを見せていました。さすがに全部は回れなかったのですが、そのうち2つにおじゃましてみました。

 東海地区最大級のHAPPY GAY PARTY「PIERROT」。今回は伝説の「合コンバディ」も開催され、早い時間からバディ系の若い子たちがたくさん集まっていました。ショータイムでは、バブリーナさんや関西のゲイバーのママたちをゲストに迎え、名古屋のドラァグクイーンの方たちも本当にゴージャスでカッコよかったり、ゲラゲラ笑えたりというハイクオリティなショーを次々に繰り広げ、お客さんも拍手喝采! 本当に楽しい一夜となりました。もちろんGOGOショーもスゴい盛り上がり(フロアが混み過ぎてあまり見えず…)で、お客さんも大満足!だったハズ。(フォトアルバムはこちら

 GMPD専ナイト「でらっくす」も、昨年よりさらにパワーアップ!して開催されました。東名阪のGMPD系(エスムラルダさんを除く)ドラァグクイーンやGOGO BOYのショーはもちろん、なんとサプライズで現役レスラーが登場してまさかの…(自粛)をしてくれたり、豪華景品が当たる大プレゼント大会が開催されたり(3DSとかエロビとか)、実に楽しい一夜でした。お客さんも東京や大阪、遠くは沖縄とかからも集まっていて、GMPD好きが全国から大集結?といった趣でした。来年も楽しみです。

 ナイトの翌日、「でらっくす」でプレイしていたDJのKIICHIROさんが「東海地区は最近、HIV感染がちょっと深刻。イベント目当てで名古屋に来てくれた方がNLGR+で検査を受けたり、予防につながったら本当にうれしい」と語ってくれたのが印象的でした。



今年のNLGR+を振り返って

 今年のNLGR+は、2日間を通して、昨年よりも数百人も多い、約3500人もの方たちが会場を訪れたそうです。検査を受けた方も昨年より増えたとのこと。大成功じゃないでしょうか。
 心配されていた雨も(予報を覆して)まったく降らず、ゲイのパワーってスゴイね、と言われていました。
 昨年は新しいメンバーで(ANGEL LIFE NAGOYAだけじゃなくコミュニティのいろんな人たちが集まって)初めて開催したNLGR+ですが、2年目にして結婚式に協賛がついたり、中身もより濃くなり、昨年以上に充実した、ますます素敵なイベントになっていたと思います。
 女装高校もそうですし、虹組ファイツもそうでしたが、ショーの間にHIVのことについてのクイズを盛り込み、検査や予防啓発に貢献していたのもよかったと思います。
 また、ゲイだけでなく、女性の方やトランスジェンダーの方も以前よりたくさん来られていたように思います(地域の子どもたちもあいかわらずいっしょに楽しんでました。笑)
 ナイトもスゴかったです。特にドラァグクイーンの方たちのクオリティ、層の厚さがハンパないです。名古屋って本当に楽しい!と思います。
 個人的には、名古屋のお友達に会えるのも楽しみのひとつですし、2日間遊びたおして、結婚式で感動して、帰り道にひたひたと余韻が押し寄せてきて…癒されます。そういう充実感を味わえるNLGR+の2DAYSがたまらなく好きです。以前は大阪でもPluS+がありましたが今は開催されておらず、今年は札幌のパレードもありません、そういう意味では、名古屋が今年唯一ということになってしまいました。

 こういう町(ゲイタウン)をあげての大きなお祭りは、運営する側も本当に大変ですし、公の助成がないとなかなか難しいというのが実情だと思います。HIV検査の部分は愛知県と名古屋市の支援あってこそですが、2001年のNGRからスタートして11年、(途中、悲しい出来事もありましたが)毎年毎年、一度も休まず、こんなに大がかりな、楽しく、そして感動的なイベントを続けてきたというのは、本当にスゴいこと(10年以上続けて開催しているのは、二丁目のレインボー祭りと名古屋のNLGRだけです)。そのことはとりもなおさず(何度も繰り返してしまいますが)、名古屋のコミュニティの結束力の証明だと思います。
 
 まだNLGR+に行ったことがないという方、来年はぜひ、お出かけください(エンジョイをしてくださ〜い♪)

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