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レポート:東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2)
表参道のスパイラルで開催中の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭。本当に大盛況だった15日・16日のレポートをお届けします。

(上の画像は、『ベルリン・ラブパニック』の主演&プロデューサー、フランク・クリスチャン・マルクスさんとウド・ラッツさん。そして司会のエスムラルダさん)

14日(金)に華々しく幕を開けた映画祭ですが、三連休の土曜、日曜は、本当に大盛況で、当日券を求める人の長い列ができていました。場内満席のため、立ち見(前のほうの座布団の席に座るかたち)になるというプログラムもありました。(「ベルリン・ラブパニック」のようなエンタメ作品ならいざしらず、「VITO/ヴィト」のようなカタいドキュメンタリー映画でもそんな感じでしたので、ちょっとビックリしました)
友達や恋人と連れ立って出かけ、にぎやかな雰囲気を楽しんだり、スパイラルの随所に展示されたアート作品を楽しんだり、フリードリンク(協賛のグランマニエやヴェルベデール・ウォッカなど)に舌鼓を打ったりという方も多かったと思います。地方から来られた方もいらっしゃいましたし、今まで映画祭にはあまり来てなかったような方もいらしたように思います。

映画のほうも、あのブライアン・シンガー(「X-MEN」シリーズ)がプロデュースしているだけあって、かなりよくできた作品で、セックス大好きだったり(ハーヴェイ・ミルクといっしょですね)、人好きのする、みんなから愛されるキャラクターだったということ、家族にも本当に愛されていたということ(だからこそ、エイズによる非業の死は、胸を締めつけるものがありました)、その愛ゆえに、社会の不正に対して立ち上がっていったということが伝わってきました。そして、「僕にも何かできるかもしれない」と勇気をくれる作品でした。日本語版のDVDができたら、ぜひ『ミルク』とともに各地で上映会を開くべきじゃないでしょうか。ゲイコミュニティのバイブルとなる作品だと思います。
パトリック・リネハンさん、そしてパートナーのエマーソン・カネグスケさん(めったに人前に出ないそうです。貴重な機会でした)の登場も、素敵でした。大きな拍手で迎えられていました。

前夜に続き、恋のドタバタ(軽くホラー)を描いた痛快なコメディ「ベルリン・ラブパニック」が上映され、大勢の観客でにぎわいました。主役のエルンスト(アーニー)のSEXYな表情に胸がキュンとした方、恋人役のトバイアスの全身風船だったりミラーボールの鎧だったりという衣装(そんな衣装でクラブでショーもやっちゃう)の素敵さにキャーキャー言いたくなった方も多いと思います。
上映後、そんなお二人(主演&プロデューサーのフランク・クリスチャン・マルクスさんと、ウド・ラッツさん)がベルリンからやってきてステージに登場したときは、歓声が上がりました。司会をつとめたのは人気ドラァグクイーン、エスムラルダさんでした。お二人は実はふだんと映画の役ではキャラクターが逆である(フランクさんのほうがはっちゃけていて、ウドさんのほうが素朴な感じ)とか、いろんな裏話を聞かせてくれました。トークショーが終わると、ホワイエでは、大勢の人がお二人を取り囲んで一大写真撮影&サイン会が始まり、たいへんな騒ぎになりました。
16日最終上映の「ウィークエンド」は、やはり立ち見が出るほどの盛況ぶりでした。
ノンケの友達だって本当に理解があるし、結婚もできるし(イギリスはまだシビル婚ですが)、ゲイとして不自由なく生きていける現在のイギリスで恋をするということのリアリティ。プールの監視員をしているラッセルは、ゲイクラブでグレンと出会い、一夜を共にし、恋の炎が燃え上がります。しかし、グレンは2日後にアメリカに移住することが決まっていて、つきあうことはできません(おまけにグレンは恋人を作らない主義)。ラッセルも、せいぜい2日間のラブ・アフェアを楽しめばよいのでしょうが、そうはできません(真っ直ぐなのです)。グレンも、ラッセルのナイーブさ、純粋さ、不幸な生い立ちにもかかわらず真っ直ぐに生きている姿に、どんどん魅かれていきます(ラッセル役の方、笑ったときの目尻の小じわとか、たまらなく優しい笑顔にやられます。惚れました)。詳しくは書きませんが、ラストシーンが素晴らしく、まるで『トーク・トゥ・ハー』とか『グラン・トリノ』を観たときのように、静かにハラハラと、とめどなく涙があふれ、しばらく口も聞けなくなり…。宮沢さんが「イチオシ」とおっしゃっていた意味がよくわかりました。
今回の映画祭は、「夕立ちのみち」と「ウィークエンド」に出会えたことに感謝。幸せな時間でした。この先もずっと心に残ると思います。
INDEX
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